2025年11月10日

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2025年10月 主要百貨店大手6社 売上速報

注)文章は全て百貨店の発表によるもの

高島屋

大阪店 12.2
堺店 ▲2.7
京都店 ※1 10.4
泉北店 ▲3.3
日本橋店 9.9
横浜店 6.4
新宿店 4.1
玉川店 15.8
大宮店 6.9
柏店 ※1 ▲0.5
EC店 17.2
㈱高島屋 各店計 8.6
岡山高島屋 1.5
高崎高島屋 5.1
国内百貨店 計 8.3

※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。

売上高は前年比8.3%増で、3カ月連続のプラスとなった。免税売上高は15.4%増、免税を除いた店頭売上高は7.2%増だった。国内顧客は気温の低下に伴い、秋物衣料や雑貨などに動きが見られた。物産展などの催事も堅調に推移し、前年を上回った。インバウンド顧客は国慶節期間などの客数増加に加え、化粧品、スポーツ、子供情報ホビー、ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品の売上げも増大したことで客単価を押し上げ、前年を上回った。

店舗別は、EC(17.2%増)、玉川(15.8%増)、大阪(12.2%増)、京都(10.4%増)、日本橋(9.9%増)、大宮(6.9%増)、横浜(6.4%増)、高崎(5.1%増)、新宿(4.1%増)、岡山(1.5%増)が前年を上回った。商品別(同社分類)は、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、呉服、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、美術、食品、食堂がプラスだった。

 

大丸松坂屋百貨店

大丸心斎橋店 10.4
大丸梅田店 7.3
大丸東京店 6.2
大丸京都店 2.7
大丸神戸店 9.3
大丸須磨店 ▲3.2
大丸芦屋店 2.2
大丸札幌店 4.6
大丸下関店 0.3
松坂屋名古屋店 12.6
松坂屋上野店 0.1
松坂屋静岡店 0.2
松坂屋高槻店 ▲0.8
店 計 7.4
法人・本社等 56.8
大丸松坂屋百貨店 合計 9.3
博多大丸 ▲3.9
高知大丸 ▲3.5
百貨店事業 合計 8.2

 

売上高は、大丸松坂屋百貨店合計で9.3%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計も8.2%増と、3カ月連続でプラスだった。訪日外国人売上げが前年を大幅に上回ったことに加え、外商売上げが好調を持続。気温の低下で秋冬物衣料品が動いたことなどがプラスの要因となった。

店舗別では、15店舗のうち名古屋(12.6%増)、心斎橋(10.4%増)、神戸(9.3%増)、梅田(7.3%増)、東京(6.2%増)、札幌(4.6%増)、京都(2.7%増)、芦屋(2.2%増)、下関(0.3%増)、静岡(0.2%増)、上野(0.1%増)が前年実績を上回った。改装効果が持続している名古屋や免税売上げが好調な心斎橋は前年比2桁増だった。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、18.9%増、客数は19.1%増、客単価は前年比0.2%減だった。前半の国慶節期間中にとどまらず、月度を通じて大きく売上げを伸ばした。

大丸松坂屋百貨店の店計売上(法人・本社等の本年・前年実績を除く)は前年比7.4%増、うち国内売上高(免税売上高の本年・前年実績を除く)は同5.5%増となった。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の免税売上高は19年比113.0%増、18年比81.3%増だった。

 

三越伊勢丹

伊勢丹新宿本店 店頭 4.8
三越日本橋本店 店頭 13.1
三越銀座店 5.7
伊勢丹立川店 ▲2.4
伊勢丹浦和店 ▲1.9
三越伊勢丹 計 5.9
札幌丸井三越 ▲1.8
函館丸井今井 1.1
仙台三越 ▲3.1
新潟三越伊勢丹 4.6
静岡伊勢丹 1.6
名古屋三越 0.0
広島三越 ▲11.4
高松三越 ▲2.9
松山三越 ▲2.8
岩田屋三越 5.0
国内グループ百貨店 計 1.3
国内百貨店 計 4.3

