2025年11月10日

パスワード

購読会員記事

松屋、銀座と浅草の街と「わ」でつなぐ体験型福袋を充実

「2026年 松屋の招福袋」発表会にて。企画担当者や出店者が一堂に会した

松屋は11月5日、2026年 の福袋のラインナップを発表した。「つなぐ、つながる、つなげる」をテーマに展開してきた銀座店の開店100周年企画から次の100年につなげるため、「わ」でつながる福袋を企画。周年記念の特別な福袋、銀座・浅草の街との「わ」を広げる福袋と多彩な内容で、いずれも体験に特化している。物価高の中、食品の福袋も豊富に用意した。販売個数は約1.2万個、売上げ目標は前年比103%。販売はオンラインストア(約160種類)では第1弾が11月4日から、第2弾が12月1日午前11時から23日まで、店頭が26年1月3日午前10時に初売りとなる。

一番の目玉は、銀座店開店100周年を記念する特別な福袋だ。2種類あり、1つは同社が進める地域共創で青森県黒石市とのコラボレーションで生まれた「『津軽の宝箱』ルビンのこけしプレミアムパターンオーダーと青森の味わい詰合せ福袋」(2万2000円、限定3点、先着)。デザイナーの佐藤卓氏がデザインし、名工・阿保六知秀、正文親子らが制作するルビンのこけしを好きな色でパターンオーダーできる。黒石市で作られたクッキー缶とコーヒーがセットになっている。

壺のシルエットが向き合った顔に見える「ルビンの壺」から命名されたルビンのこけし。クッキーもこけしをかたどっている

もう1つは、同社が運営する高品質な冷凍食品売場「ギンザフローズングルメ」の看板商品10点と、その全10店のペアランチ券がセットになった「ギンザフローズングルメ 銀座めぐり福袋」(5万円、限定3点、抽選)。「銀座日東コーナー」や「銀座みかわや」といった老舗の味が自宅でも店舗でも楽しめる約9万円相当の内容だ。街との「わ」を広げる大切なテーマが体現できる。

発表会では「ギンザフローズングルメ 銀座めぐり福袋」に参加する名店のシェフも登場した

街との「わ」を広げる内容を強く打ち出しているのが「和菓子で巡る銀座界隈福袋」(1万1550円、限定10点、先着)。「清月堂本店」での和菓子づくり体験と「HIGASHIYA」の和のアフタヌーンティー、銀座銘菓3品詰合せがセットになっている。毎年人気の、のりもの券付き「浅草はなやしき」貸し切りと2つの体験プランを用意した「浅草大満喫福袋」(1万5000円、限定5点、先着)もその1つ。「元祖食品サンプル屋」と「浅草たい焼き工房 求楽」が初登場し、それぞれ食品サンプルづくりとたい焼きづくりが楽しめる。

発表会で和菓子づくりを再現する清月堂本店のご主人

同社にゆかりのある浅草と銀座を同時に満喫できるが「観光の街 浅草×おしゃれの街 銀座を繋げる福袋」(11万円、限定2点、先着)。26年2月8日または22日の開催日にペアで参加できる。「ザ・ゲートホテル雷門」での特別なランチにはじまり、浅草を人力車で観光。銀座で「アトリエメイド」によるオリジナルパターンオーダースーツを仕立て、その間、パートナーはアヴェダのヘアセットとケアを体験する。その後、すし田 乾山で特別メニューのディナーを楽しみ、ハイアット セントリック銀座東京でカクテルを味わうという特別な福袋だ。

中村米吉氏が採蜜したはちみつは、直筆サインが入った播磨屋紋入り木箱に収まっている

つながりの深い銀座ミツバチプロジェクトとのコラボ福袋「令和ハチ年!銀座はちみつ福袋」(1万6001円、限定10点、先着)も発売される。今回は養蜂場見学と今年アンバサダーに就任した歌舞伎役者の中村米吉氏が採密したはちみつ、バームクーヘンなど銀座はちみつを使った商品がセットになっている。

銀座店の100周年をも盛り上げるグルメガチャの福袋。面白おかしくアピールした

ユニークな福袋もあり、万博ロス、アフター万博を楽しく過ごす「大阪発!メゾンカイザー×フランス福袋」(6000円、限定100点)も登場する。万博のフランスパビリオンに出店したブーランジェリーを監修した同店が、万博で人気だったパンとスイーツを詰め合わせ、パッケージも再現予定して販売する。現地で配布されていたオリジナルバッグも付く。毎年人気の「食の福ガチャ~『わ』でつながる福袋」(8000円、限定100点、先着)は、米などの生活応援商品からタラバガニなどの豪華賞品まで、25種類から最大3万円相当の賞品が当たる。「鮮魚専門店 山助」の本まぐろ入り握り寿司100貫、北海道産ゆめぴりか玄米30㎏など、内容はパワーアップしている。

「福袋の販売は新年の一大イベント。銀座店が100周年を迎えたことへの感謝も込めて、利益を度外視したものもある。初売りはお祭りのようなもの。当店で新たな年を明るく楽しく迎えて頂きたい」と広報担当者は語る。入社1~2年目の若手社員が企画したものもあり、福袋の企画は彼らを育てる大切な機会になっている。「福袋の企画を通して若手社員が銀座や浅草の街の方々との出会い、関係を深めることも学びながら、次の100年に向けて『わ』を広げていってほしい」(同)。

(北野智子)