2024年10月06日

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2カ月連続でインバウンドが過去最高を更新

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(71社・177店)の4月売上高は4441億円余で、前年比(店舗調整後)は8.9%増、入店客数2.4%増となり、26カ月連続でプラスだった。2019年比でも2.0%増と、新型コロナウィルス禍前を超えている。

円安効果などから増勢が続いているインバウンドと、ラグジュアリーブランドを中心とした高付加価値商材がけん引した。月後半の気温上昇に伴い初夏アイテムも好調に動いた。花見需要や、新型コロナ5類移行後の初のゴールデンウィーク商戦の前半は、各社が積極的に展開した催事などが寄与し、入店客数増につながった。

3カ月移動平均値は直近の2~4月が10.8%増、1~3月が10.2%増、12~2月が8.2%増、11~1月が6.5%増、10~12月が6.2%増、9~11月が7.5%増。

顧客別では、インバウンドが円安効果と花見客の増加などを追い風に、184.3%増の599億円を記録した。25カ月連続のプラスで、先月の495億円を更新し過去最高額となった。19年比でも74.4%増と大幅に伸長し、10カ月連続でコロナ禍前の実績を上回っている。購買客数も119.5%増の50.6万人で、調査開始以来初めて50万人を超えた。一方、国内は0.7%減、19年比では4.2%減となった。

地区別では、大都市はインバウンドと高額品が好調で31カ月連続プラスの12.4%増で、うち8地区が前年実績を超えた。大阪(23.3%増)、京都(19.7%増)、福岡(17.7%増)、東京(10.8%増)は2桁の伸びを示した。一方、地方は5地区で前年割れし、4カ月ぶりにマイナスに転じた。

商品別では主要5品目のうち、食料品(1.3%減)を除いた4品目で前年をクリアした。身の回り品(23.3%増)と雑貨(15.0%増)は2桁増となり、19年実績も超えた。ラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾などの高額商材や化粧品は、引き続き国内外共に好調だった。衣料品(6.4%増)は天候与件からジャケットやカーディガン、カットソーなどが動いた。食料品は、生鮮食品の価格上昇の影響などから前年実績に届かなかったものの、弁当や惣菜は花見需要もあり堅調だった。