2025年9月 主要百貨店大手6社 売上速報
注)文章は全て百貨店の発表によるもの
高島屋
大阪店 | 10.7 |
堺店 | ▲5.1 |
京都店 ※1 | ▲0.3 |
泉北店 | ▲3.7 |
日本橋店 | 3.8 |
横浜店 | 5.2 |
新宿店 | 1.0 |
玉川店 | 16.3 |
大宮店 | ▲0.4 |
柏店 ※1 | ▲4.5 |
EC店 | 6.8 |
㈱高島屋 各店計 | 4.8 |
岡山高島屋 | ▲4.0 |
高崎高島屋 | ▲2.9 |
国内百貨店 計 | 4.4 |
※1.京都店の売上高は「洛西店」、柏店の売上高は「タカシマヤ フードメゾン おおたかの森店」を含む。
売上高は前年比4.4%増で、2カ月連続のプラスとなった。免税売上高は2.7%増、免税を除いた店頭売上高は前年比4.6%増だった。国内顧客は中旬以降の気温低下に伴い、秋物衣料などに動きが見られた。物産展などの催事が堅調に推移し、前年を上回った。インバウンド顧客は化粧品、婦人服、スポーツ、子供情報ホビーなどが前年を上回り、全体を押し上げた。
店舗別は、玉川(16.3%増)、大阪(10.7%増)、EC(6.8%増)、横浜(5.2%増)、日本橋(3.8%増)、新宿(1.0%増)が前年を上回った。商品別(同社分類)は、紳士服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、スポーツ、リビング、美術、食品がプラスだった。
大丸松坂屋百貨店
大丸心斎橋店 | 8.8 |
大丸梅田店 | 12.0 |
大丸東京店 | ▲0.6 |
大丸京都店 | ▲5.1 |
大丸神戸店 | 3.2 |
大丸須磨店 | ▲9.2 |
大丸芦屋店 | 1.7 |
大丸札幌店 | ▲1.8 |
大丸下関店 | ▲13.1 |
松坂屋名古屋店 | 13.4 |
松坂屋上野店 | ▲5.4 |
松坂屋静岡店 | ▲14.1 |
松坂屋高槻店 | ▲0.7 |
店 計 | 3.6 |
法人・本社等 | 115.2 |
大丸松坂屋百貨店 合計 | 7.9 |
博多大丸 | ▲18.1 |
高知大丸 | ▲4.0 |
百貨店事業 合計 | 5.8 |
売上高は、大丸松坂屋百貨店合計で7.9%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計も5.8%増と、2カ月連続でプラスだった。休日数が前年より1日減の影響があったものの、外商売上げが好調を持続し、訪日外国人売上げが前年を上回った。
店舗別では、15店舗のうち名古屋(13.4%増)、梅田(12.0%増)、心斎橋(8.8%増)、神戸(3.2%増)、芦屋(1.7%増)が前年実績を上回った。外商売上げが好調だった名古屋と免税売上げが好調を維持している梅田は前年比2桁増だった。
大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、11.8%増、客数は15.3%増、客単価は前年比3.0%減だった。キャラクターグッズなどのIPコンテンツが好調を持続したほか、化粧品を含む消耗品が高伸した。
大丸松坂屋百貨店の店計売上(法人・本社等の本年・前年実績を除く)は前年比3.6%増、うち国内売上高(免税売上高の本年・前年実績を除く)は同2.4%増となった。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の免税売上高は19年比68.4%増、18年比101.5%増だった。
三越伊勢丹
伊勢丹新宿本店 店頭 | 14.0 |
三越日本橋本店 店頭 | 2.4 |
三越銀座店 | ▲1.6 |
伊勢丹立川店 | ▲2.6 |
伊勢丹浦和店 | ▲5.2 |
三越伊勢丹 計 | 7.2 |
札幌丸井三越 | ▲3.3 |
函館丸井今井 | ▲4.1 |
仙台三越 | ▲1.4 |
新潟三越伊勢丹 | ▲2.7 |
静岡伊勢丹 | ▲9.5 |
名古屋三越 | ▲7.7 |
広島三越 | ▲18.9 |
高松三越 | ▲14.7 |
松山三越 | ▲12.1 |
岩田屋三越 | 2.7 |
国内グループ百貨店 計 | ▲3.4 |
国内百貨店 計 | 3.5 |
売上高前年比は三越伊勢丹計で7.2%増、国内百貨店計で3.5%増となった。国内顧客は伊勢丹新宿本店でのお得意様招待会「丹青会」や三越日本橋本店でのお得意様招待会「逸品会」が好調で、識別化が順調に進んでいる効果もあり、首都圏を中心に堅調に推移した。
