2024年05月01日

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キリンビール、「本麒麟」と「スプリングバレー」を刷新

事業発表会に登壇した今村恵三執行役員マーケティング部長(左)、堀口英樹社長(右)

キリンビールは、2024年度(1~12月)の事業方針を発表した。「全員でお客様価値の創造にチャレンジ」をテーマに定め、「強固なブランド体系の確立」と「新価値を提供する事業・ブランドの着実な成長」を軸に事業活動に取り組む。「本麒麟」を刷新し、クラフトビールブランド「スプリングバレー」とその直営店もリニューアルする。さらに、17年ぶりにスタンダードビールの新ブランドも発売する。

指針の「強固なブランド体系の確立」は、本麒麟、「一番搾り」「氷結」といった著名なブランドのさらなる強化を行う。そのうち本麒麟は、酒税の一本化後もエコノミーカテゴリーに対して底堅い需要があると予測し、1月にリニューアルを実施。「力強いコク・飲みごたえ」と「飲み飽きないうまさ」を両立し、完成度の高い味わいを実現した。

発売する新ブランドの詳細はまだ明かされていないが、一番搾りに次ぐ立ち位置となる。事業方針発表会に登壇した堀口英樹社長は「ぜひご期待ください」と意気込んだ。

「スプリングバレー」は3月にリニューアルする

「新価値を提供する事業・ブランドの着実な成長」としては、クラフトビール市場の活性化に注力。そのため、3月にスプリングバレーをリニューアルする。同社の調査によると、日本国内のクラフトビール市場は伸長傾向にあるものの、クラフトビールの飲用経験がないビール類ユーザーは多い。そうした人が最初に体験する機会になることを目指す。

フラッグシップ商品の「豊潤<496>」の中味をリニューアルし、定番3品の豊潤<496>、「シルクエール<白>」「JAPAN ALE<香>」のパッケージを刷新する。豊潤<496>の中味はホップの添加タイミングを複数回に分けることで、各ホップが持つ豊かな香りと質の良い苦味を最大限に引き出した。パッケージは「おいしさ」「品質感」のイメージは維持しながら、親しみやすさを感じてもらえるデザインへ変える。

東京・代官山に構えるスプリングバレーの直営店「スプリングバレーブルワリー東京」も今春にリニューアルする。同店はクラフトビールの楽しさを伝える旗艦店という立ち位置だが、さらに魅力を向上させ、飲用体験の無い人も気軽に利用できる場にするという。