2025年09月05日

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2025年8月 主要百貨店大手6社 売上速報

注)文章は全て百貨店の発表によるもの

高島屋

大阪店 10.9
堺店 ▲3.9
京都店 ※1 2.2
泉北店 1.3
日本橋店 9.4
横浜店 8.7
新宿店 ▲1.4
玉川店 10.3
大宮店 8.4
柏店 ※1 4.8
EC店 15.3
㈱高島屋 各店計 6.6
岡山高島屋 9.4
高崎高島屋 4.1
国内百貨店 計 6.6

※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。

売上高は前年比6.6%増で7カ月ぶりにプラスに転じた。国内顧客は新規催事の開催により入店客数が増加し、食品、夏物衣料、雑貨などが堅調に推移し、前年実績を上回った。免税を除いた店頭売上高は前年比9.3%増となった。インバウンド顧客は化粧品、婦人服、スポーツ用品などは前年よりプラスだったが、ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品がマイナスとなった影響が大きく、免税売上高は9.8%減となり前年実績を下回った。

店舗別は、EC店(15.3%増)、大阪(10.9%増)、玉川(10.3%増)、日本橋(9.4%増)、岡山(9.4%増)、横浜(8.7%増)、大宮(8.4%増)、柏(4.8%増)、高崎(4.1%増)、京都(2.2%増)、泉北(1.3%増)が前年実績を上回った。商品別(同社分類)は、紳士服、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、呉服、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、美術、食品、食堂、サービスがプラスだった。

 

大丸松坂屋百貨店

大丸心斎橋店 10.9
大丸梅田店 27.4
大丸東京店 6.1
大丸京都店 ▲3.9
大丸神戸店 8.3
大丸須磨店 ▲6.0
大丸芦屋店 0.9
大丸札幌店 ▲1.3
大丸下関店 ▲9.2
松坂屋名古屋店 6.3
松坂屋上野店 ▲0.2
松坂屋静岡店 7.1
松坂屋高槻店 5.5
店 計 6.4
法人・本社等 63.9
大丸松坂屋百貨店 合計 8.6
博多大丸 ▲13.2
高知大丸 4.3
百貨店事業 合計 6.9

 

売上高は大丸松坂屋百貨店合計で8.6%増となり、関係百貨店を含めた百貨店事業合計も6.9%増で、6カ月ぶりにプラスに転じた。8月後半に気温の高い日が続き、ブラウスなどの衣料品を中心に盛夏商品が好調で、訪日外国人売上げが前年実績を上回った。

店舗別では、梅田(27.4%増)、心斎橋(10.9%増)、神戸(8.3%増)、静岡(7.1%増)、名古屋(6.3%増)、東京(6.1%増)、高槻(5.5%増)、芦屋(0.9%増)が前年実績を上回った。梅田は前年比約3割増と大幅に伸長したほか、心斎橋、神戸は免税売上げがけん引した。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、ラグジュアリーブランドなどを含む一般品が前年を下回るなど客単価が低下したものの、化粧品を含む消耗品の売上げが高伸し、対前年6.7%増(客数24.9%増、客単価同14.6%減)となった。

8月度の大丸松坂屋百貨店の店計売上(法人・本社等の本年・前年実績を除く)は前年比6.4%増、うち国内売上高(免税売上高の本年・前年実績を除く)は前年比6.3%増となった。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の免税売上高は19年比92.2%増、18年比87.6%増だった。

三越伊勢丹

伊勢丹新宿本店 店頭 ▲7.9
三越日本橋本店 店頭 9.2
三越銀座店 8.2
伊勢丹立川店 1.8
伊勢丹浦和店 4.8
三越伊勢丹 計 ▲0.9
札幌丸井三越 ▲0.3
函館丸井今井 ▲6.9
仙台三越 2.8
新潟三越伊勢丹 3.0
静岡伊勢丹 9.2
名古屋三越 ▲1.8
広島三越 ▲9.1
高松三越 5.0
松山三越 ▲3.9
岩田屋三越 9.9
国内グループ百貨店 計 3.8
国内百貨店 計 0.7

売上高前年比は三越伊勢丹計で0.9%減、国内百貨店計で0.7%増となった。伊勢丹新宿本店でのお得意様招待会「丹青会」(25年は9月5~7日、24年は8月30日~9月1日開催)の会期ずれによる影響を除いた実態の前年比(前年開催日前までの比較)は、伊勢丹新宿本店で6.0%増、三越伊勢丹計で6.5%増、国内百貨店計4.9%増だった。

