H2Oリテイリング、大阪府や阪急阪神百貨店らとサステナブルファッションの協議会設立
「oHOHoオホホサイクルプロジェクト」HPより
エイチ・ツー・オーリテイリングは11月25日、大阪府や阪急阪神百貨店などと産官民一体となって、衣料品の地域共創型サーキュラーエコノミーの構築を目指す「サステナブルファッション・プラットフォーム協議会」を設立した。同社は2024年から大阪府らと環境省が推進する「使用済衣類回収のシステム構築に関するモデル実証事業」に取り組んでおり、同会の設立により新たに3社の企業や2つの地方自治体が参画した。50年のカーボンニュートラル達成にも寄与する豊かな地域社会の実現を目指し、大阪から関西や全国へサステナブルファッションを推進していく。
同社はこれまで大阪府と企業と共同で、環境省モデル実証事業「oHOHo(オホホ)サイクルプロジェクト」として、不要になった衣類を回収し、選別後に再販やリサイクルを行ってきた。24年度は65拠点で4932㎏を回収。今年度は12月19日まで取り組んでいる。実証事業では再利用可能な衣類はリセールを行い、リサイクル製品の開発、再資源化事業者や製造者の開拓も進め、可視化にも努めてきた。
協議会設立の目的は、循環型社会の形成に向けて様々な取り組みを行っている大阪府において、実証事業の発展と使用済み衣料の廃棄量削減、「繊維to繊維」リサイクルの実現によってサステナブルファッションを推進していくことだ。指針として①生活者が手軽に衣料品回収に取り組める環境整備、継続可能な衣料品回収システムの構築②回収した衣類の循環利用・サステナブルファッションのマーケット開拓――を掲げる。
目標は、①2030年に大阪府で焼却、埋め立てされる使用済み衣類を8000トン削減(20年比)、年間8000トン以上の使用済み衣類の回収②国内でのリユース、リサイクルで年間3500トンの処理――とする。気候変動・資源循環への貢献や政府目標の共同実現、政府との連携、地域との課題解決、費用低減の追求など9つの声明も発表している。
協議会の参画企業・自治体は、青山商事、エイチ・ツー・オーリテイリング、阪急阪神百貨店、エイチ・ツー・オー商業開発、JR西日本SC開発、ファイバーシーディーエム(F.CDM)、アースハックス(Earth hacks&Co.)、シキボウ(shikibo)、モリリン(moririn)、住友大阪セメント、ミルクボトルシェイカーズ(MILKBOTTLE SHAKERS)、大阪府、堺市、吹田市、泉佐野市、藤井寺市。回収、運搬、選別、循環利用、製造、販売などの役割を担う、賛同する企業や団体の入会を受け付けている。