2025年07月04日

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2025年6月 主要百貨店大手6社 売上速報

注)文章は全て百貨店の発表によるもの

高島屋

大阪店 ▲5.7
堺店 ▲6.6
京都店 ※1 ▲6.3
泉北店 ▲5.0
日本橋店 3.5
横浜店 ▲0.4
新宿店 ▲5.3
玉川店 8.6
大宮店 1.5
柏店 ※1 ▲6.4
EC店 8.9
㈱高島屋 各店計 ▲2.2
岡山高島屋 ▲2.8
高崎高島屋 ▲2.1
国内百貨店 計 ▲4.0
国内百貨店 既存店 計※2 ▲2.2

※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。
※2.高島屋単体および国内百貨店子会社計は、24年7月に営業を終了した岐阜高島屋の前年実績を控除している。

売上高は前年比4.0%減で5カ月連続のマイナスだった。免税売上高は全体では35.9%減、免税を除いた店頭売上高は1.5%増となった。国内百貨店の既存店計は2.2%減で、免税を除いた店頭売上高は3.9%増だった。

店舗別は、EC店(8.9%増)、玉川(8.6%増)、日本橋(3.5%増)、大宮(1.5%増)が前年実績を上回った。商品別(同社分類)は、子供情報ホビー、美術、食堂がプラスだった。

 

大丸松坂屋百貨店

大丸心斎橋店 ▲6.7
大丸梅田店 9.8
大丸東京店 ▲5.5
大丸京都店 ▲14.8
大丸神戸店 ▲8.5
大丸須磨店 ▲2.6
大丸芦屋店 ▲0.2
大丸札幌店 ▲0.6
大丸下関店 ▲6.6
松坂屋名古屋店 ▲2.6
松坂屋上野店 ▲0.4
松坂屋静岡店 ▲0.5
松坂屋高槻店 ▲5.4
店 計 ▲4.5
法人・本社等 47.2
大丸松坂屋百貨店 合計 ▲2.6
博多大丸 ▲29.2
高知大丸 ▲3.0
百貨店事業 合計 ▲4.6

 

外商売上げが好調を持続したものの、休日数が対前年1日減だったこと、ラグジュアリーブランド、化粧品などが前年実績を下回ったことなどから、売上高は大丸松坂屋百貨店合計で2.6%減、関係百貨店を含めた百貨店事業合計も4.6%減で、4カ月連続でマイナスとなった。

店舗別では、アニメ・キャラクターゾーンなどが好調に推移した梅田店(9.8%増)が前年実績を上回った。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、化粧品を中心とした消耗品が対前年プラスとなったものの、ラグジュアリーブランドなどを含む一般品が前年を下回るなど客単価の低下により、対前年31.4%減(客数0.6%減、客単価同31.0%減)となった。

6月度の大丸松坂屋百貨店の店計売上(法人・本社等の本年・前年実績を除く)は対前年4.5%減、うち国内売上高(免税売上高の本年・前年実績を除く)は対前年1.3%増となった。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の免税売上高は対19年度46.8%増、対18年度64.7%増だった。

三越伊勢丹

伊勢丹新宿本店 店頭 ▲10.6
三越日本橋本店 店頭 ▲4.7
三越銀座店 ▲11.5
伊勢丹立川店 ▲6.3
伊勢丹浦和店 ▲7.5
三越伊勢丹 計 ▲9.1
札幌丸井三越 ▲1.9
函館丸井今井 ▲7.6
仙台三越 ▲6.3
新潟三越伊勢丹 ▲6.7
静岡伊勢丹 ▲9.5
名古屋三越 ▲9.1
広島三越 ▲6.5
高松三越 ▲12.9
松山三越 ▲17.0
岩田屋三越 ▲13.9
国内グループ百貨店 計 ▲9.6
国内百貨店 計 ▲9.2

売上高前年比は三越伊勢丹計で9.1%減、国内百貨店計で9.2%減となった。昨年の実績が大きい免税売上高は前年を下回っているが、識別化が順調に進んでいる国内客の売上高が首都圏を中心に堅調に推移した。