売上高の中核を担う識別顧客売上げが堅調に推移した。人とデジタルでつながった顧客への提案が進化し、引き続き強い支持を得ている。シェアは高くないものの、海外顧客売上高も順調に回復している。「Disney THE MARKET 2025 in 日本橋三越本店」や「SHINJUKU ART WEEK ブルーロック×伊勢丹」など、関心度の高いコミュニティに対する提案が支持され、来店客が増加。識別化も進んでいる。

 

松屋

銀座店 8.5
浅草店 ▲3.4
銀座本店(銀座店、浅草店合計) 8.0

 

8月の銀座店の売上高は前年比で8.5%増となった。免税売上高は同約9.4%減となり(免税売上高が銀座店全体に占めるシェアは45.2%)、ここ数カ月の動向と比べ回復傾向を示した。免税売上高を除いた国内顧客の売上高は、様々な販売・来店促進策が奏功し、同約25.3%増と大幅に伸長。国内顧客の売上げのうち、銀座店の強みである化粧品で同約6.2%増、ラグジュアリーブランドで同12.3%増、婦人衣料品で同2.0%増と高伸した。

 

阪急阪神百貨店

阪急本店 3.1
阪神梅田本店 18.3
支店計 4.0
全店計 5.0

 

阪急本店の大型改装に伴い売場閉鎖の影響が継続するが、免税売上高が前年に近い水準まで復調し都心店が売上げを回復し、各店とも前年実績を上回った。国内売上高は、全店25年3月に前年の売上高を下回って以降、6カ月ぶりに前年実績を上回った。特に盆休み以降、前年の売上高を上回る日が増え、前年の台風に伴うマイナス影響の反動もあり、月末まで好調が継続した。

阪神梅田本店は改装で導入したファッションブランドや大型専門店が引き続き順調に推移し、ファッションとライフスタイルカテゴリーの売上高は前年の約3割増で伸長した。店舗全体の売上高は前年比約2割増と好調を継続。5月にリモデルした川西阪急スクエアも売上高前年比が約1割増と好調だった。

阪急本店は改装に伴う売場閉鎖の影響が継続するも、国内売上高は前年実績を上回り好調だった。免税は海外VIP顧客の売上高が約2割増とけん引し、前年に近い水準まで復調。全体として前年実績を上回り、同月として過去最高の売上高を更新した。

婦人衣料では、夏の長期化への対応として国内ブランドで強化した定価商材の盛夏アイテムの足し込みが奏功した。4階では鮮度あるイベントも引き続き好調で、前年の売上高を大きく上回った。服飾雑貨では、8月1日からのセールと連日の猛暑もあり、パラソル、サングラス、帽子が好調に推移した。改装に伴うフロアをまたがった仮設売場も認知が進み、宝飾品の売上高が前年を上回った。特に100万円以上の高額品(宝飾品以外含む)の売上高が約1割増と好調だった。

毎年好評の人気キャラクターとコラボレーションした全館連動イベントを8月13日から2週間開催した。広域からの売上げ獲得と改装に伴う9階催事場の面積縮小を補うため、特にECを強化した。阪急オリジナルデザインのアイテムも全館で約80のブランドが参加し、連日賑わい過去最高だった前年の売上高を上回った。

 

近鉄百貨店

あべのハルカス近鉄本店単独 2.8
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) 23.1
上本町店 ▲1.4
東大阪店 1.0
奈良店 ▲1.0
橿原店 4.7
生駒店 3.3
和歌山店 ▲0.1
草津店 3.5
四日市店 9.3
名古屋店(近鉄パッセ) ▲16.4
合計 12.1

 

あべのハルカス近鉄本店では、食品や婦人服が売上をけん引、人気催事「アイスクリーム万博あいぱく」など夏休み向けに開催した様々なイベントも好評で、入店客数、売上高ともに前年実績を上回った。

商品別では、機能素材を使用した婦人盛夏アイテムが人気を集め、売上をけん引。帽子やグローブなどのUV対策商品も引き続き好調だった。

大阪・関西万博オフィシャルストアは、引き続きあべのハルカス店、万博会場内店舗ともに目標を大きく超える売上げで推移し、全社計売上高も3か月連続で前年実績を上回った。


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②23年全国百貨店 店舗別=年間別・月別・商品部門別売上高データ

《東京各店(18店)/横浜各店(7店)/名古屋各店(5店)/京都各店(4店)/大阪各店(5店)/神戸各店(2店)/北海道各店(7店)/東北各店(8店)/関東各店(30店)/中部各店(7店)/近畿各店(9店)/中国各店(13店)/四国各店(4店)/九州・沖縄各店(14店)》

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