2025年5月 主要百貨店大手6社 売上速報
注)文章は全て百貨店の発表によるもの
高島屋
大阪店 | ▲12.7 |
堺店 | ▲3.9 |
京都店 ※1 | ▲15.0 |
泉北店 | ▲0.7 |
日本橋店 | 2.0 |
横浜店 | ▲2.7 |
新宿店 | ▲8.3 |
玉川店 | 3.9 |
大宮店 | ▲6.5 |
柏店 ※2 | 3.9 |
EC店 | 12.4 |
㈱高島屋 各店計 | ▲6.4 |
岡山高島屋 | ▲4.0 |
高崎高島屋 | ▲0.7 |
国内百貨店 計 | ▲7.6 |
国内百貨店 既存店 計※3 | ▲6.2 |
※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。
※2高島屋単体および国内百貨店子会社計は、24年7月に営業を終了した岐阜高島屋の前年実績を控除している。
売上高は前年比7.6%減で4カ月連続のマイナスだった。免税売上高は全体では41.7%減、免税を除いた店頭売上高は0.3%増となった。国内百貨店の既存店計は6.2%減。国内客は食品の新規催事などが堅調に推移し、前年実績を上回った。インバウンド客は、スポーツ用品や子供服が前年からプラスとなったが、ラグジュアリーブランドなどの高額品がマイナスとなった影響が大きく、前年実績を下回り、店頭売上げ全体を押し下げた。
店舗別は、玉川(3.9%増)、柏(3.9%増)、日本橋(2.0%増)、EC店(12.4%増)が前年実績を上回った。商品別(同社分類)は、子供情報ホビー、スポーツ、食品、食堂、サービスが前年実績を上回った。
大丸松坂屋百貨店
大丸心斎橋店 | ▲16.3 |
大丸梅田店 | 12.0 |
大丸東京店 | ▲4.1 |
大丸京都店 | ▲19.9 |
大丸神戸店 | ▲3.6 |
大丸須磨店 | ▲2.7 |
大丸芦屋店 | 2.0 |
大丸札幌店 | ▲0.7 |
大丸下関店 | ▲8.9 |
松坂屋名古屋店 | ▲1.3 |
松坂屋上野店 | 6.6 |
松坂屋静岡店 | ▲1.3 |
松坂屋高槻店 | 0.3 |
店 計 | ▲5.4 |
法人・本社等 | 66.2 |
大丸松坂屋百貨店 合計 | ▲2.1 |
博多大丸 | ▲21.9 |
高知大丸 | ▲3.4 |
百貨店事業 合計 | ▲3.5 |
売上高は大丸松坂屋百貨店合計で2.1%減、関係百貨店を含めた百貨店事業合計も3.5%減で、3カ月連続でマイナスとなった。化粧品、アクセサリー、食品などが売上げを伸ばし、外商売上げも堅調に推移したものの、ラグジュアリーブランド、時計、宝飾品などが前年実績を下回った。
店舗別では、15店舗中4店舗が前年実績を上回り、梅田(12.0%増)、上野(6.6%増)、芦屋(2.0%増)、高槻(0.3%増)がプラスだった。免税売上げが好調な梅田店は前年比2桁増となった。
大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は前年比40.1%減、客数は同2.9%増、客単価は同41.7%減。化粧品を中心とした消耗品が好調を維持したが、ラグジュアリーブランドなどを含む一般品が前年を下回り、客単価低下の要因となった。既存店の免税売上高は19年比30.8%増、18年比60.7%増だった。
大丸松坂屋百貨店の店計売上げ(法人・本社等の本年・過去実績を除く)は前年比5.4%減で、うち国内売上高(免税売上高の本年・前年実績を除く)は4.0%増だった。
三越伊勢丹
伊勢丹新宿本店 店頭 | ▲3.9 |
三越日本橋本店 店頭 | 2.6 |
三越銀座店 | ▲3.5 |
伊勢丹立川店 | 0.3 |
伊勢丹浦和店 | ▲2.6 |
三越伊勢丹 計 | ▲2.3 |
札幌丸井三越 | ▲4.3 |
函館丸井今井 | ▲11.0 |
仙台三越 | ▲6.5 |
新潟三越伊勢丹 | 3.9 |
静岡伊勢丹 | ▲7.5 |
名古屋三越 | ▲5.8 |
広島三越 | ▲12.2 |
高松三越 | ▲4.8 |
松山三越 | ▲4.8 |
岩田屋三越 | ▲7.0 |
国内グループ百貨店 計 | ▲5.5 |
国内百貨店 計 | ▲3.4 |
売上高前年比は三越伊勢丹計で2.3%減、国内百貨店計で3.4%減となった。昨年の実績が大きい免税売上高は前年を下回っているが、年会費永年無料のハウスカード「エムアイカード ベーシック」の導入効果を含め、識別化が順調に進んでいる国内客の売上高が堅調に推移した。
