2025年10月29日

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大丸東京店、26年福袋のテーマは「大人の自由研究福袋」

営業1部の鈴木里歩氏(左)と営業推進部販売企画担当の橋本理子氏

大丸東京店の2026年福袋は、「大人の自由研究福袋」をテーマに、趣味やこだわりに関する内容を用意する。物価高が続く中でも、趣味や習い事、好きなことに投資を惜しまない層に向けて打ち出す。初売りとなる1月3日の入店客数目標は15万人。新年のセールも同日に開始するため、福袋を呼び水に新年初日の売上げにつなげたい考えだ。

「大人の自由研究福袋」は、社員から好きなもの、やってみたいことを募り実現した。入社2年目の営業推進部販売企画担当の橋本理子氏のアイデアもその1つ。「好きなヨガと散歩を組み合わせた”リトリート”体験を福袋にしたいと思い、同期の鈴木さんと企画を練った。松坂屋上野店の屋上でヨガをした後、トレーナーにウォーキングのアドバイスを受けながら当店まで散歩をする。土産にリトリートグッズを用意している」と話す。働く女性のための「リトリート体験福袋」として8000円(限定20点)で販売する。

今回も人気を博しそうな「デパ地下・デパイチケーキ制覇福袋」

「お弁当制覇福袋」「菓子制覇福袋」「レストラン喫茶制覇福袋」と24年から発売され、毎回好評の「食品制覇福袋」シリーズからは、「デパ地下・デパイチケーキ制覇福袋」が登場する。15ブランド以上、約100種類の生ケーキ5万円分の買い物券を3万円(限定5点)で販売。同店広報の榎本陽子氏は「食べたくても見送っていたケーキを自分用に購入したり、ギフト用に買ったり、と色々楽しんで欲しい」と語る。

「AIが発達し効率化が求められる現代だからこそ、手間暇かけて盆栽を楽しむ時間を」と盆栽の清香園の照井翔氏

「アート・ホビー・カルチャー」をテーマにした同店10階のショップも福袋を用意した。盆栽の清香園は「AI(アイ)を育む盆栽福袋」を発売する。スタッフの照井翔氏は「手間暇かけて育てる体験で心を豊かにしてほしい」と言う。松、梅、カエデ、モミジなどの苗木から好きな樹種が選べる「梅」(1万円、限定10点)、樹齢15年ほどの苗木から選べる「竹」(3万円、限定5点)はいずれも初心者におすすめ。オフィスに置いて楽しめることも想定した、90分のレクチャーと継続的なメンテナンス相談が付く「松」(20万2600円、限定1点)もあり、「松や梅の盆栽を自宅や会社で愛で、縁起の良い新年を迎えては」(照井氏)。

日本文化の体験を提供する「オトナミ」は、「大人の非日常体験福袋」(5000円、限定10点)を販売する。また「私だけの花火大会福袋」(66万円、限定1点)は福袋用の特別仕様。日本の花火「和火」を守り続ける職人のもとでオリジナルの打ち上げ花火と噴火花火各1発をつくり、75発の花火の打ち上げなどとともに鑑賞できる内容だ。1組2~4名で参加可能なため、家族へのプレゼント、記念日などにもいい。

稀少な大玉水晶を前に風水改運中心店長の田村光晃氏

最も高額な福袋「風水 2026年開運・改運福袋」は、2026年にちなみ2026万円(限定1点)で登場する。風水アイテム専門店の風水改運中心店長の田村光晟氏は「26年は情熱、革新、再生を象徴する60年に一度の丙午(ひのえうま)の年。縁を運ぶと言われるスターローズクォーツと全ての願望を叶えてくれると言われるレインボー水晶で幸運を呼び込んでほしい」と言う。各直径約35センチと国内最大級の大きさ。気軽に触れられるようにしておくと、「置いた場所、その場にいる人すべてが良い方向に変わる」(田村氏)そうだ。

「当社では、約10年前から全館の商品が入った総合福袋や中身がわからない福袋が減少傾向にある。お客様も中身がわからないから楽しみという方が減り、好きなものをお得に買いたいという傾向がある。”企画された福袋”を“お得”に提案し、百貨店ならではの購買体験を楽しんで欲しい。新年の始まりは活気ある場所で過ごしたい方が多いと思うので、その役目が果たせれば」と同店広報の宮川香織氏は意気込む。

(北野智子)