2020年09月28日

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前年の80%台まで戻る 地方・郊外は1桁の減収幅に

主要百貨店の6月売上高(速報値)は、10%台半ばから後半の減収幅に戻ってきた。6月も時短営業を続け、大型の集客催事や販促施策などを自粛して営業していたが、臨時休業を強いられていた5月から大幅に回復。大都市の基幹店と比べ、地方都市・郊外立地店舗が健闘し、一桁台の減収幅まで回復してきている。夏のクリアランスセールが段階的に始まり、徐々に高額品の需要も戻ってきた。中元ギフトもオンライン受注が奏功して、前年並みまで回復している百貨店もある。入店客数は大幅減が続くが、客単価が上昇し、またEC売上高も高伸長が継続している。

高島屋

大阪店 -21.7
堺店 -0.5
京都店 ※1 -20.3
泉北店 3.9
日本橋店 -17.9
横浜店 ※2 -15.9
港南台店 -7.4
新宿店 -29.8
玉川店 -7.8
立川店 -2.0
大宮店 -9.4
柏店 ※1 -9.2
㈱髙島屋単体13店舗 -17.3
岡山髙島屋 ※1 -5.0
岐阜髙島屋 -2.1
高崎髙島屋 -0.5
㈱髙島屋単体および国内百貨店子会社 計 -16.9
㈱髙島屋単体および国内百貨店子会社 既存店計 ※3 -16.4

※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤフードメゾンおおたかの森店」、岡山髙島屋の売上高は「タカシマヤフードメゾン岡山店」を含む。※2.横浜店の売上高は「タカシマヤフードメゾン新横浜店」を含む。横浜店の前年比は2020年2月に営業を終了した「タカシマヤスタイルメゾン海老名店」の売上を含む前年実績との対比。※3.2020年3月に全株式を譲渡した米子髙島屋の前年実績を控除している。

【概況】

夏セールを段階的にスタートしたが、引き続き外出を控える傾向や、店内外催事の中止、免税売上の大幅な減少の影響などにより、前年実績を下回った。免税売上は前年比△94.2%だった。中元は、オンライン売上の好調により、前年並みの推移となっている。近隣で買い物する志向が強まったことから、地方・郊外店は減収幅が小さい傾向が見られ、中でも泉北店は前年を上回った。商品別売上(高島屋分類による16店舗ベース)では、全ての商品群が前年を下回った。

 

大丸松坂屋百貨店

大丸心斎橋店 -52.1
大丸梅田店 -31.6
大丸東京店 -49.8
大丸京都店 -27.9
大丸神戸店 -16.1
大丸須磨店 -5.3
大丸芦屋店 -22.7
大丸札幌店 -25.0
大丸下関店※2  -
松坂屋名古屋店 -15.5
松坂屋上野店 -22.6
松坂屋静岡店 -19.2
松坂屋高槻店 -18.3
松坂屋豊田店 -13.0
大丸松坂屋百貨店合計 ※3 -28.0
(除く下関店) -29.4
(除く心斎橋店・下関店) ※5 -25.7
博多大丸 -26.5
高知大丸 -17.0
百貨店事業合計 ※3 -29.0
(除く心斎橋店) ※5 -25.7

1.大丸山科店は、2019年3月末で営業終了。2.㈱下関大丸は、2020年3月1日付で㈱大丸松坂屋百貨店へ吸収合併され、屋号を「大丸下関店」に変更した。3.合計の増減率は、大丸山科店の前年実績を除く。山科店を含む3~6月度累計の増減率は、大丸松坂屋百貨店合計対前年-55.2%減、百貨店事業合計同-56.1%減。4.2019年9月20日に大丸心斎橋店本館がオープンしたことに伴い、大丸心斎橋店は従来と比較し、賃貸面積が拡大している。5.合計から、大丸心斎橋店の本年・前年実績を控除した増減率を記載している。

【概況】

14日までは短縮営業を継続したものの、土日営業を再開(※5月30日から土日営業を再開)したことに、15日以降はほぼ通常通りの営業時間としたことも加わり、大丸松坂屋百貨店合計では対前年△28.0%、関係百貨店を含めた百貨店事業合計では同△29.0%となり、先月よりもマイナス幅を縮小させた。大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は対前年△97.1%となった。

 

三越伊勢丹

伊勢丹新宿本店店頭 -21.9
三越日本橋本店店頭 -17.1
三越銀座店 -45.3
伊勢丹立川店 -8.5
伊勢丹浦和店 -7.6
国内百貨店計 -26.7
国内百貨店既存店計 ※ -22.5
札幌丸井三越 -23.6
函館丸井今井 -8.8
仙台三越 -12.3
新潟三越伊勢丹 -19.2
静岡伊勢丹 -17.4
名古屋三越 -10.7
広島三越 -11.8
高松三越 -14.4
松山三越 -33.4
岩田屋三越 -15.8
国内グループ百貨店計 -16.6
国内グループ百貨店 既存店計 ※ -13.9
三越伊勢丹計 -22.8
三越伊勢丹既存店計 ※ -19.0