国内顧客は識別顧客を中心に引き続き高付加価値商品への関心が見られ、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドなど今から着ることのできるアイテムが好調だった。丹青会や逸品会に加え、伊勢丹新宿本店の「イタリア展」や三越日本橋本店での「フランス展」など、顧客の関心度が高いイベント開催により新規顧客の来店も促進した。海外顧客は、化粧品や旅ナカを充実させるアイテムへの関心が高く、購買の幅が広がっている。
松屋
銀座店 | 2.2 |
浅草店 | 4.7 |
銀座本店(銀座店、浅草店合計) | 2.4 |
9月の銀座本店の売上高は前年比で2.4%増となった。免税売上高は同約7.5%減となり(免税売上高が銀座店全体に占めるシェアは37.5%)、ここ数カ月の動向と比べ回復傾向を示した。免税売上高を除いた国内客の売上高は、様々な販売・来店促進策が奏功し、同約9.1%増と大幅に伸長。国内客の売上げのうち、銀座店の強みであるラグジュアリーブランドが同約11%増、婦人衣料品全体が同2.0%増と伸長した。同社は、今後は10月の国慶節による中国からの訪日客を皮切りに、シーズン性、オケージョンも含め、免税売上高のさらなる復調が期待できるとの見方を示す。
阪急阪神百貨店
阪急本店 | ▲0.8 |
阪神梅田本店 | 34.4 |
支店計 | ▲0.7 |
全店計 | 3.2 |
阪急本店の大型改装に伴う売場閉鎖の影響が継続するが、国内売上高は阪神梅田本店がけん引し前年を上回った。免税売上高は引き続き前年の水準まで回復し、全店売上高も前年を上回った。阪神タイガースのリーグ優勝により、阪神百貨店各店と神戸阪急で8日から1週間(神戸阪急は3日間)、優勝記念セールを実施。阪神梅田本店では、2022年4月の建て替えグランドオープン以降、週間の売上高と来店客数が過去最高を記録した。月間の売上高は前年の約3割増と高伸した。
阪急本店は9月も続いた猛暑日の影響で、秋物ファッション全般が苦戦した。全館の大型改装に伴う売場閉鎖の影響も継続し、国内売上高と全館売上高は前年をやや下回った。免税売上高は、海外VIP顧客の売上高が約2割増とけん引し、前年に近い水準に回復した。
動きが鈍かった秋物ファッションは、婦人衣料が中旬以降に識別顧客を中心に本格稼働した。4階コンテンポラリー婦人服は鮮度あるイベントが引き続き好調で、前年の売上高を上回った。
ラグジュアリー売場の改装に伴った9階仮設売場の認知も高まり、宝飾品の売上高が前年比で約2割増と高伸した。100万円以上の高額品の売上高(宝飾品以外を含む)も同約2割増と高伸。ブライダルニーズが好調なアクセサリーの売上高も前年を上回った。
近鉄百貨店
あべのハルカス近鉄本店単独 | 0.8 |
(あべのハルカス近鉄本店Hoop等を含む) | 28.4 |
上本町店 | ▲0.6 |
東大阪店 | 0.6 |
奈良店 | ▲1.4 |
橿原店 | ▲3.7 |
生駒店 | 0.9 |
和歌山店 | ▲1.8 |
草津店 | 1.1 |
四日市店 | ▲4.5 |
名古屋店(近鉄パッセ) | ▲11.9 |
合計 | 13.9 |
あべのハルカス近鉄本店では、物産展などのイベントが奏功し、食品が売上げをけん引した。結果、全体の売上高は前年を上回った。9階催会場での「大北海道展」は売上げが3億円を上回り、伊勢・おかげ横丁の人気店が集結した初開催の「おかげ横丁においないな」も来店につながった。
商品別では菓子や生鮮食品が前年を上回ったほか、バッグなどの婦人洋品や、季節の変わり目で需要が高まったベースメイク用品も好調に推移した。
大阪・関西万博オフィシャルストアは、引き続きあべのハルカス店、万博会場内店舗ともに目標を大きく超える売上げで推移した。全社計売上高も4カ月連続で前年を上回った。
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《東京各店(18店)/横浜各店(7店)/名古屋各店(5店)/京都各店(4店)/大阪各店(5店)/神戸各店(2店)/北海道各店(7店)/東北各店(8店)/関東各店(30店)/中部各店(7店)/近畿各店(9店)/中国各店(13店)/四国各店(4店)/九州・沖縄各店(14店)》
③全国百貨店78社・179店舗の現有勢力詳細名簿(オリジナル調査)
収録企業《北海道(5社6店)/東北(6社10店)/関東(16社36店)/東京(14社25店)/中部(17社23店)/近畿(10社40店)/中国・四国(15社21店)/九州・沖縄(14社18店)》
収録項目《企業概要/店舗概要/従業員数/2023年度主要経営指標/役員およびその職掌/2024年度経営重点目標/売上推移/顧客動員状況/立地環境/2023年年間商品別売上動向/外商/友の会/その他》