2024年07月22日

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松屋、冷凍食品「ギンザ フローズン グルメ」第2弾 卸売も開始

百貨店初登場のブランドも多く有する(写真は6月に行われたメディア向け発表会の様子)

松屋銀座店は5日、自主運営の冷凍食品売場「ギンザ フローズン グルメ」の新商品を発売した。浅草のグルメや京都の高級料亭など、14ブランド20種類を揃える。同売場は昨年8月のオープン以降好調に推移しており、今月中旬には卸売事業も開始。まずは高級スーパー「明治屋ストアー」の一部店舗で販売する。こうした新要素で弾みを付け、今期(23年3月~24年2月)は事業全体で売上高1億円を目指す。

ギンザ フローズン グルメは冷凍食品市場の拡大に応じ、昨年8月31日に地下2階に開いた。売場面積は約10坪。銀座の名店や人気のレストラン・パティスリーなど、松屋銀座店ならではのラインナップを揃える。売上げは好調で、昨年度下期(22年9月~23年2月)は予算比で1.5倍。フロア自体の活性化にも寄与し、同期間の地下2階の売上げは、前年比約5倍にまで伸長した。購入は店頭だけでなく、地方からの電話、ECサイトからの注文も多い。自分で食べておいしさを実感した後、ギフト用に購入する客も少なくないという。

直近は人の動きが活発化し、「脱・巣ごもり」するに連れて冷凍食品のニーズは減ると予想されたが、地方民の「銀座の味を食べたい」という需要やギフトニーズは衰えず、売上げは安定している。

こうした追い風の中、第2弾の商品を発売した。「第1弾と同様に、良い商品を高いクオリティで再現するという意識で商品を開発した。簡単にはいかなかったが、ギンザ フローズン グルメというブランドの維持にも気を配った」と食品部食品一課長の今井克俊氏は語る。

松屋は浅草にも店舗を構えている関係から、浅草のグルメが登場。桜鍋の専門店「桜なべ中江」の「桜なべ」(1人前、4320円)、220年以上の歴史を持つ鰻専門店「駒形前川」の「うなぎ蒲焼」(1人前、5200円)、カレー専門店「スパイス スペース ウガヤ」の「キーマカレー」(2人前、2700円)などを展開する。

その他、京都の高級料亭「京懐石 美濃吉本店 竹茂楼」、東日本橋の老舗合鴨料理店「あひ鴨一品鳥安」、欧風カレーの宅配専門店「欧風カレー オーベル ジーヌ」、群馬県高崎市の行列ができるスパゲティー専門店「スパゲティー専科 はらっぱ」など、全14ブランド20商品を用意した。

さらなる展開の拡大を狙い、卸売販売も始めた。まずは明治屋ストアーの「明治屋広尾ストアー」と「玉川ストアー」で7月中旬から販売する。明治屋の磯野太市郎社長は、「例えば広尾や玉川には、ギンザ フローズン グルメの名店を知っているお客様が多く、客層がマッチしている。非常にシナジーがあると考えた」と勝算を語る。明治屋ストアーでは、今夏に別の百貨店内の店舗にも導入を予定している。とはいえ、生産数に限りがあることや、ブランディングの問題もあるため、今後の出店先は慎重に検討していく方針だ。

松屋の卸売販売先としては、その他の高級スーパーや地方百貨店など、初年度に4店舗、3年で10店舗の展開を目指している。

(都築いづみ)