2024年04月29日

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J.フロントリテイリング、eスポーツ事業に参入

J.フロントリテイリングが買収したXENOZのeスポーツチーム、SCARZの選手が試合でプレーする様子

J.フロントリテイリングは、eスポーツ事業に参入する。プロチーム「SCARZ(スカーズ)」を保有するXENOZ(ゼノス)を買収。グループの大丸松坂屋百貨店やパルコなどを通じてグッズの開発・販売、イベントや大会の開催などを手掛け、eスポーツに関心が強い10~30代を呼び込む。

J.フロントリテイリングは27日、ゼノスの株式の50.8%を取得して子会社化したと発表した。百貨店がeスポーツ事業に参入するのは初めてだが、同社は「eスポーツは今後も高成長が期待されるマーケットであり、その黎明期から参入することで先行者としての認知を固め、エンタテインメント事業の将来の柱として育成する」と目的を明かす。同社は中期経営計画で「リアル×デジタル戦略」に取り組んでおり、eスポーツ事業への参入でそれも加速させる。

ゼノスはスカーズを擁するだけでなく、イベントや大会を企画・運営するなど、eスポーツの創成期から存在感を発揮。スカーズは2012年に創設され、神奈川県川崎市をホームタウンに、「ApexLegends(エーペックスレジェンズ)」や「VALORANT(ヴァロラント)」といったゲームの大会で好成績を収めてきたほか、音楽とeスポーツを融合させたイベントを開くなど、活動の幅を広げている。

(野間智朗)