国内客は識別客を中心に、引き続き高付加価値商品への関心が見られる。中でも次シーズン(25年プレフォール)を立ち上げた伊勢丹新宿本店では、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを中心に今から着ることのできるアイテムが好調だった。三越日本橋本店での「夏のあんこ博覧会」など独自イベント開催により、新規客の来店も促進した。海外客は関心の幅が広がっているものの、前年の大きな実績に届いていない。新たにローンチした海外客向けアプリの会員数は引き続き堅調に推移している。

 

松屋

銀座店 ▲24.9
浅草店 ▲6.3
銀座本店(銀座店、浅草店合計) ▲24.0

 

銀座店の売上高は前年比約24.0%減となった。館全体では婦人衣料品において梅雨明けを思わせる気候も加勢し、盛夏物商材が好調に推移。プレステージラインの婦人衣料品は前年比6.7%増、免税売上げを除く国内客の売上高も同8.0%増となった。免税売上げでは、記録的な円安となった前年に対しての本年の買上げ動向の変化や、ルイ・ヴィトンの改装(仮説営業が月中旬まで続いた)などの要因もあり、靴・バッグを軸としたラグジュアリーブランドは同約35%減となり、全体を押し下げた。なおルイ・ヴィトンは6月21日にリニューアルオープンし、改めて同店の強みとなるカテゴリーの強化による集客と売上高の拡大が想定される。

 

阪急阪神百貨店

阪急本店 ▲18.0
阪神梅田本店 8.2
支店計 ▲7.1
全店計 ▲12.0

 

全店計は12.0%減で、4カ月連続のマイナスだった。免税売上げは、引き続き高い前年実績の反動と円高傾向の定着により、前年比約4割減となり3月以降苦戦が継続している。それに伴い阪神梅田本店を除く都心店の売上高は前年を下回った。一方で、全店で食品の売上げが安定的に推移し、郊外店の売上高合計は前年を上回った。

阪神梅田本店は改装以降、導入した大型専門店と他売場との来店客の買い回りも多く、特にファッションとライフスタイルカテゴリーの売上げは前年の約1割増と伸長。人気催事の開催も後押しとなり、店舗全体として売上高が対前年の約1割増と好調を継続している。前月にリモデルオープンした川西阪急スクエアの売上高も前年に対し5%増と好調。

阪急本店は前年に大きく高伸した免税売上高が約5割減。来春完成予定の全館リモデルに向けて6階の売り場改装が本格化している。婦人衣料は売場を縮小し、宝飾品、時計は一部ブランドを除き、他のフロアで仮説売場として営業を開始した。これらの影響も重なり、店舗全体として前年売上高を下回った。

月前半の気温が前年に比べて少し低かったこともあり、夏の実需アイテムのパラソルやサングラス、サンダルなどの勢いはやや鈍かった。一方、国内客にはブライダルニーズが継続するアクセサリーやファッションブランドが展開するフレグランスを中心に香水が好調に推移した。

 

近鉄百貨店

あべのハルカス近鉄本店単独 ▲9.7
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) 7.6
上本町店 ▲4.7
東大阪店 ▲5.9
奈良店 ▲6.1
橿原店 ▲1.0
生駒店 0.4
和歌山店 ▲6.4
草津店 ▲2.6
四日市店 1.5
名古屋店(近鉄パッセ) ▲9.6
合計 2.2

 

あべのハルカス近鉄本店では、新規催事「関西の手土産」や人気物産展が目標を上回り、好評を博したが、食品売場のリニューアルに伴う売り場面積の減少や前年のインバウンド活況の反動減も大きく、全体の売上高は対前年9.7%減となった。

商品別では、新規ショップが好調な菓子のほか、天候の変化に対応できる晴雨兼用パラソルや帽子、グローブなどUV対策商品、Tシャツやブラウスなどの盛夏物が前年実績を大きく上回った。

大阪・関西万博オフィシャルストアについては、引き続きあべのハルカス店、万博会場内店舗ともに目標を大きく上回る売上げで推移し、好評を博している。


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