2024年12月04日

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無印良品の関東最大級路面店「板橋南町22」が17日に開業

大人も子供も楽しめるくつろぎ空間「OpenMUJI」を2階に設置

「無印良品」を展開する良品計画は11月17日、関東最大級の大型路面店「無印良品 板橋南町22」をオープンする。約1200坪の売場面積は「無印良品 東京有明」、「無印良品 銀座」に次ぐ広さで、都内生活圏における日常生活の基本を担う商品およびサービスを提供するとともに、生活者とともに地域の活性化に向けた多彩な活動も本格化させる。

無印良品は地域活性化を大きな役割としている。住民や自治体と連携。地域に開かれた店舗運営を通じて「コミュニティセンター」となり、雇用の創出、地産地消の推進、まちづくりなどに貢献する。東京都板橋区とは今年9月に包括連携協定を締結しており、板橋南町22を通じて近隣地域の経済活性化や地域課題解決を目指す。

板橋南町22は住民の「普段の生活」をサポートするため、無印良品のほぼ全ての商品を揃える。キッチン用品や消耗品、布団やタオルなどのファブリックス、収納用品、季節に合わせた心地いい日常着、食生活を豊かにする食品まで多彩だ。

サービスも充実。店舗外にロッカーを設置し、商品をいつでも受け取れる「ロッカー受け取りサービス」をはじめ、駐車場で車に乗ったまま商品を受け取れる無印良品初となる「駐車場受け取りサービス」、地域限定で当日配送する「近隣配送サービス」に取り組む。

注目を集めそうなコンテンツは「くらしなんでも相談所」と「3Dプリンタ工房」。4階の家具と収納のフロアに設置されるくらしなんでも相談所では、商品購入前の相談から購入後までをサポート。店頭での相談に加え、オンラインや訪問での相談にも応じる。インテリアに関する相談や整理収納のアドバイス、眠りの環境改善も可能だ。

3Dプリンタ工房は、3Dプリンタでつくる自助具プラットフォームを持つ「ファブラボ品川」と協業。無印良品の既存商品に追加できる拡張パーツを3Dプリンタでつくれるサービスを開始する。上げ下げしやすいファスナーフックやプラグを抜きやすいツマミなど、顧客のニーズに合ったものを製作・販売する。

2階に設けられる賑わいや活気をもたらす「中央市場」(イメージ)

板橋区や近隣地域と連携した取り組みも多い。1つ目は、2階の中央に東京都産を中心とした旬の野菜や果物、切花、無印良品の食品やキッチン用品など、生活の基本となる商品や地域の顔が見える商品を集積した賑わいのある「中央売場」を開設する。

2つ目は「板橋のいっぴん」コーナーでの認定商品の販売。商品は板橋区が住民に親しまれているパンや惣菜、菓子などを募集して認定する。現時点で53に上り、継続して新たな“いっぴん”を選定中だ。同コーナーでは新たに選定された商品を取り上げる。

3つ目は、店内で調理したデリを販売する「MUJI Kitchen」。家事の簡略化や時短になる商品、店舗の周辺にある仕出し・惣菜販売店、クラフトビール工房と協力して店限定商品を販売する。「東京バタ天」、東京都内醸造のクラフトビール、スパークリングワイン、てりやきハンバーガーなどが登場する。

4つ目は、大人も子供も楽しめるくつろぎ空間の設置。年齢に関係なく集い、情報交換できる場としてくつろげるオープンテラスとイベント開催などに使用できる「Open MUJI」を2階に構える。オープンテラスには板橋区内の園芸店が手掛けた植栽があり、MUJI Kitchenで提供しているクラフトビール、ハンバーガーなどのイートインスペースとしても利用できる。

MUJI Kitchenで提供される板橋南町22限定メニュー「てりやきハンバーガー」

5つ目は、イベントスペースである「Open MUJI」内のMUJI BOOKS売場に、板橋区が推進する「絵本のまち板橋」と連動し、東京家政大学児童学科の教員、学生と学習プログラムの一環で選書した絵本を集積する。絵本の読み聞かせイベントも開催予定だ。

生活者と一緒に、地域の活性化や課題解決を考える地域井戸端会議「22会議」も設置した。毎月22日に開催する。

(塚井明彦)