2024年10月06日

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高島屋ファイナンシャル・パートナーズ、貸付型クラファンで業務提携

高島屋ファンディングの貸付型クラウドファンディングサービス

高島屋グループの高島屋ファイナンシャル・パートナーズ(以下「TFP」)はソーシャルレンディング事業において、貸付型クラウドファンディングサービスを展開するバンカーズと業務提携することを発表した。今後は「高島屋ファンディング」として共に事業を推進する。金融事業の収益およびグループとしての顧客接点の拡大を目指し、事業者と利用者のニーズに応え、社会的課題に取り組む事業者へ融資を行う。

ソーシャルレンディングは、「資金調達をしたい企業」と「お金を貸して利回りを得たい投資家」を結びつけるサービスで、少額から投資ができるミドルリスク・ミドルリターンの金融商品として注目が集まっている。TFPは、百貨店業、商業開発に次ぐ金融業の強化として、21年7月に同事業を開始。6本のファンドで累計3億円を運用、償還している。バンカーズは、20年12月に同サービスを開始し、30カ月で累計200億円を出資。「投資の力で日本の未来に貢献する」ことを理念に掲げている。両社が共創事業として、貸付型クラウドファンディングを推進する。

TFPのソーシャルレンディングの特徴は2つあり、1つは厳選された投資先だ。貸付先は上場企業、もしくは「事業規模・資本関係・ガバナンス・外部監査体制等を総合的に判断した上場に準ずる企業」に厳選する。TFPとバンカーズがそれぞれ独自の厳格な審査を実施し、クリアした投資案件のみを扱う。

2つ目は、社会的課題の解決に取り組む事業を中心に選定すること。「高齢化社会」「地方創生」といった課題に取り組む企業を応援する。直近の計画として、今秋に第1号ファンドの募集を開始。対象は認知症・障がい者グループホームを予定とする。

事業スキームとしては、TFPが投資案件開拓・貸付審査・貸付を行い、バンカーズがファンド審査・投資家の募集と管理を担う。投資家は、バンカーズが運営する専用ウェブサイトで投資口座を開設することで、希望の案件へ投資ができるようになる。