2022年07月07日

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高額品需要手堅く、基幹店がけん引し増収基調を維持

大手百貨店4社の2月売上高は全社が2桁伸長していた前月とは異なり、堅調な業績で推移した。髙島屋は4%台の増収だったが、大丸松坂屋百貨店と阪急阪神百貨店は1%台の増収、三越伊勢丹がほぼ前年並みを堅持した。まん延防止等重点措置の延長や天候与件の影響を受けたものの、引き続き好調だったラグジュアリーブランド、時計、宝飾品などの高額品と、バレンタインなどモチベーション需要が下支えした。前月同様に大都市部の基幹店がけん引した。

髙島屋(国内百貨店子会社含む)の売上高前年比は4.3%増となり、前月(21.6%増)よりも伸び率は鈍化したものの、5カ月連続の増収。店頭に限ると2.5%増となり、前々年(20年)比では5.9%減まで復調した。店舗別では14店舗のうち6店舗が増収。前月同様に大阪(7.9%増、1月23.7%増)、横浜(4.5%増、同31.5%増)、新宿(10.4%増、同27.9%増)、日本橋(4.3%増、同25.6%増)の大型店がけん引した。郊外・地方都市では立川(2.4%増、同11.0%増)と岡山(3.8%増)が健闘した。品目別では身のまわり品(16.7%増)と食料品(11.2%増)が前月に続き2桁伸長した。食料品では菓子(14.6%増)と惣菜(16.0%増)、その他(9.8%増)の3品目がけん引した。ただ前月が2割超(26.3%増)も伸びた衣料品は4.3%減のマイナスに転じた。また、法人事業は大口案件が寄与し、19.2%増となり、前月(14.2%増)に続く2桁伸長。クロスメディア事業は1.7%増で、前月(4.8%増)に続き堅調だった。

大丸松坂屋百貨店(関係百貨店含む)の総額売上高前年比は1.7%増となり、既存店では2.9%増。昨年9月から2月までの下期累計では9.0%の増収となり、既存店では9.7%の増収。2月の入店客数の前年比は0.0%で、新型コロナウイルスと、札幌の記録的な大雪などの天候与件の影響を受けた。店舗別では心斎橋(9.8%増、1月23.9%増)、東京(10.4%増、同33.9%増)、神戸(4.5%増、同26.3%増)、名古屋(5.5%増、同21.7%増)が先月に続き好調。これらに博多(12.7%増)と静岡(13.0%増)が2桁伸長した。昨年9月から2月まで下期累計の売上高前年比は、心斎橋(16.1%増)、東京(16.3%増)、神戸(13.3%増)、札幌(11.8%増)、名古屋(10.0%増)、静岡(13.7%増)、博多(10.1%増)が2桁の増収を遂げた。商品別では雑貨(8.0%増)と衣料品(2.1%増)がプラス。雑貨では催事の大口計上もあり宝飾品が2桁増で、美術・宝飾・貴金属が15.0%増。さらに化粧品(2.3%増)も堅調だった。衣料品はラグジュアリーブランドが好調だった婦人服(4.5%増)がけん引した。

阪急阪神百貨店の売上高前年比は、阪急うめだ本店がけん引して1.0%増。前月(15.7%増)の2桁伸長から伸び率は鈍化したものの、5カ月連続で増収。阪急うめだ本店は6.9%増。服飾雑貨やラグジュアリーが2割増を遂げ、特に100万円以上の高額品が4割も伸びた。バレンタインチョコレートの売上高は前年比8%増の約24億円で、過去最高だった20年の約25億円に迫った。昨年10月に建て替え先行オープンした阪神梅田本店は前月の2割増(22.1%増)から一転して2.5%の減収。支店は、前月のプラス(7.7%増)から5.1%減の減収に転じた。ただ前月に続き博多阪急(5.3%増、1月25.0%増)と阪急メンズ東京(4.4%増、同17.8%増)が健闘した。

三越伊勢丹(国内百貨店含む)の売上高前年比は0.1%減の減収だが、既存店では1.2%増となり、5カ月連続の増収。三越伊勢丹(首都圏5店舗)では4.1%増となり、前月と同様に新宿(7.7%増、1月28.1%増)と銀座(14.9%増、同35.3%増)の基幹店がけん引。日本橋を含む3店舗合計では5.6%増となる。3店舗の主要5品目では、身のまわり品(20.4%増)と雑貨(15.5%増)が2桁伸長し、衣料品(4.9%増)も堅調。お得意様向けイベントなどによって時計、宝飾、ラグジュアリーブランドなどの高額品が好調で、ハンドバッグや靴、装身具などの服飾雑貨で新作への関心が高かった。一方のグループ店は6.7%減となり、前月の2桁伸長(12.3%増)から減収に転じた。松山三越(13.1%増)以外が減収だった。ただグループ店の21年度計(昨年4月~2月)は8.7%増で推移している。