2024年11月15日

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8カ月連続プラス、全地区および4品目が前年越え

日本百貨店協会が調査した全国百貨店(71社・186店)の10月売上高は4281億円余で、前年比(店舗調整後)は11.4%増となり、8カ月連続でプラスだった。入店客数は9.4%増で、同じく8カ月連続でプラス。同協会は「比較的安定した感染状況を背景に、外出機会や全国旅行支援などによる人流の増加があったことで、会員向け施策、物産展などの各種企画催事が盛況だった。一部店舗では改装効果も見られた。また、高額商材の増勢が続いているほか、主力の衣料品や服飾雑貨においても、気温低下や旅行需要などから、秋冬アイテムの動きが本格化し好調に推移した」と総括した。消費増税の影響があった19年比は13.1%増、18年比では6.6%減だが、一部店舗では18年実績を超えるなど復調傾向を強めている。

3カ月移動平均値は8~10月が18.4%増、7~9月が17.6%増、6~8月が14.7%増、5~7月が22.0%増、4~6月が26.3%増、3~5月が22.8%増。プラス基調が続く。

国内と海外の顧客別では、水際対策や円安に伴いインバウンドが335.2%増と高伸長。7カ月連続で前年を上回ったが、19年比では46.6%減と半減状況にある。ただ、9月より17.1ポイント改善した。シェアは国内が96.8%、インバウンドが3.2%で、国内は8カ月連続のプラスとなる8.7%増だった。

地区別は全てプラス。10都市で最も伸びたのは大阪で20.0%増、10都市以外では東北が7.8%増でトップだった。大都市と地方の伸び率の格差が前月より5.1ポイント縮小した。

商品別では、主要5品目のうち、4品目が前年実績をクリア。高額品や菓子、惣菜、家電は18年実績もクリアした。菓子は手土産、ギフト需要から2桁の伸びを示した。天候の影響でコートやジャケットなど重衣料も好調。おせちやクリスマスケーキの予約は、ウェブ施策が奏功し堅調な滑り出しをみせている。

(北田幹太)