2024年05月02日

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カゴメの“食育”プロジェクト、子供の野菜不足を解消

趣向を凝らしたプログラムで、子供達と野菜が仲良くなるきっかけをつくる

カゴメは、食経験による子供の野菜嫌いの克服を目指した「おいしい!野菜チャレンジ2024」を今年も開催する。特定非営利活動法人「放課後NPOアフタースクール」と協働する食育プロジェクトで、全国の小学校および学童保育、放課後活動団体など95カ所で80回開く。これまでの体験児童数は累計で1万人を突破。それぞれの知見を生かしたプログラムを通じて、子供達の野菜摂取への意欲向上や、教育現場での残食問題の解決に貢献する。

同プログラムは2018年4月にスタート。子供の野菜不足の要因の1つでもあり、保護者と学校共通の“困り事”でもある食経験による野菜嫌いの克服を目標に掲げる。19年には「キッズデザイン賞」、22年には農林水産省主催の第6回食育活動表彰で「消費・安全局長賞」を受賞した。これまでに約1万人以上の小学生がプログラムに参加。帰宅後に保護者とプログラムの内容について話す子供も多く、家庭における食経験にもつながり、さらに効果が出ているという。

「カゴメ野菜定点調査2022」によると、野菜が好きな人は「食べること」も含めて様々な野菜と触れ合う体験がきっかけであることがわかった。こうしたことから、子供達が「触る」「見る」「嗅ぐ」「知る」「味わう」といった体感を通じて、野菜を立体的に捉えて学べる3つのプログラムを実施する。

1つ目は「日本全国野菜すごろくの旅編」で、日本各地を舞台にした「野菜すごろく」を使い、クイズや体験活動ができる。全国の放課後活動をオンラインでつなぐ新しい取り組みとして実施。遠隔地に住む子供同士が交流を深め、互いの住む地域の野菜や料理を知ることで、より野菜に興味を持てるようにする。

2つ目の「野菜のふしぎ実験編」は、子供達が野菜のトレジャーハンターとなってクイズや実験に挑戦する、単独オンライン型のプログラム。謎を解いて宝箱を開ける“ドキドキ感”を促し、自然に野菜と仲良くなれるような内容となる。

野菜ジュースづくりに奮闘する子供達

3つ目は、実際に学校などに訪問して対面で行う「最強のジュースレシピ編」だ。野菜を使ったクイズや、オリジナルジュースづくりを体験し、子供達が野菜との距離を縮められるようにする。昨年は3年ぶりに対面での実施が実現した。

23年度(23年7~10月実施分)に参加した子供達にアンケートしたところ、「プログラムが楽しかった、まあまあ楽しかった」が全体の95%、「野菜をもっと食べようと思った」が同83%だった。「家でプログラムの話を子供とした」と回答した保護者も、全体の95%を占めた。

今年も全国の小学校などでの実施を予定。1カ所当たりの定員は約40人で、オンライン型では1回45~75分、訪問対面型では同90分となる。7月以降実施分の募集は3月8日まで、9月以降実施分の募集は5月26日までで、「野菜チャレンジ」の特設サイトから応募できる。