新宿、日本橋の両本店の宝飾品が伸長するなど、人とデジタルでつながった顧客に対する、高付加価値な商品の提案が引き続き支持を得ている。海外客は化粧品や食品への関心が高く、新たにローンチした海外客向けアプリの会員数が増加している。
松屋
銀座店 | ▲22.6 |
浅草店 | ▲11.1 |
銀座本店(銀座店、浅草店合計) | ▲22.1 |
銀座店の売上高は前年比約22.6%減となった。館全体で開店100周年を記念し、各種施策が奏功した。婦人衣料品は夏のような気候も加勢し、盛夏物商材が好調に推移した。プレステージラインの婦人衣料品は前年比11.4%増、婦人衣料全体でも同1.3%増となった。免税売上高を除く国内客の売上高は同8%増となった。一方で免税売上げでは、前年の記録的な円安のとの比較、「ルイ・ヴィトン」の改装等の要因が重なり、ラグジュアリーブランド全体では前年に対し、約半分の売上高にとどまった。なおルイ・ヴィトンは6月21日にリニューアルオープンを迎え、同店の強みとなるカテゴリーの強化による集客と売上高の拡大が予測される。
阪急阪神百貨店
阪急本店 | ▲14.9 |
阪神梅田本店 | 2.8 |
支店計 | ▲4.5 |
全店計 | ▲9.9 |
全店計は9.9%減で、3カ月連続のマイナスだった。免税売上げは、単月においてピークを迎えた前年の反動と、継続する円高傾向の影響で3~4月に続き苦戦し、前年比約4割減となった。それに伴い阪神梅田店を除く都心店の売上高は前年を下回った。一方で、食品の売上げが堅調に推移する郊外店の売上高は前年を上回った。全店合計の国内客売上高も、前年を上回り堅調だった。
5月21日に阪神梅田本店の2階から8階がリニューアルオープンし、大型専門店の導入もきっかけに若年層の来店が増加。催事会場の再開もあり、リニューアル以降は売上高が対前年の約2割増と好調に推移し、月間の実績も上回った。
5月16日に川西阪急が「川西阪急スクエア」としてリモデルオープンし、百貨店と専門店のベストミックスによる郊外型百貨店の新しいモデルを目指す。従来の客層に加え、週末は子育て中のファミリーの来店も多く、リニューアル以降は売上高が前年比約2割増と好調に推移。月間の実績も上回った。
阪急本店は前年に大きく高伸した免税売上高が約4割減。特にモードやインターナショナルファッション、バッグへの影響が大きく、店全体として前年売上高を下回った。一方、引き続きブライダルニーズが高いアクセサリーが好調に推移するなど、国内客の売上高は前年を上回り、同月として過去最高を更新。ひと足早くリニューアルした4階の婦人衣料は、客層の幅が拡大し前年売上高を上回った。
母の日ギフトでは、前年に動きの見られた高額品が不調で、機能性のある1万円以下の帽子などが人気だった。当日は食品において惣菜やケーキ、生和菓子の売上が好調で、外食よりも自宅で過ごす客が多く見受けられた。
近鉄百貨店
あべのハルカス近鉄本店単独 | ▲17.6 |
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) | ▲1.9 |
上本町店 | ▲1.8 |
東大阪店 | 2.5 |
奈良店 | ▲6.0 |
橿原店 | 3.8 |
生駒店 | 2.7 |
和歌山店 | ▲2.9 |
草津店 | 0.6 |
四日市店 | ▲2.8 |
名古屋店(近鉄パッセ) | ▲13.3 |
合計 | ▲2.0 |
あべのハルカス近鉄本店では、初開催となるベルギー大使館後援「ベルギーフェア」やGWの子供向けワークショップなど多彩なイベントを実施したが、前年のインバウンド活況の反動減もあり、全体の売上げは前年比17.6%減となった。
商品別ではTシャツや冷感素材のワイドパンツなどの婦人盛夏物や、婦人洋品ではスカーフや扇子などの寒暖差対策商品に動きがみられた。化粧品では高価格帯のセット商品が好調だった。
大阪・関西万博オフィシャルストアも引き続き好評。目標を大きく上回る売上げとなった。
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収録企業《北海道(5社6店)/東北(6社10店)/関東(16社36店)/東京(14社25店)/中部(17社23店)/近畿(10社40店)/中国・四国(15社21店)/九州・沖縄(14社18店)》
収録項目《企業概要/店舗概要/従業員数/2023年度主要経営指標/役員およびその職掌/2024年度経営重点目標/売上推移/顧客動員状況/立地環境/2023年年間商品別売上動向/外商/友の会/その他》