※2019年9月末日営業終了した伊勢丹相模原店・伊勢丹府中店と、2020年3月22日営業終了した新潟三越の実績を除く

【概況】

コロナ禍で不要不急の外出を控える状況が続いたことで、ほぼ全店で客数が減少。国内百貨店合計の売上は前年を下回った。一方、買い物の目的が明確な客や購買意欲が高い客が多く、多くの店舗で客単価は前年実績を上回り、売上げは5月より改善した。特に食品、リビング用品、子供用品など、日常生活をより豊かに過ごしたいニーズに応えるカテゴリーが健闘した。東京都心の店舗では、月初は生活必需品のニーズが中心だったが、徐々にラグジュアリーブランドや宝飾品など、高額品の比較検討が可能な百貨店ならではのニーズも上向いた。混雑を避けるために分散して開催したクリアランスセールも月の終盤まで堅調に推移。6月9日に刷新し利便性が向上したインターネット通販サイトの売上は月を通して好調だった。

 

そごう・西武

西武池袋本店 -16.1
そごう・西武全社(15店)計 -16.5

【概況】

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、6月半ばまでは大半の店舗で時間短縮営業を実施。一部店舗では現在も時短営業を継続している。イエナカ需要の拡大により、インテリアはほぼ前年売り上げを確保。3~5月の反動買いで、こどもも前年並みまで売上げを伸ばした。一方で宝飾時計など高級雑貨は前年売上げの8割程度におさまった。

 


松屋

銀座店 -37.2
浅草店 -18.3
銀座本店(銀座店、浅草店合計) -35.8

【概況】
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、①月間を通して営業時間を短縮(売上げに与えた影響度合いは、△8.5%)、②月内に置いて2回の全館休刊日を設けた(同△2.8%)、③前年に対して土日祝日が2日減(△0.7%)、④他エリアからの来街者も大きな核となる銀座・浅草地区において、国内移動に自粛による入店客数の減(前年に対して4割ほど減)などの要因で、売上高は前年比△35.8%となった。免税売上高が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う渡航規制で大幅に縮小した中、化粧品(国内売上高が前年比△3.9%)や、ラグジュアリーブランド(同+8.1%)など、自家需用商材や固定客を軸としたカテゴリーは、当面の期間、インバウンド売上が見通せない状況においても堅調に推移した。6月26日から推移したクリアランスセールは、前年に対して4割程度の売上(プロパー比率は7割程度)で推移。一方、法人営業部(外商)において、テレビ通販などの特注が奏功し、売上高前年比が75%増になるなど、店頭以外の取組みも全体を加勢した。

 

阪急阪神百貨店

阪急本店 -20.5
阪神梅田本店 -33.3
支店計 ※ 14.6
全店計 -10.0

※神戸阪急、高槻阪急は本年実績のみ

【概況】

5月21日からほぼ全面的に営業を再開し、30日からは都心店舗でも土日営業を再開したが、6月中も時短営業を継続した。集客につながる催事や販促施策の自粛も継続。都心店の売上高前年比76%に対し、郊外店は91%(既存店対比)。年配の客やファミリー層を中心に都心の混雑を避ける人が多く、近隣店舗で買い物をする傾向が見られた。来店客の集中を避けるために前倒ししたクリアランスセールも売上げを底上げした。中元は売上高前年比101%と好調。内訳は店頭が前年比94%、EC前年比149%と好調に推移(既存店対比)。ECの売上高前年比は196%と、前月までの推移から伸びは鈍化するも依然高伸した。モードブランドでの取り組みを強化した阪急本店の婦人ファッション(547%)や化粧品(284%)が売上げを牽引した。インバウンド売上げは前年比△90.2%。

 

近鉄百貨店

あべのハルカス近鉄本店単独 -17.9
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) -10.7
上本町店 -10.7
東大阪店 9.1
奈良店 -3.6
橿原店 -12.4
生駒店 -2.8
和歌山店 -8.9
草津店 -4.4
四日市店 -8.2
名古屋店(近鉄パッセ) -36.4
合計 -13.3

 

【概況】

6月は前月から引き続き18日まで営業時間を短縮して営業したが、政府による都道府県間の移動自粛が解除された19日以降、入店客数が徐々に回復。売上高は対前年17.9%減と大幅に改善した。混雑回避のため先行クリアランスを強化して取り組んだ結果、セール売上げは対前年約25%増となった。商品別で動きがみられたのは、自宅で充実した時間を過ごすための精肉など上質な食品や、運動を再開した人が増えたことによるスポーツ用品など。国内のインターネット通販サイトは中元ギフトが好調で対前年約57%増となり、越境ECも大きく売上げを伸ばした。