2024年04月19日

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プリンセストラヤ、春の財布買い替えに「ダコタ」打ち出す

内側も含め、全体が革でできている「パティーナ」シリーズ。厚みと重さがあるが、革の手触りや経年変化を楽しめる

プリンセストラヤの「ダコタ」は春の財布商戦に向け、革の経年変化や職人の技術を楽しめる財布を投入した。ダコタは今年、ブランド誕生55周年を迎える。本格的な商品展開は秋冬に行うが、その前段階として春夏にもダコタらしさのある商品を展開する。最近は複数の開運日が重なる日に合わせて財布を新調する人が増え、そうした動向も意識しながら訴求する。

財布といえば新年を迎える1月と、新生活が始まる3~4月に売上げのヤマが来る。さらにここ4、5年は「一粒万倍日」「天赦日」といった“開運日”が注目され、特に複数の開運日が重なる「スーパー開運日」にピークが来ていた。

ただ、昨年頃からその傾向に変化が生じた。商品部の鹿野課長は「スーパー開運日に買うのではなく、その日に『使い始める』人が増えた」と指摘。もともと開運日は、「何かを始めるのに縁起が良い日」とされている。当初はそれを「財布を買うのに良い日」と考える人が多かったが、段々と「新しい財布を使い始めるのに良い日」という解釈が浸透し、開運日の少し前から財布が売れるようになった。

例えば今年の1月は1日がスーパー開運日だったが、同社の財布は12月26日頃から売上げが増加。3月のスーパー開運日は15日だが、月初旬から動き始めている。スーパー開運日が平日か、土日かという日取りも影響する。こうした動向を見極めながら、生産や納品の計画を立てている。

職人が手作業でチェック柄を描く「アトリエ」シリーズ

今年がダコタ55周年であることから、今春夏のコレクションはブランドの強みである革の風合いや感触、質感を生かしたアイテムを揃えた。目玉である「パティーナ」シリーズは、中作り(内面)も含めて全体を本革で仕立てた。革はイタリア・トスカーナ州にある老舗タンナーでつくられた、フルベジタブルタンニンなめしの牛革を使う。

「全て革なので少し重さや厚みがあるが、革の手触りや経年変化を存分に楽しんでいただける」と鹿野課長は語る。型はパスケース、コインケース、二つ折り財布、長財布など全7種類で、色はレッド、ベージュ、キャメル、グリーンの4種を用意した。価格は1万450円~2万9700円。

ブラウンのヌメ革にチェック柄の革を組み合わせた「アトリエ」シリーズも、経年変化を楽しめる植物タンニンなめし革を使っている。チェック柄は兵庫県たつの市の革職人が手描きで施しており、1点1点異なる。革の経年変化と合わせて、自分だけの唯一無二の財布として愛着を持てる。

職人が手描きで絵柄を施す商品は昨年に「ペンネロ」シリーズを発売しており、それが好評だったため、アトリエを企画した。全5型で、色はオレンジ、グリーン、ブルーの3種。価格は1万1000円~1万9250円となる。

「ピアッタ」シリーズは、シンプルだが違いを感じる、すっきりとした四角のフォルムが特徴。財布の端を大きく折り返し、中作りと共に太いステッチでまとめる新しい仕立て方を用いた。ファスナーの引手は「釈迦結び」という結び玉を時間をかけて編み込んでおり、アクセントとなっている。

他のシリーズと比べて軽量なのも特徴で、革の段階でオイルを抜く工程を入れ、軽さを出している。全7型で、色はブラウン、グリーン、マスタード、ネイビーの4色。価格は1万450円~2万900円。

すっきりとした四角いフォルムが特徴の「ピアッタ」シリーズ

最近はキャッシュレス決済の浸透によって財布の小型化が進み、持ち歩かない人も増えている。市場のシュリンクは同社にとって懸念事項だが、「需要自体はなくならない」と見る。日本は地震や台風といった自然災害が多く、電子決済システムが使えなくなる可能性がある。いざという時のため、財布を持ち歩く人はこれからも一定数いると予測する。

少し先には新札の発行が7月に始まり、それに向けても買い替えのキャンペーンを検討する。「今は定着している『開運日』も、当初ここまで広まると思っていなかった。何がお客様に引っ掛かるか分からない。フックになりそうなことがあれば、積極的に取り組んでいきたい」(鹿野課長)考えだ。