2024年05月04日

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ポンパドウル、フードロス削減へ 冷凍パンの店

新宿マルイ本館の地下1階に3月10日オープンする(イメージ図)

ポンパドウルは10日、冷凍したパンを販売する「Frozen Fresh POMPADOUR(フローズンフレッシュポンパドウル)」をオープンする。限りなくフードロスを抑える店づくりの実現のため、同社が長年培ってきた製パン技術と冷凍技術を生かし、パンを冷凍したまま焼成できる専用のオーブンを開発。売り切れや閉店間際などで客が購入したいパンが陳列されていない場合は、注文後にオーブンで温め、焼き立てを提供する。店内には冷凍用ショーケースを常設し、自然解凍でもおいしく食べられる冷凍パンも販売する。場所は新宿マルイ本館の地下1階で、「おいしさ」と「エコ」を打ち出す新しいコンセプトショップと位置付け、展開する。

新たに開発した「マイクロウェーブスチームオーブン」は、スチームとグリル機能を持つオーブン

開発した専用のオーブン「マイクロウェーブスチームオーブン」は、電子レンジとオーブントースターの性能を融合し、スチームとグリル機能を加えた。2~4分という短時間で、通常のベーカリーオーブンで焼成したパンと同じ状態に焼き上げることができる。必要に応じて1個から焼成できるため、フードロス問題の解決にも役立つ。

マイクロウェーブスチームオーブン専用のフローズンブレッド。ポンパドウルの人気商品をラインナップ

販売する冷凍パンは「クロワッサン」、「おいもパン」、「フランスあんぱん」、「塩パンロール」など、同社の定番で人気のラインナップを揃える。2008年に特許を取得した独自の冷凍製法で、風味と旨味を凝縮。パン内部の気泡を劣化・老化させることなく、1カ月間の冷凍保管ができる。

同社は、フードロス削減の取り組みを強化。2月にはフードテックベンチャーの「アストラ・フード・プラン」と協業し、玉ネギの端材を使用したパンを開発した。食材の有効活用や、不要な廃棄を防ぐ冷凍保管を推進し、ベーカリーのロールモデルを目指す。