2021年10月28日

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基幹店に営業自粛の影響色濃く、セールも不発

大手百貨店4社の1月売上高は、11都府県を対象にした緊急事態宣言の再発令に伴う対象エリア店舗の営業時間短縮、クリアランスセールの分散開催、免税売上高の大幅減などが影響し、2割台後半から3割台半ばの減収を強いられた。ただ、株高を背景に引き続きラグジュアリーブランドや宝飾、時計、美術などの高額品が堅調だった。

髙島屋(国内百貨店子会社含む)の売上高前年比は26.7%減となり、前月(10.6%減)よりも16.1ポイントもマイナス幅が広がった。大阪、京都、日本橋、横浜、新宿、大宮、柏など緊急事態宣言が再発令されたエリアの店舗の減収幅が目立つ。このうち免税売上高シェアが高い店舗は3割超のマイナス。前月に健闘していた岡山、岐阜、高崎の地方都市も大都市に比べマイナス幅は小幅だが、2桁の減収まで陥った。免税売上高は86.7%減で、前月(87.6%減)とほぼ同水準の大幅減。免税売上高を除いた店頭売上高は24.9%減(既存店23.5%減)までマイナス幅が縮小する。また、2桁伸長が続いているクロスメディア事業は引き続き食品がけん引し、前月(22.5%増)をさらに上回る24.5%増。加えて先月もプラスだった法人事業も大口受注効果で21.5%増を遂げた。商品別では前月に続き家庭用品が健闘。2.1%減の小幅な減収にとどめ、中でも構成比が低いものの前月と同様に家電が約3倍も伸びた。食品は2桁のマイナスだが、他の主要品目と比べると、菓子などが健闘している。

阪急阪神百貨店は、29.4%減となり、前月(16.5%減)よりも12.9ポイント減収幅が広がった。86%減だった免税売上高を除くと、24%減となるが、都心店の落ち込みが大きかった。全店の入店客数は40.7%も減少した。阪急本店はラグジュアリーブランドやオンラインショッピングなどが健闘したものの、29.9%減となった。対して支店合計は25.8%減。大井食品館が前月に続き増収を遂げ、高槻、千里、宝塚、あまがさきなど食品の売上高構成比が高い中規模店が健闘した。商品部門別では、衣料品(40.6%減)が突出したマイナスで、対して食品は19.5%減にとどめた。

三越伊勢丹(国内百貨店含む)は30.6%減となり、前月(12.6%減)よりも18ポイントもマイナス幅が広がった。三越伊勢丹(首都圏5店舗計)と国内グループ百貨店が共に同水準の減収幅だった。伊勢丹新宿本店と三越日本橋本店では宝飾・時計、ラグジュアリーブランドのハンドバッグ、靴、財布、アクセサリーが好調で、加えてオンライン売上高も前年の約2倍を計上した。ただ全体を押し上げるまでに至らず、三越伊勢丹(首都圏5店舗計)の商品別では衣料品(41.2%減)、身のまわり品(31.9%減)が足かせとなった。食品は11.8%減となり、比較的健闘した。対して地方都市の国内グループ店は、前月に続き高松が15.7%の減収にとどめ、広島も19.2%減と10%台のマイナスで収めた。

大丸松坂屋百貨店(関係百貨店含む)は34.7%減となり、前月(19.1%減)よりも15.6ポイントマイナス幅が広がった。前月同様に94%減だった免税売上高を除いた国内顧客では24.9%減となるものの、緊急事態宣言の再発令によって入店客数が半減した影響が大きい。店舗別では、心斎橋、梅田、東京、札幌など駅立地や免税売上高シェアが大きい店舗がいずれも4割以上の減収を強いられた。商品別ではラグジュアリーブランドの国内顧客の売上げが2桁増となり、美術の高額絵画も堅調だった。バレンタインのオンライン受注は約3倍も伸びた。