2021年12月09日

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2021年EC母の日商戦 〝イエナカ〟キーワードに「御膳」や雑貨が好調

百貨店のインターネット通販(EC)サイトの今年の母の日商戦は、〝イエナカ〟がキーワードとなった。今回はコロナ禍となってから2周目ということもあり、各社は家にいる時間を充実させるような食品や雑貨類を拡充。特に食品では、旅行気分が味わえるような産地直送品や、顔を合わせての食事ができない代わりとして華やかな御膳タイプの弁当などを増やした。結果として狙いは当たり、これらの商品の売上げやシェア率は上昇。本サイトでは東京・大阪の大手百貨店にアンケートを行い、各社の商戦のポイントと人気商品の動向についてまとめた。

 

「おうち時間」照準に、食品や雑貨を強化

今年は昨年に続きコロナ禍でECサイトの利用が多いと見込み、昨年までと比べて商品数を大幅に増やした百貨店が多くみられた。「昨年から2倍以上の約350点を用意」(近鉄百貨店)、「商品展開を約2倍に拡大」(東武百貨店)、「商品点数を昨年の約2倍に拡充」(大丸松坂屋百貨店)と、倍以上の品揃えを用意した百貨店も見受けられたほどだった。

今年の強化ジャンルとして多くの百貨店が挙げたのが〝食品〟だ。元々「デパ地下」など百貨店では活況なカテゴリーだったが、外出が難しい現状でも家の中で楽しめるギフトとして注目が集まっている。小田急百貨店は前年展開のなかったデパ地下ブランドや産地直送品を、京王百貨店は定番のスイーツに加えて調理済み料理(ケータリング)のバリエーションを充実させた。そごう・西武は産地直送品などイエナカで楽しめるようなグルメを、大丸松坂屋百貨店は自宅で楽しめる「母の日御膳」を強化。近鉄百貨店もスイーツや弁当(御膳)を、阪急阪神百貨店の「阪神」のれんでは母の日限定の食品アイテムを豊富に用意した。

そのうち阪急阪神百貨店の「阪急」のれんでは、コロナ禍をきっかけに「家族をより大切にしたい気持ちが強くなっている」ことから、家族団らんの時間をつくるアイテムとして〝ケーキ〟に着目。母の日限定ケーキや、昨年9月に始めた全国宅配冷凍サービス「ケーキリンク」などの商品を充実させた。

「おうち時間」への注目が高く、また今年は直接店舗へ行けない客も多いことを見越し、雑貨を拡充する傾向も顕著だった。中でも阪神のれんではおうち時間を充実させるためのキッチン関連用品、ホームウェア、インナーケア関連商品など約200点のリビング用品を投入。婦人服飾雑貨の取り扱いは、母の日のECサイトでは初となる。気軽に選べるエコバッグや、ワンランク上のアイテムとして上質な傘などにフォーカスした。

他にも近鉄百貨店は婦人洋品など非食品の売れ筋商品を、東武百貨店は家での癒しアイテムを投入。小田急百貨店は、おうち時間を楽しく過ごせる商品やワンランク上の雑貨をラインアップした。大丸松坂屋百貨店は婦人洋品雑貨を、阪急のれんは雑貨を、京王百貨店はコスメやファッションを増やした。母の日のECサイト展開が初となる松屋もおうち時間を充実させる商品として、美と健康に特化した化粧品やルームウェアなどを展開した。

惣菜グルメや雑貨はコロナ禍という新しい消費環境に合わせた展開だが、カーネーションなどのフラワーや、フラワーとスイーツなどをセットにしたアイテムも根強い人気を誇り、これらの品揃えを強化した百貨店もあった。小田急百貨店は毎年好評を博している、デパ地下スイーツや雑貨と花を組み合わせたセット商品のバリエーションを3倍近く増やした。花とセットにしたアイテムは和菓子、洋菓子、茶、エコバッグ、美容アイテム、ハンカチなど各カテゴリーからセレクトした。そごう・西武はカーネーション鉢や菓子とのセットなど、フラワーアイテムを前年に対して30SKU以上増やし、近鉄百貨店もフラワーアイテムを充実させた。

 

「御膳」やケータリングなどの調理済み食品が人気に

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