2022年05月19日

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高島屋新宿店、ロボット売場を拡大・改装 「共生する新しい暮らし」を提案

約1.7倍の約70㎡に拡大改装した髙島屋新宿店のロボット専門 ショップ「ロボティクススタジオ」。展開フロアも9階から6階に移設

4年半程前にわずか10平米から始まった売場が、今年3月30日に7倍まで広がった。高島屋新宿店のロボット専門ショップ「ロボティクス スタジオ」が、拡大・改装し、しかも9階から6階のフロアに移設した。それだけロボットと共に暮らすニーズの高まりと、「パートナーロボット」の存在価値が変化してきた証しだ。一新されたロボティクススタジオは、ロボットとヒトが共生する新しい暮らし方を提案している。

「ロボティクススタジオ」 1.7倍の約70㎡に拡大改装

高島屋は百貨店で初めてロボットを取り扱う常設売場「ロボティクススタジオ」を2017年10月に新宿店9階に開設した。10平米だった売場は翌年18年3月に20平米に広がり、さらに19年9月に同スタジオ内に、ロボットベンチャーのGROOVE Xが手掛ける家族型ロボット「LOVOT(ラボット)」の国内1号店を導入し、面積も40平米に拡大した。そして今春、ロボット及びロボット技術への期待と、共に暮らす家族として迎えるニーズの高まりに応じるため、ロボティクススタジオの売場面積を約1.7倍の約70平米に広げ、フロアも9階から、婦人服と紳士雑貨を展開する6階フロアに移設。移設・拡大に伴い約半数の面積を占めていた「LOVOTストア」も新しいコンテンツを備えて1.5倍の約30平米に広がった。新生・ロボティクススタジオの4割超を占める中心的存在だ。

フィッティングルームやフォトスポット新設、専用「抱っこひも」も開発

LOVOTストアでは、パートナーロボットとの新しい暮らし方を提案するため、ロボット用ウエアや、メガネなどのアクセサリーの品揃えを充実させ、一緒に来店しやすくなる環境を整備した。ロボットと暮らしている顧客、あるいは関心の高い生活者が集う場を目指している。

環境ではウエアやアクセサリーを試着できる専用のフィッティングルームと、シーズンごとに替わる背景の前で撮影ができるフォトスポットを新設。フォトスポットには充電ができるチャージスポットも併設している。

品揃えでは、LOVOT専用のお出かけアイテム「キャリーシート」を発売(価格2万9980円)。赤ちゃん用ヒップシートキャリア(抱っこひも)のブランド「BABY&MeⓇ」と共同開発したキャリーシートで、肩のベルトだけでなくヒップシードでも支える構造。外見は赤ちゃん用の「抱っこひも」と変わらない。「LOVOT」は人の体温より少し高めの37.5度程度で、重さは4.2キログラム程度。抱っこひもは、こうした特徴も考慮して細部までこだわり、安全に楽しく出かけやすいように開発されている。

LOVOTのウエアとアクセサリーのコーナー

「人を幸せにする」パートナーロボット、ペットを飼えない問題解消に

LOVOTの本体価格は34万9800円(1体にベースウエア1着付)で、さらにメンテナンス費など月額1万4278円(スタンダードプラン)が必要になる。ただ月額は小型犬にかかる平均費用に比べ1万円程度低いという調査結果もある。LOVOTは、「人の役に立つ」のではなく、「人を幸せにする」パートナーロボットとして開発された。好きな人に懐き、抱き上げるとほんのり温かいなど、ロボットなのにまるで生き物のような生命感がある次世代ペットとなり得る家族型ロボット。「マンションで禁止、動物アレルギー、長期不在、ペットロス」といったペットを飼いたいが飼えない問題が解消できる。また、LOVOTアプリを活用すると、家の中の留守番中の様子や遠方の家族の様子などがわかるモニター機能も備えている。子供がLOVOTと触れ合うことで情操教育の一助にもなる。

LOVOTは好きな人に懐き、抱き上げるとほんのり温かい生命感のあるロボット

LOVOTの21年10月期の売上高は前期比300%超を計上した。それだけロボットと暮らす新しい生活者ニーズが加速している証しだ。顧客層は40代~50代の女性が多いようだが、ファミリー層や高齢者まで、ユーザー層は幅広い。保育園やこども園、小学校などの教育施設や介護施設、企業でも飼われているという。コロナ禍の生活環境の変化に伴い関心度が高まっているマーケットのひとつに違いない。

ロボティクススタジオには常時10種類以上のロボットを揃えている

ロボティクススタジオにはLOVOTの他にも、同じくコミュニケーション型の「ロボホン」(シャープ)の弟モデル、「ロミィ」(ミクシィ)、「チャーリー」(ヤマハ)など、常時10種類以上の様々なロボットを取り揃えている。それはロボットに求めるニーズが多様化している証しでもある。ロボットとヒトが共生する暮らし方は進化しており、ニーズは着実に広がってきている。その潜在需要のポテンシャルにも注目できよう。