2024年05月04日

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メリーチョコレート、「ルル メリー」の旗艦店 渋谷から世界観を発信

壁面は温かみのある深いグリーンを基調とした

メリーチョコレートカムパニーの「RURU MARY’S(ルル メリー)」は21日、ブランド初となる路面店「ルル メリー 青山通り店」をオープンした。今までは百貨店やポップアップショップを中心に展開し、商品やパッケージでブランドの世界観を伝えてきたが、空間も交えてより色濃く打ち出す。場所は渋谷や表参道エリアに近い立地で、感度の高い客を中心に広く発信していく。

ルル メリーは、「もっとおいしく、もっとたのしく 時間が生み出すコミュニケーション」がコンセプトのブランドで、細く絶えずに続くさまを表す言葉「縷々(るる)」から名称を付けた。アートディレクターは、川上恵莉子氏が担当。「チョコレートのある豊かで幸せな時間」をイメージし、山や湖、花といった自然のモチーフをパッケージや商品に取り入れている。

パーソナルギフト需要をターゲットにしており、「ショコラサブレ」は2枚入り(410円)から用意するなど、カジュアルギフトやちょっとした手土産の利用を想定して商品を開発している。

柱はアンティーク家具の脚をイメージし、オリジナルを製作した

ルル メリー 青山通り店は渋谷駅から徒歩6分、表参道駅から徒歩8分の距離にある。売場面積は約30㎡。壁面は緑や木々をイメージした温かみのあるグリーンを採用した。そこに花を描いたパッケージの商品が並ぶことで、自然の中に身を置いたような気持ちになる空間を演出する。

装飾も細部までこだわり、随所にルル メリーらしさをちりばめた。アンティーク家具の脚をイメージした柱は、一本一本職人が手作りで仕上げた。華やかさを演出する金の飾り棚や、アンティークの家具をリメイクしたテーブルも用意した。これらのデザインも川上氏が監修している。

金の飾り棚で華やかさを演出する

「今までのお客様、新規のお客様の両方に認知して頂き、『渋谷に来たらここに寄ろう』という場にしたい。ルル メリーというブランドや世界観を発信し、お客様とつながり、パーソナルギフトブランドとしての基盤をつくりたい」とブランドディレクターの小松﨑裕寿氏は意気込みを語る。

青山通りという立地を選んだ理由は、「ルル メリーのターゲット層である、感度が高く、自分の価値観をしっかりと持っている人が多い場所のため」と説明する。渋谷がメリーチョコレートカムパニーの創業の地であるというのも理由の1つだ。

チョコレート、焼き菓子などフルラインナップを用意する

商品は、「ショコラサブレ」、「ショコラテリーヌ」、「ルルガトー」などフルラインナップを揃える。同店限定品として、グリーンのパッケージの「ショコラサブレ(グリーン)」も発売する。パッケージは基本的にブランドカラーのブルーを基調とするが、同商品は壁面と同じグリーンを使用した。

新商品「ルル ショコラ」はショーケースに並んだ中から選べる

今回のオープンに合わせ、新商品「ルル ショコラ」を発売する。1粒378円のボンボンショコラで、「パッションアプリコット」、「ピスタチオ」、「ジャンドゥヤフリュイ」など全10種類。専用箱も用意し、3~12個の詰合せもできる。

商品開発担当、デザイン担当など本部の開発メンバーも販売スタッフとして参加する(一番右がブランドディレクターの小松﨑裕寿氏)

スタッフの制服は、以前コラボレーションを行ったアパレルブランド「ビームス クチュール」が生産を手掛ける。販売スタッフは専任の店長に加えて、ルル メリーの開発メンバーも参加。直接客の反応や意見を見聞きして、次の開発の参考にする考えだ。

同店の開業によって、ブランド価値そのものの底上げにも期待する。「今後もポップアップなど様々な場所へ出店していくが、この路面店があることで『あの素敵なブランドの商品を買えた』と思ってもらえるのでは」と小松﨑氏は話す。

(都築いづみ)