2025年7月 主要百貨店大手6社 売上速報
注)文章は全て百貨店の発表によるもの
高島屋
大阪店 | ▲3.8 |
堺店 | ▲4.8 |
京都店 ※1 | ▲9.1 |
泉北店 | ▲2.7 |
日本橋店 | ▲1.4 |
横浜店 | ▲3.8 |
新宿店 | ▲8.2 |
玉川店 | 4.9 |
大宮店 | ▲0.2 |
柏店 ※1 | ▲0.1 |
EC店 | 7.5 |
㈱高島屋 各店計 | ▲3.8 |
岡山高島屋 | ▲5.2 |
高崎高島屋 | 1.3 |
国内百貨店 計 | ▲6.6 |
国内百貨店 既存店 計※2 | ▲3.7 |
※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。
※2.高島屋単体および国内百貨店子会社計は、24年7月に営業を終了した岐阜高島屋の前年実績を控除している。
売上高は前年比6.6%減で6カ月連続のマイナスだった。既存店比は3.7%減。インバウンド顧客はラグジュアリーブランドをはじめとする高額品がマイナスとなった影響が大きく、免税売上高は全体では33.0%減となった。免税を除いた店頭売上高は2.0%減、既存店比は1.6%増。国内顧客は夏物衣料、雑貨に加え、宝飾品が堅調に推移したこともあり、既存店比で前年を上回った。
店舗別は、EC店(7.5%増)、玉川(4.9%増)、高崎(1.3%増)が前年実績を上回った。商品別(同社分類)は、宝飾品、食堂がプラスだった。
大丸松坂屋百貨店
大丸心斎橋店 | ▲4.9 |
大丸梅田店 | 8.4 |
大丸東京店 | ▲1.5 |
大丸京都店 | ▲12.8 |
大丸神戸店 | ▲2.0 |
大丸須磨店 | 9.8 |
大丸芦屋店 | 18.8 |
大丸札幌店 | ▲6.6 |
大丸下関店 | ▲7.9 |
松坂屋名古屋店 | 2.1 |
松坂屋上野店 | ▲7.0 |
松坂屋静岡店 | ▲0.3 |
松坂屋高槻店 | 0.1 |
店 計 | ▲2.4 |
法人・本社等 | 46.8 |
大丸松坂屋百貨店 合計 | ▲0.6 |
博多大丸 | ▲17.7 |
高知大丸 | ▲12.0 |
百貨店事業 合計 | ▲2.0 |
外商売上げが好調に推移し、美術、時計などが前年実績を上回ったものの、クリアランスセールの売上げが縮小したことや訪日外国人売上げが前年実績を大きく下回ったことなどから、売上高は大丸松坂屋百貨店合計で0.6%減だった。関係百貨店を含めた百貨店事業合計も2.0%減で、5カ月連続でマイナスとなった。
店舗別では、芦屋(18.8%増)、須磨(9.8%増)、梅田(8.4%増)、名古屋(2.1%増)、高槻(0.1%増)が前年実績を上回った。梅田店は免税売上げが好調で、名古屋店は改装効果などが寄与した。
大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、化粧品を中心とした消耗品が対前年プラスとなったものの、ラグジュアリーブランドなどを含む一般品が前年を下回るなど客単価の低下により、対前年30.1%減(客数3.1%減、客単価同27.8%減)となった。
7月度の大丸松坂屋百貨店の店計売上(法人・本社等の本年・前年実績を除く)は対前年2.4%減、うち国内売上高(免税売上高の本年・前年実績を除く)は対前年3.3%増となった。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の免税売上高は19年比50.5%増、18年比69.7%増だった。
三越伊勢丹
伊勢丹新宿本店 店頭 | ▲7.3 |
三越日本橋本店 店頭 | 1.1 |
三越銀座店 | ▲7.6 |
伊勢丹立川店 | ▲2.0 |
伊勢丹浦和店 | ▲3.3 |
三越伊勢丹 計 | ▲5.2 |
札幌丸井三越 | ▲9.5 |
函館丸井今井 | ▲9.5 |
仙台三越 | ▲4.7 |
新潟三越伊勢丹 | 1.1 |
静岡伊勢丹 | ▲6.8 |
名古屋三越 | ▲2.5 |
広島三越 | ▲8.8 |
高松三越 | 0.4 |
松山三越 | ▲12.8 |
岩田屋三越 | ▲7.9 |
国内グループ百貨店 計 | ▲5.8 |
国内百貨店 計 | ▲5.4 |
売上高前年比は三越伊勢丹計で5.2%減、国内百貨店計で5.4%減となった。国内顧客は識別化が順調に進んでいる効果もあり、首都圏を中心に堅調に推移した。
国内客は識別客を中心に引き続き高付加価値商品への関心が見られ、ラグジュアリーブランドを中心に25年秋物アイテムも好調。晴天が続き気温が上昇したことで、カットソー、ブラウス、パンツや化粧品のUV、美白アイテムなどのニーズが高まった。ほかにも独自イベントの開催により新規顧客の来店を促進した。前年7月は月別の免税売上げが歴代4位と高水準の月だったこともあり、海外顧客実績は引き続き前年を下回っているが、月末に向けて改善傾向にある。
