2024年05月04日

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川辺、オリジナルブランドを強化 3年後にシェア1割へ

川辺 

コロナ前に行っていた展示会も再開し、認知度の拡大に努める

川辺は、ハンカチのオリジナルブランドの成長に注力する。同社の主力商品であるハンカチは、ライセンスブランドが売上げの多くを占めるが、オリジナルブランドを新たな収益の柱にしたい考え。同社の中計経営計画「中期経営計画2023<NEXT>」(24年3月期~26年3月期)の最終年度には、ハンカチ部門の売上げ構成比10%を目指す。

昨今は消費者の価値観の変化や社会環境が急激に変化し、同社の課題は多い。他方で、グループ会社で生産から販売までのプロセスを有する、いわゆる「垂直融合型」の強みもある。川辺ならではのオリジナルブランドの強化にグループ全体で取り組み、企業価値と顧客満足度の向上、資産価値の形成を目指す考えだ。

「コーヒータイム・ウイズ・ヴォーン」は毎年様々なコラボを行っている

オリジナルブランドの強化は20年から動き始めており、絶滅のおそれがある生き物などにフォーカスした「カトコア」(21年2月)、コーヒーブロガー・ヴォーン氏との協業企画「コーヒータイム・ウィズ・ヴォーン」(同3月)、旅をテーマにした「チズタビ」(同8月)、メッセージカードをハンカチと一緒に贈る「言葉を贈る 心を贈る ハンカチ」(今年2月)を発売した。

今年7月には、47都道府県の名産品や伝統文化を柄にした「47ジャパン・リディスカバリー」がデビューする。これらのブランドは展示会などを通じて認知度を拡大し、出店先も増やしていく。

同社は中期経営計画2023<NEXT>で、1年目を基本事業の再生と2年目に向けた体制づくりの「再生フェーズ」、2年目を新規企画の実現を本格化する「展開フェーズ」、3年目を集大成の「結実フェーズ」と位置付けている。海外展開なども視野に入れるが、今年はまず基礎固めに集中する。