売上高前年比は三越伊勢丹計で5.9%増、国内百貨店計で4.3%増となった。エムアイカードと三越伊勢丹アプリの両方を連携させた会員(エムアイダブルメンバー)を中心に、識別顧客が売上げをけん引した。

国内顧客は三越伊勢丹・カスタマープログラムの全ステージで前年を超え、特に年間300万円以上のステージが大きく伸長した。後半の気温の低下もあり、防寒アイテムが好調に推移。独自性のあるイベントも内覧日や特定顧客向けサービスが奏功し、売上増に貢献した。海外顧客の売上高は、客単価の改善により前年を上回った。CRM施策(海外顧客向けアプリ「MITSUKOSHI ISETAN JAPAN」によるインセンティブなど)も利用拡大につながった。アイテムでは、時計、化粧品などの関心が高い。

 

松屋

銀座店 ▲7.6
浅草店 0.0
銀座本店(銀座店、浅草店合計) ▲7.4

 

銀座本店の売上高は、前年比約7%減となった。ただし前年に開催した大型文化催事とコンテンツ事業部の文化催事巡回展の売上げ計上が加わった部分を修正すると、ほぼ前年並みだった。免税売上高は前年比9.2%減。銀座店全体に占めるシェアは48.6%で、前月より約10ポイント向上した。

 

阪急阪神百貨店

阪急本店 4.9
阪神梅田本店 12.9
支店計 2.7
全店計 5.0

 

阪急本店の大型改装に伴う売場閉鎖の影響が継続するが、国内売上高は前年を上回り好調だった。免税売上高も前年比で約1割増と高伸し、全店計、都心店計、郊外店計ともに前年の売上高を上回った。免税売上高は、国慶節期間中とそれ以降も好調を継続し、25年2月以来の前年を上回る結果となり、10月として過去最高の売上高を記録した。阪神梅田本店は5月の改装で導入したファッションブランドや大型専門店が引き続き好調なことに加え、11月のリニューアル完成に向けて改装が進む食品売場も徐々に移設や新ショップオープンが進み、店舗全体の売上げが前年比で約1割増と高伸した。

阪急本店は、全館の大型改装に伴う売場閉鎖の影響が継続する中、国内売上高は前年を上回り好調。免税売上高も海外VIP顧客がけん引し、前年比で約1割増と高伸した。国内売上高、免税売上高、店舗売上高ともに10月として過去最高を更新した。

大阪では下旬まで夏日が続きコートやブーツなどは苦戦したが、ジャケットやセーターなどの季節衣料は堅調に推移した。モードやインターナショナルファッション、鮮度あるイベントが引き続き好調なコンテンポラリーファッションなどは、前年の売上高を上回った。宝飾品も前年を上回り、特に100万円以上の高額品(宝飾品以外含む)が約2割増と高伸した。ブライダルニーズが依然として好調なアクセサリーも約2割増と高い伸びを示した。

人気催事の「英国フェア」を2週間開催したが、全館改装に伴う展開面積の大幅縮小に対しては、期間の前半と後半でテーマや出店ブランドの約8割を入れ替えるなどで売場の鮮度維持を図った。インフルエンサーなどSNS販促も強化し、若年層が多く来店。過去最高に迫る売上げとなった。

 

近鉄百貨店

あべのハルカス近鉄本店単独 2.0
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) 15.5
上本町店 ▲0.6
東大阪店 8.6
奈良店 0.1
橿原店 0.3
生駒店 1.6
和歌山店 3.0
草津店 2.7
四日市店 ▲2.8
名古屋店(近鉄パッセ) ▲13.6
合計 7.9

 

あべのハルカス近鉄本店では、9階催会場で開催した「九州大物産展」や2階の菓子ブランドのポップアップなど集客力がある催事が奏功し、食品部門のけん引によって売上高は前年を上回った。13 日の万博閉幕後も引き続き営業を続ける大阪・関西万博オフィシャルストアあべのハルカス店は、万博会場内店舗で販売していた商品などが人気を集め、目標を大きく超える売上げで推移し、入店客数が前年比6.3%増と大きく増加した。

商品別ではブルゾンといったアウターや、ブーツなどが売上げを大きく伸長した。全社計売上高も5カ月連続で前年を上回った。


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