2024年12月03日

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オーロラの「ビューランス」、高感度な20代後半~30代向けに刷新

オーロラの「Beaurance(ビューランス)」はリブランディング後、初めての秋冬コレクションを展開する

オーロラのオリジナルブランド「Beaurance(ビューランス)」は、ターゲットを鮮明化してリブランディング後、初の秋冬コレクションを展開する。ファッションに高感度な20代後半から30代の女性に向けたデザインとカラーのストールを充実。価格もターゲット層が購入しやすいよう素材を工夫して、1万円前後に設定した。ブランドの方向性を明確に反映した商品で、顧客拡大を目指す。

同ブランドは、メインターゲットをこれまでの40~50代から若年層にシフト。「時代に合わせて変化する魅力的な女性」に向けて、今春のコレクションより色柄などのデザインを一新した。ブランド再構築の際に目指した“甘辛ミックス”や“きれいめ”といった、甘くなり過ぎないテイストと、購入しやすい価格帯を徹底したラインナップで、ブランドプレゼンスの一層の強化を図る。商品統括部ブランドマーケティング第一部MD兼海外統括室の森大樹氏は「顧客が手に取れるもの、欲しいと思っているもの、買えるもの、使えるものを意識した。それがぶれてしまうと発信してもうまくいかない」と話す。

トレンドのボリューム感にこだわったストール。存在感のあるファッションアイテムとして訴求する

今秋冬のコンセプトは「Live and let live 自分も生き、人も生かす。人にはそれぞれの生き方があり、お互いに干渉せずにうまくやっていく 自由に生きろ、自由に生かそう。」。主力のシーズンアイテムのストールとマフラーは、トレンドの毛足が長いボアやフリンジ付きから、キルティング生地にポケットを付けたタイプ、ブランド名を大胆に配したデザインまで14SKUを揃える。差込口に片方の先端を入れて止めるマフラーや、視覚効果ですっきりとした印象に見せる三角ストールも用意する。

「若い人達が好むボリューム感にこだわった」(森氏)と、巻いた際に首元をゆったりと覆うシルエットを重視。シーズンカラーにはセージやアプリコットといった、コーディネートのアクセントとなる中間色を採用し、これまでにはなかった洗練さを印象付ける狙いだ。

シーズンカラーに取り入れたセージのストール。ボアやフリンジ付きなどのバリエーションを揃える

価格は、フォックスウールやカシミヤの入ったものが税抜きで1万2000~5000円、ウール100%が8000円~1万2000円、ポリエステルやアクリルなど化繊を使用したものは5000円~1万2000円となる。以前とは異なる若いターゲット層に向けた価格設定が大前提だ。例えば「カシミヤだと4万円台になってしまうが、1万円台に抑えるためウールで仕立てた」(森氏)商品もある。引き続く資材高騰に加え、希望素材の入手困難により代替素材の獲得にも苦慮したが、品質維持と顧客の手が届きやすい価格の実現に努めた。

徹底した顧客目線の商品づくりで再スタートしたビューランス。初めての秋冬は、新たなブランド価値を確立するシーズンにしたい考えだ。

(中林桂子)