2024年05月05日

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キリンビール、醸造技術を生かした「麒麟百年 極み檸檬サワー」

キリンビールの長年の技術を生かして開発された

キリンビールは4月4日、缶チューハイの「麒麟百年 極み檸檬サワー」を発売する。キリングループの強みである発酵技術を生かし、同社初となるビール酵母で発酵させたレモン果汁を一部使用する。ビールの泡にヒントを得た独特の泡立ちにより、滑らかな口当たりと香り立ちの良さを実現した。

同社の調査によると、チューハイやカクテルなどのRTD(レディー・トゥー・ドリンク)市場は、2022年までの10年間で約2倍に拡大した。2026年10月の酒税改正まで現行の税率が維持されるため、今後も緩やかに拡大していくと予測される。こうした中でRTDに求めるニーズは多様化が進み、中でも「本格感」や「満足感」を求める傾向が強まっているという。

そのため同商品は、RTDのエントリー層をターゲットに、酒の本格的なおいしさを提供する商品として開発された。

ビール酵母で発酵させたレモン果汁、皮ごと搾ったレモン果汁、香り立ちが良い果汁、複雑味を生みだす果汁、みずみずしい酸味を付与する果汁など、異なる役割を担った果汁をバランスよく採用。独自の“ぎゅっと詰まったレモン感”を実現した。

ビール酵母で発酵させたレモン果汁の開発では、レモン果汁、酵母種、発酵条件について41パターンの組み合わせを試した。結果、レモンのおいしさを残しながらも心地よい酸味とうまみをもった「ビール酵母発酵果汁」を選定した。

液面に形成される泡の大きさは、キリンビールの他のRTD商品と比べて約8分の1と極めてきめ細かい。これによってまろやかな口当たりと、レモンの良好な香り立ちを両立させている。

きめ細かい泡立ちは、ビールでのノウハウを生かした。現在、「発泡性アルコール飲料で、『炭酸による刺激感や爽快感が抑制されたまろやかな口当たり』と、『柑橘香の良好な香り立ち』を両立する技術」として特許を出願している。