2026年1月 大手百貨店4社売上高
インバウンドの売上げ減も、国内が堅調に推移し全社増収


大手百貨店4社の1月売上高は、高島屋が5.3%増、阪急阪神百貨店が4.1%増、三越伊勢丹が1.9%増、大丸松坂屋百貨店が0.8%増と全社増収だった。免税売上げは、中国による「訪日自粛要請」の影響などにより、大丸松坂屋百貨店が16.6%減、高島屋が18.9%減と、どちらも減収だった。
高島屋(国内百貨店子会社含む)の売上高前年比は5.3%増で、店頭に限ると6.7%増だった。免税売上高は18.9%減、免税を除いた店頭売上高は11.2%増となった。国内客は、気温の低下に伴いコートなどの冬物衣料(正価品)に動きがみられたことや、食品が堅調に推移したことで前年を上回った。インバウンド客は、中国による「訪日自粛要請」の影響などもあり、前年を下回った。
店舗別では12店舗のうち、玉川(16.0%増)、日本橋(15.9%増)、大宮(12.8%増)、大阪(8.2%増)、横浜(8.2%増)、泉北(2.5%増)、柏(2.2%増)、新宿(2.0%増)、京都(1.6%増)、高崎(1.5%増)の10店舗が増収だった。主要5品目は、身の回り品(15.5%増)、雑貨(4.5%増)、衣料品(3.7%増)、食品(2.4%増)がプラス、家庭用品(10.5%減)がマイナスだった。
三越伊勢丹(国内グループ百貨店含む)の売上高前年比は1.9%増で3カ月ぶりに増収となった。お得意様招待会「丹青会」(26年は2月6~8日、25年は1月31日~2月2日開催)と、春節中国休暇期間(26年は2月15~23日、25年は1月28日~2月4日)が月ずれした中でも前年を上回った。丹青会の影響を除いた前年開催日前までの比較は、伊勢丹新宿本店が14.9%増、三越伊勢丹計が10.8%増、国内百貨店計が7.1%増と、好調な実績だった。
国内識別顧客の売上高は、前年比で2桁伸長した。全国各店で実施中のショコラ催事や伊勢丹新宿本店におけるリモデルオープン、独自性のあるイベントなど、「個客業」における集客施策と、人、デジタルの力による利用拡大(客単価向上)の両輪が持続的な成長につながった。
海外客の売上高トレンドは、春節休暇の月ずれがありながらも、12月の水準を継続した。中国本土、香港を除く国、地域合計では前年を上回って推移した。海外顧客向けアプリ(MITSUKOSHI ISETAN JAPAN)による識別化、海外外商による人のつながりも順調に拡大し、基盤構築が進んでいる。
店舗別では日本橋(12.9%増)、岩田屋(5.1%増)、名古屋(2.6%増)、浦和(1.8%増)、仙台(1.6%増)、新宿(1.1%増)、高松(0.2%増)が前年を上回った。主要5品目は、雑貨(11.7%増)、家庭用品(4.0%増)、食品(1.9%増)がプラス、身の回り品(3.7%減)、衣料品(3.0%減)がマイナスだった。
大丸松坂屋百貨店(関係百貨店を除く)の売上高は前年比1.3%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計は0.8%増とプラスだった。免税売上高は16.6%減、客数は20.5%減、客単価は4.8%増となった。国内売上高(免税売上げの本年・前年実績を除く)は6.7%増だった。店舗別では神戸(8.2%増)、名古屋(7.8%増)、上野(7.0%増)、高知(6.9%増)、京都(5.0%増)、東京(4.8%増)、高槻(2.5%増)、須磨(2.4%増)、心斎橋(2.0%増)、静岡(0.4%増)がプラスだった。
主要5品目は、身の回り品(5.5%増)、食品(5.0%増)、雑貨(1.8%増)、衣料品(0.3%増)がプラスとなり、家庭用品(7.1%減)がマイナスだった。品目別では、婦人服・洋品(1.6%増)は一部のラグジュアリーブランドが価格改定前の駆け込み需要などにより大きく売上げを伸ばしたことなどから、プラスとなった。紳士服・洋品(8.3%減)は、コートやブルゾンなどの冬物衣料品の動きが鈍かったことなどから、前年を下回った。身の回り品は、アクセサリーが全体の売上げをけん引した。雑貨は、化粧品や美術、宝飾品などで国内売上げが好調に推移した。食品は、初売りの福袋や、新規オープン店が好調だった菓子が大きく売上げを伸ばした。
阪急阪神百貨店の売上高前年比は、15店舗のうち10店舗がプラス、全店計で4.1%増だった。阪急本店は0.7%増、阪神梅田本店は36.5%増だった。支店は神戸阪急(8.3%増)、宝塚阪急(3.8%増)、西宮阪急(3.6%増)、阪神・にしのみや(3.0%増)、高槻阪急スクエア(2.4%増)、千里阪急(0.4%増)、川西阪急スクエア(0.1%増)、大井食品館(0.1%増)がプラスだった。
主要5品目は、雑貨(13.9%増)、食品(1.9%増)、身の回り品(0.2%増)がプラスとなり、家庭用品(2.7%減)、衣料品(1.0%減)がマイナスだった。