2021年01月24日

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国内顧客が13カ月ぶりプラスに、地方都市も前年超え

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(73社・196店)の10月売上高は3753億円余で、前年比(店舗調整後)は1.7%減となり、前月(33.6%減)から大幅に改善した。入国制限による免税売上高の激減が引き続き大きなマイナス要因になったものの、消費増税や台風の影響で前年(17.5%減)の反動による押し上げ効果が見られ、加えて免税売上高を除く国内市場に限ると4.8%増となり、13カ月ぶりにプラスに転じている。

3カ月移動平均値は、3~5月56.1%減、4~6月51.7%減、5~7月34.1%減、6~8月20.4%減、7~9月25.6%減、8~10月20.5%減。10月の回復基調で、再び20%減まで戻している。

顧客別では、13カ月ぶりのプラスだった国内市場(シェア99.4%)は、富裕層を中心に高額品が好調で、さらに物産展や組織顧客向けの企画催事が好調で、「Go Toトラベルキャンペーン」も集客に寄与した。

地区別では地方都市(10都市以外)が健闘。関東、中部、近畿、中国の4地区が前年実績を上回り、合計では3.4%増と、13カ月ぶりにプラスに転じた。一方、免税売上高比率が高い10都市は仙台、横浜、名古屋、神戸の4都市がプラスだったものの、売上高シェアが大きい東京や大阪のマイナスが響き、3.6%減となった。ただ前月(35.5%減)よりもマイナス幅は改善した。

主要5品目では、前年に消費増税の影響が最も大きかった雑貨(前年24.3%減)、身のまわり品、家庭用品がいずれも13カ月ぶりにプラス。雑貨では、前年が31.3%減だった美術・宝飾・貴金属が52.7%増でけん引。化粧品はインバウンド需要の消失により2割超のマイナス。身のまわり品はラグジュアリーブランドが好調。家庭用品はコロナ禍のイエナカ需要の高まりを背景に、調理用品、家具、家電の売れ行きが良く13.9%増と二桁伸長した。

対照的に衣料品と食品は13カ月連続のマイナス。衣料品は国内アパレルブランドの撤退、ビジネス関連の苦戦など市場の変化の影響が大きい。ただカジュアル衣料や気温低下に伴う防寒商材に動きが見られた。食料品は人気の食品催事が堅調だったものの、「デパ地下」の強みである菓子や惣菜のマイナスが目立ち、前年(5.1%減)よりもマイナス幅が広がった。

免税売上高(89店舗)は、約21億円で、前年比91.8%減となり、前月(約21億2000万円、前年比91.6%減)とほぼ同水準。10月よりビジネス関連の入国規制が緩和されたものの、2月以降、激減状態が続いている。購買客数も98.7%減の約5000人で、前月と同水準となり、9カ月連続の大幅減。ただ一人あたりの購買単価は約42万円の549.6%増となり、先月(約38万6000円、487.2%増)と同様の高伸長が続いている。