2025年09月16日

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西武池袋本店、デパ地下をオープン 第1弾はスイーツ売場

16日の内覧会には再開を待っていた多くの顧客が来場し、人がごった返すほどの混雑だった

西武池袋本店は17日、地下1階の菓子・名産品ゾーンを改装オープンする。店内厨房での製造を増やし、出来たて商品の提供を強化。人気の高い生ケーキも拡充した。25日には地下2階の惣菜ゾーンと地下1階のパンゾーンが、10月以降に地下1階の弁当ゾーンが開き、待望の“デパ地下”が再稼働する。食品売場は2フロア3ゾーンで構成され、売場面積は3000㎡。地下1階はショップ数が計104、うち新規が26、百貨店初が9となる。16日にメディアと顧客向けの内覧会を開催したところ、再開を待っていた多くの顧客が来場した。

「TOKYOチューリップローズ」といった集客力の高いブランドも擁する

同店のデパ地下は池袋駅直結という好立地もあり、多くの客が利用し常に賑わっていた。昨年7月に一旦クローズして改装工事を進め、満を持しての再開となる。寺岡泰博店長は「デパ地下はデイリー性が高いこともあり、(7月の)化粧品売場のオープン時に、デパ地下を求める声が非常に多かった。オープンを迎えることができ、ほっとしている」と述べる。

顧客からの期待の高さは、16日の内覧会にも表れていた。顧客を招待したが、予想以上の数が来店。なかなか通路を歩けないほどの混雑となった。寺岡店長も「もう少しゆったりした感じを想定していた。中には(感動で)泣かれる方もいたほどで、あらためて当店への想いを実感した」と語った。

関西で人気のみたらし団子店「京 みたらし 梅園」が関東初登場。店内厨房で焼きたてを提供する

今回オープンするショップは主に和洋菓子、佃煮・名産、コーヒー・紅茶・日本茶など。百貨店初出店は、英国発のスイーツ「ザ・ロイヤル ベイク」、辻口博啓パティシエが手掛ける和スイーツ「CARAMEL TOKYO WARAKUBENIYA」、チョコチップクッキーの専門ブランド「CC’s Cookie」などがある。

関東初出店としては、東海地方を中心に展開するパティスリー「シェ・シバタ」、関西で人気のみたらし団子店「京 みたらし 梅園」が登場。京 みたらし 梅園は店内厨房を備える。新業態のショップは、東日本最大の品揃えとなる「たねや」、売場内厨房で製造した焼き立ても提供する栗スイーツの「足立音衛門」が出店する。

「たねや」は白いアーチと黒を基調として店装で、新業態としてオープンする

またハレの日ニーズとして生ケーキを拡充し、改装前が20ショップだったのに対し25ショップを集積した。新ショップは「日本橋 千疋屋総本店」「シェ・シバタ」「フルーツピークス」「デメル」「メゾン・ダーニ」など。

西武池袋本店ならではの差異化施策として、売場内厨房や店内厨房を増やし、出来たての提供を強化した。和洋菓子、パンの計13が店内厨房で製造する。菓子の自主編集売場「卯花墻」、同じく名産品の「味小路」も復活。卯花墻では日替わりコーナーやトレンドコーナー、季節のお菓子コーナーなどを設け、毎日来たくなる売場を目指す。

百貨店初出店となるチョコチップクッキーの専門ブランド「CC’s Cookie」

ヨドバシカメラの出店によって西武池袋本店は売場面積が約半分になるため、食品売場も面積は以前に比べて縮小している。寺岡店長は「狭くなったのは残念だが、コンパクトで買い回りしやすいつくりになっている。おいしいブランドが揃い、ライブ感などの楽しさもある」と話し、「1年以上休業していたが、これまでご支援いただいてきたお客様に、また来店していただきたい」と意気込んた。

西武池袋本店の今後の予定は、11月に2、4、6階のインターナショナルブランドと5階の宝飾・時計売場が、12月に1階のフレグランス売場が開く。26年1月以降に地下2階、地上1階、7~8階が開く。

(都築いづみ)

そごう・西武、西武池袋本店の化粧品売場を新装オープン