2020年11月30日

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■増税前の駆込み反動減が響き33%減、入店客数は復調傾向に

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(73社・196店)の9月売上高は3340億円余で、前年比(店舗調整後)は33.6%減となり、前月(22.0%減)よりも11.6ポイントもマイナス幅が広がったうえ、昨年10月以降、12カ月連続のマイナスを強いられた。前年の消費増税前の駆込み需要(23.1%増)の反動減の影響が大きく、これに新型コロナと台風などの天候不順の影響が加わった。しかしながら、組織顧客向けの優待施策や物産展などが奏功し、入店客数は復調傾向に転じてきた。駆込み需要がなかった18年9月との前々年比では18.7%減となり、持ち直してきている。

3カ月移動平均値は、2~4月39.7%減、3~5月56.1%減、4~6月51.7%減、5~7月34.1%減、6~8月20.4%減、7~9月25.6%減。9月の3割超のマイナスが響き、再びマイナス幅が拡大に転じている。

顧客別では、国内市場(シェア99.4%)が30.5%減で、12カ月連続減。免税売上高は入国制限の継続によって91.6%減となり、8カ月連続減だった。

地区別では10都市が35.5%減となり、前月(26.1%減)よりマイナス幅が広がった。地方都市(10都市以外)は28.4%減となり、10都市以上に前月(11.2%減)よりもマイナス幅が広がった。この結果、マイナス幅の格差が前月(14.9ポイント)より改善され、ひと桁(7.1ポイント)まで縮小した。

主要5品目では、言うまでもなく前年の駆込み需要の恩恵を受けた雑貨(前年51.2%増)、身のまわり品(同32.6%増)が、順に45.7%減、37.1%減とマイナス幅が目立つ。衣料品も38.0%減でマイナス幅が大きいが、ただ前年の恩恵(19.2%増)は雑貨や身のまわり品と比べて少なく、国内アパレルブランドの撤退、生産調整や納期遅れ、ビジネス関連の苦戦など市場の変化の影響が少なくない。

主要5品目の中でも食品は前年(1.5%増)の反動減も少なく比較的堅調。イエナカ需要の高まりに伴い少し贅沢を楽しむ傾向が強まり、精肉や鮮魚、ワインや日本酒など酒類が健闘した。

また、引き続きEC受注が好調で、二桁増を遂げた店舗が多い。オンラインショッピングの品揃えの拡大に加え、店頭との連動策、SNSを活用したライブ配信やウェブ接客などが奏功している。

免税売上高(89店舗)は約21億2000万円、前年比91.6%減。2月以降、激減状態が続いている。購買客数も98.6%減の約5000人で、8カ月連続の大幅減。ただ一人あたりの購買単価は約38万6000円の487.2%増となり、高伸長が続いている。