2021年10月21日

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東京ソワールが生活提案型の新ブランド

「クロス」の1号店は「アコメヤ トウキョウ イン ラカグ」に出した

東京ソワールは1日、生活提案型のブランドを立ち上げた。1965年から手掛けてきたブラックフォーマルウエアの“黒”を、食品や服飾雑貨、家庭用品などに拡大。「kuros’(クロス)」の名称で、まずはポップアップショップを商業施設内に出していく。同日には、東京都・神楽坂の「アコメヤ トウキョウ イン ラカグ」に4.5坪の売場をオープン。来年3月31日まで営業する。

「コロナ禍と、それにともなう商品の変化に対応するため、新しいチャレンジを決めた。当社は創業から“黒”にこだわってきたが、衣料品において黒色は縫製が難しい。少しのズレやへこみが目立ち、誤魔化しが利かないからだ。何色にも染まらない黒は“媚びを売らない色”でもある。そんな黒色の魅力を伝えつつ、コロナ禍で重要視されるイエナカの時間を充実させたいと考えた」。クロス準備室の小島亜美さんは、ブランドが誕生した経緯を明かす。

コンセプトは「黒に魅せられて」で、「黒の持つエネルギーとストーリーを届けるライフスタイル提案型ブランド」(東京ソワール)と位置付けた。商品はメーカーと組んで開発するオリジナルと、既存商品からのセレクトで構成。食品は全てオリジナルだ。オリジナルもセレクトも取引先の大半は新規で、東京ビックサイトでのイベントやメーカーの講演会に足を運び、1つ1つ開拓した。

コンセプトは「黒に魅せられて」。食品や食器、タオル、靴下などラインナップは多彩だ

商品は約70SKUにのぼる。調味料や黒豆茶、食器、エプロン、タオル、スリッパ、ストール、靴下、エコバッグなどで、一部を除いて全て黒色だ。

価格帯は調味料など「Food&Drink」が648円~1728円、器やカトラリーなど「Kitchen&Dining」が660円~9900円、タオルやスリッパなど「Living」が880円~1万5400円、ストールや靴下など「Fashion」が1320円~3万3000円。価格でなく価値を追求するが、新しいブランドで認知度が低いだけに、788円の国産黒大豆や880円のハンドタオルといった衝動買いに結び付きやすい価格の商品も用意した。

小島さんの“イチオシ”は「黒のさしすせそ」。「さ」は「黒糖生姜パウダー」、「し」は「塩昆布」、「す」は「発芽玄米黒酢」、「せ」は「三段仕込み醤油」、「そ」は「にんにくねぎ味噌」を指し、いずれも原料や製法にこだわった。墨汁を塗ったかのような奥深い黒色を表現した器「黒墨 浅鉢」、ブランドのイメージキャラクターであるタスマニアデビルの絵を施した「エコバッグ」や「かや布巾」なども思い入れが強いという。タスマニアデビルは見た目の愛らしさに反して獰猛(どうもう)で、「(クロスの)媚びを売らない自分らしさを表現したい」(小島さん)と採用した。

1日にポップアップ形式で1号店を開いたが、反応は上々だ。同日は強い風雨に見舞われたが、ハンドタオルが早々に完売。オープンを記念して料理人の山本千織さんに依頼した「黒をテーマにしたお弁当」は、事前予約を9月28日の午後12時に限定50食で始めると、僅か10分で売り切れた。弁当は急遽、10月5日に30食を追加したが、早々に完売したという。

「クロスでイエナカ消費のマンネリ化を変える」。小島さんは意気軒高だ。今後は衣料品を中心にラインナップを拡充しながら、ファンを開拓。東京ソワールにとっての新しい挑戦を成功へ導く。