2025年09月22日

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2025年7月 東京・大阪地区百貨店売上高

身の回り品が減少、雑貨は回復傾向

日本百貨店協会の調査によれば、7月の東京地区百貨店(12社・22店)の売上高は1365億円余、前年比(店舗調整後)は10.0%減と6カ月連続でマイナスとなった。売上高と入店客数(12.2%減)がともに前年を下回っている。前年の免税売上げ高伸の反動や一部店舗の改装工事などが影響した。国内は各社、外商顧客やハウスカード会員向け優待施策などを実施し、4.2%減と前月より0.5ポイント改善した。

3カ月移動平均値は、直近の5~7月が9.9%減、4~6月が8.8%減、3~5月が6.5%減、2~4月が4.3%減、1~3月が0.4%減、12~2月が1.7%増だった。

商品別では、主要5品目すべてでマイナスとなった。衣料品(7.6%減)は6カ月連続のマイナス。婦人服はカットソー、ブラウスなどのトップスが好調だったほか、シアーや麻などの薄手の涼感素材が稼働した。紳士服はビジネスアイテムが苦戦し2桁減となった。洋品は猛暑対策の帽子やUV、手袋、ハンカチなどが引き続き好調だった。

身の回り品(20.7%減)は、ラグジュアリーブランドのバッグ、財布、靴などは前年のインバウンドの高伸に反動して苦戦した。猛暑対策の晴雨兼用傘は女性用のほか、男性用も伸長した。スーツケースなどのトラベルバッグはインバウンドの減少が影響し低調だった。

雑貨(6.0%減)は、5カ月連続マイナスだったが、前月より8.5ポイント回復した。化粧品はインバウンドが減少するも、UV関連商品やボディケア、フレグランスなどは堅調だった。美術・宝飾・貴金属(4.0%減)は6か月連続マイナスだったが、一部金取扱いブランドの価格改定前の駆け込み需要があり、金製品が好調だった。

食品(3.7%減)は生鮮食品が価格の高止まりの影響から6.5%減と16カ月連続でマイナスとなった。惣菜は土用の丑の日が7月19日と31日の2回あり、ウナギが好調だった。中元商戦はECが好調だった一方で店頭が縮小傾向となり、全体では前年並みで推移した。ビアガーデンは暑さを楽しむ顧客が増え活況を呈した。