2021年12月09日

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感染者数減少に伴い、売上げ、入店客数とも回復顕著

大手百貨店4社の9月売上高は、新型コロナウイルス感染者数の減少に伴い売上高、入店客数共に回復傾向が強まってきたものの、主要都市で緊急事態宣言が延長されたことによる入店客数減の影響が残り、いずれも減収を強いられた。ただ髙島屋と大丸松坂屋百貨店はほぼ前年並みまで戻した。

髙島屋(国内百貨店子会社含む)は前月の10.0%減から0.8%減まで復調した。店頭売上高(法人、クロスメディア事業除く)は前月の10.5%減から2.7%減まで戻した。店舗別では、新宿、玉川、立川の3店舗が増収。商品別(同社分類)では、特選衣料雑貨、スポーツ、美術、食料品が前年実績を上回った。特に食料品は菓子(18.5%増)と惣菜(17.4%増)がけん引して、10.8%増の2桁伸長を遂げた。また、法人事業は前月(2.3%増)に続く増収で、新規の大口受注が奏功し、33.7%増。前月が前年の反動減で10.4%減だったクロスメディア事業は1.4%の増収だった。

大丸松坂屋百貨店(関係百貨店含む、総額売上高)は0.8%減となり、前月(5.2%減)からマイナス幅が改善した。ただ前月が0.9%減だった入店客数は6.1%減までマイナス幅が広がった。店舗別では心斎橋が前月(23.3%増)に続き2桁伸長(11.1%増)し、神戸(1.3%増)と名古屋(1.2%増)の都市部も堅調だった。9月30日で閉店した豊田はセール効果で214.8%増を計上した。商品別では引き続きラグジュアリーブランドがけん引した婦人服が4.8%増。雑貨では美術・宝飾・貴金属がプラスで、特に絵画が好調だった。

三越伊勢丹(国内百貨店含む)は2.0%減となり、前月(10.8%減)より減収幅が改善した。首都圏5店舗に限ると1.6%増となり、前月のマイナス(8.3%減)から復調した。特に都心の新宿、日本橋、銀座の3店舗に限ると2.9%増。お得意様向けのイベントなどにより時計、宝飾、ラグジュアリーブランドなどが下支えし、加えて気温低下で秋物衣料や服飾雑貨が例年より早く動き出した。対照的にグループ店は7.2%減となり、前月(14.1%減)よりもマイナス幅は改善してものの、回復テンポが鈍化している。4月から9月まで上期累計の前年比は国内合計で22.5%増、このうち首都圏5店舗が29.5%増、グループ店が13.5%増となっており、首都圏の「反動増」が顕著に表われている。

阪急阪神百貨店の売上高前年比は6.9%減となり、減収ながらも前月(15.6%減)よりマイナス幅が改善した。店舗が立地する大阪、兵庫、東京、神奈川、福岡で緊急事態宣言が月末まで延長されたため、全店の入店客数は16.7%減だった。それでも前月が2桁減(13.7%減)だった阪急本店は秋冬ファッションの動きが良く、モードやラグジュアリーがけん引した結果、3.2%減まで回復。10月8日に建て替え先行オープンした阪神梅田本店は工事に伴う売場面積減(全館4割減)によって42.2%減だった。売上高前々年比(既存店計)では、消費増税前の駆け込み需要の影響があり、41%減となり、免税除く国内に限ると37%減となる。