2022年07月07日

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三越伊勢丹らが手掛けるデニムのアップサイクル、ついに始動

「デニム de ミライ~Denim Project~」の仕掛け人である三越伊勢丹の神谷将太氏(左)とヤマサワプレスの山澤亮治社長

三越伊勢丹、阪急阪神百貨店、岩田屋三越、エスティ―カンパニー(群馬県桐生市)、ファッションコア・ミッドウエスト(愛知県名古屋市)、佐藤繊維(山形県寒河江市)の6社が、衣料品のアイロンプレスや検品などを手掛けるヤマサワプレス、国内外の60以上のブランドやクリエイター、アーティストとタッグを組み、デニムのアップサイクルを目指す「デニム de ミライ~Denim Project~」が23日、伊勢丹新宿本店などで始まった。ヤマサワプレスが所有する約20トンの使い古された「リーバイス」の「501」を、200種類以上の衣服やバッグ、靴、家具、アートなどに“再生”。伊勢丹新宿本店では4月5日まで、本館1階のイベントスペース「ザ・ステージ」をはじめ11カ所で販売する。

23日は開店に先駆けて、プレスツアーを実施。仕掛け人である神谷将太クロージング&アクセサリーⅠグループ新宿婦人営業部セレクトショップ担当(リスタイル)バイヤー兼外商バイヤーは「1年半余り動いてきたが、改めて感じたのはファッションを軸にお客様と繋がっているのが(三越伊勢丹の)最大の強み。アップサイクルは、小売業者として絶対に必要。日本中にメッセージを届けてこそ、このプロジェクトの完成形」と意気込んだ。

ヤマサワプレスの山澤亮治社長は「プロジェクトができたのは夢のよう。仕事からファッションまで精通する501の魅力も再確認した。全ての人に501の魅力を実感してほしい」とメッセージを送った。

伊勢丹新宿本店の本館とメンズ館の11カ所に、アップサイクルされたデニムが並ぶ。メインとなる本館1階のザ・ステージには、約40ブランドの商品を集積。空間を形成する壁面素材には循環型繊維リサイクルボード「パネコ」を使うとともに、それを切り取ってサイドテーブルとして販売する。注文が入ると、壁面から抜き取ってサイドテーブルを完成させるという演出も凝らす。パネコの原料は、デニムの端材と三越伊勢丹の制服という。

神谷氏が、壁面を抜き取ってサイドテーブルを作る工程を実演

同じく本館1階に構える自主編集売場「イセタンシード」および「イセタンリーフ」では、リーバイ・ストラウス ジャパンのアーカイブなどを展示するほか、ヤマサワプレスのプライベートブランド「One-o-Five DENIM TOKYO」のパーソナルオーダー、「ミナ ペルホネン」のトーストバッグのカスタマイズなども用意した。

「リーバイス」の「501」のアーカイブ

ヤマサワプレスのプライベートブランドのパーソナルオーダーも

同3階の「ザ・ステージ#3」では、ミナ ペルホネンのバッグや「ボビーダズラー」のぬいぐるみ、キシモトマイらのアートを展示・販売。「プロモーション」では、文化服装学院の学生が結成した「マスターイノベーション」のメンバーの卒業制作を紹介中だ。自主編集売場「リ・スタイルプラス」では、ディズニーのキャラクターとデニムを掛け合わせたTシャツやトートバッグ、キーチャームなどを販売する。

文化服装学院の学生で結成された「マスターイノベーション」のメンバーの卒業制作を展示

ディズニーのキャラクターが好きな人にはたまらないファッションアイテム

デニム de ミライでは、ヤマサワプレスが保有する20トンのうち10トンを使用。受注販売する商品などを含めると、残る10トンの再生も目途が立ったという。今後について神谷氏は「まずは売り切れるまで続けるが、他の素材でも同様のプロジェクトを検討中」と、さらなる進展を目指す。