2021年10月28日

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基幹店けん引、全社増収、高額品と食品が寄与

大手百貨店4社の6月売上高は、緊急事態宣言の延長による臨時休業や営業時間短縮の影響を受けたものの、21日以降のまん延防止等重点措置への移行後、徐々に客足が戻り、4社共に増収を遂げた。百貨店の強みであるラグジュアリーブランドや時計、美術など高額品がけん引し、食料品も健闘した。コロナ禍前の前々年(19年6月)比では15~20%減の「8掛け」まで戻ってきた。

阪急阪神百貨店の売上高前年比は2.5%増で、4社の中で最も高い伸長率だった。前々年比(既存店)では速報値で19%減(国内のみ13%減)となり、前月(7割減)から一気に復調してきた。旗艦店の阪急うめだ本店が8.6%増まで回復。20日までの土日休業の影響が大きかったものの、100万円以上の高額品が好調で、前々年比も上回った。オンラインも前年の約1.2倍も伸びた。同本店の前々年比は速報値で14%減、国内に限ると4%減まで回復した。

次いで高島屋(国内百貨店子会社含む)は大都市の基幹店がけん引して1.7%増となり、店頭売上高(法人、クロスメディア事業除く)の前々年比は15.6%減まで回復した。免税売上高は179.2%増と3倍近く伸びたが、前々年比では83.8%減と前月(89.1%減)とほぼ同水準の厳しさが続いた。店舗別では前月に減収だった大阪が増収に転じ、京都、横浜、新宿の基幹店が軒並み堅調だった。商品別では身のまわり品が2桁伸長し、食料品は菓子と惣菜がけん引して堅調だった。雑貨は微減だったが、美術・宝飾・貴金属は2割近い伸長率を遂げた。また、法人事業(10.5%増)は前年の受注減の反動で2桁伸長した。

大丸松坂屋百貨店(関係百貨店含む)は1.5%増。20日まで土日の営業を食料品と化粧品など一部売場に限定した影響を受けたものの、ラグジュアリーブランドや絵画、時計など高額品が健闘した。さらに食料品も前年に比べ営業時間が延びた影響もあり、すべての品目が前年実績を上回り、特に菓子と惣菜が好調だった。店舗別では心斎橋と東京が2桁伸長し、共に入店客数も順に18.5%増、28.4%増と高い伸長率を計上した。

三越伊勢丹(国内百貨店含む)は1.0%増となり、首都圏5店舗に限ると5.3%増で、前々年の約8割まで回復した。首都圏のうち新宿、日本橋、銀座の3店舗計では8.0%増となり、雑貨(21.2%増)、身のまわり品(14.0%増)、家庭用品(8.6%増)、食料品(6.7%増)、衣料品(0.7%増)がいずれもプラスだった。国内グループ店は静岡と高松以外が全て減収で、合計では5.6%減。ただ、前々年比では首都圏と同様に約8割まで回復している。