松屋
銀座店 | ▲26.3 |
浅草店 | ▲9.8 |
銀座本店(銀座店、浅草店合計) | ▲25.7 |
前年の7月は記録的な円安などを要因に、銀座店が月間における過去最高の売上げの伸びを示したが、その対比における今年の売上高は約26%減となった。全館をけん引していた免税売上高も同約42%減となった。免税を除いた国内顧客の売上高も猛暑などの影響もあり、入店客数が前年を割り、同7%減となった。
阪急阪神百貨店
阪急本店 | ▲13.4 |
阪神梅田本店 | 7.5 |
支店計 | ▲5.7 |
全店計 | ▲8.8 |
全店計は8.8%減で、5カ月連続のマイナスだった。免税売上げは、前年対比ベースでは中旬以降にやや改善の兆しが見られたものの、月間としては高い前年実績の反動が大きく、前年比約4割減、3月以降の苦戦が依然として継続している。それに伴い阪神梅田本店を除く都心店の売上高は前年を下回った。一方で、全店で食品の売上げは安定的に推移し、郊外店の売上高合計は前年を上回った。
阪神梅田本店は改装で導入したファッションブランドや大型専門店が順調に推移し、ファッションとライフスタイルカテゴリーの売上高は前年の約2割増。店舗全体として売上高が対前年の約1割増と好調を継続している。5月にリモデルオープンした川西阪急スクエアの売上高も前年に対し1割増と好調。
中元商戦はマーケットの縮小傾向の影響で、ビールや飲料、そうめんといった夏の商材が苦戦。全体の売上高は前年実績を下回る水準で推移しているが、アイスデザートを充実させたケーキ宅配や果物の素材を生かした涼を感じる和洋菓子などのこだわり商品が高伸した。
阪急本店は免税売上高が約4割減。来春完成予定の全館リモデルによる売場の閉鎖も大きく影響し、店舗全体として前年売上高を下回った。近畿地方では6月の梅雨明け以降に猛暑が続き、盛夏商材の需要が高まり、機能性とデザイン性の高いパラソルや帽子が好調。化粧品では美容液が高い売上げの伸びを見せた。婦人服では夏の長期化への対応として6月下旬から盛夏アイテムの足し込みを国内ブランドで強化。特に4階では鮮度あるイベント実施も奏功し、定価商材がけん引し前年の売上高を上回った。
人気催事の「ハワイフェア」を2週間開催した。全館改装に伴う展開面積の大幅縮小に対して、期間の前半と後半でほぼ
全ての出店ブランドを入れ替え、現地からの実演者なども前年同等の人数を招致し売場の鮮度維持を図った。日本初登場など商品面の充実やパフォーマンスのオンライン配信も効果的で、買い回りやファンの複数回来店につながった。期間を通して連日多くの客で賑わい、過去最高だった前年に迫る売上高となった。
近鉄百貨店
あべのハルカス近鉄本店単独 | ▲8.0 |
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) | 8.2 |
上本町店 | ▲2.6 |
東大阪店 | ▲1.2 |
奈良店 | ▲0.1 |
橿原店 | 1.9 |
生駒店 | 0.0 |
和歌山店 | ▲5.5 |
草津店 | ▲4.0 |
四日市店 | 1.0 |
名古屋店(近鉄パッセ) | ▲18.1 |
合計 | 3.1 |
あべのハルカス近鉄本店では、前月にオープンした菓子売場のリニューアルが奏功し食品が堅調に推移したが、前年のインバウンド活況の反動減が大きく、全体の売上高は対前年8.0%減となった。
商品別では、連日の猛暑もあり帽子やグローブなどUV対策商品が好調だったほか、婦人服では正価品の販売強化に取り組み、接触冷感など機能性素材のTシャツやパンツを中心に盛夏アイテムが前年実績を大きく上回った。
大阪・関西万博オフィシャルストアは、引き続きあべのハルカス店、万博会場内店舗ともに目標を大きく超える売上で推移している。
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《東京各店(18店)/横浜各店(7店)/名古屋各店(5店)/京都各店(4店)/大阪各店(5店)/神戸各店(2店)/北海道各店(7店)/東北各店(8店)/関東各店(30店)/中部各店(7店)/近畿各店(9店)/中国各店(13店)/四国各店(4店)/九州・沖縄各店(14店)》
③全国百貨店78社・179店舗の現有勢力詳細名簿(オリジナル調査)
収録企業《北海道(5社6店)/東北(6社10店)/関東(16社36店)/東京(14社25店)/中部(17社23店)/近畿(10社40店)/中国・四国(15社21店)/九州・沖縄(14社18店)》
収録項目《企業概要/店舗概要/従業員数/2023年度主要経営指標/役員およびその職掌/2024年度経営重点目標/売上推移/顧客動員状況/立地環境/2023年年間商品別売上動向/外商/友の会/その他》