三井不動産、食のスタートアップ支援2社が三越日本橋本店のグルメフェアに出店
世界中のハーブやスパイスを独自のブレンド技術で仕上げたプレミアムなノンアルコール飲料(各800円)
三井不動産による食のイノベーション創出プロジェクトで支援する2社が10月29日~11月4日、三越日本橋本店で開催されたグルメフェア「日本橋の街と共に歩み 次の100年へ」に出店した。同社が支援する「COLD RAW 日本橋抽出所」がレシピを開発し、「食の會 日本橋」が出店・販売を担当。グルメフェアは日本橋料理飲食業組合設立100周年を記念した催事で、期間中はフェアに出店する日本橋の名店の料理とのペアリングが楽しめるよう、3種類のノンアルコール飲料が販売された。
同社は官・民・地元が一体となった「日本橋再生計画」を推進しており、「界隈創生」「産業創造」「地域共生」「水都再生」をテーマに、日本橋のにぎわいを創出している。食のイノベーション創出プロジェクトである「&mog by Mitsui Fudosan(アンドモグバイミツイフドウサン、以下&mog)」は、「&mog Food Lab」を研究開発の拠点として、食領域のスタートアップ支援を通じ、事業の立ち上げ、試作品開発、実証・販売をサポートしている。
「&mog Food Lab」に入居する「COLDRAW 日本橋抽出所」は、独自の冷温減圧技術で植物由来の素材を使ったノンアルコール飲料を開発している。今回は三越日本橋本店が日本橋料理飲食業組合設立100周年を記念し開催したグルメフェアに向けてレシピを開発した。それを「&mog Food Lab」に同居する「食の會 日本橋」が出店と販売を担当した。

ショウガとゆず、ほうじ茶とバラのノンアルコールスパークリング飲料(各1500円)も販売された
グルメフェア用の3種類のノンアルコール飲料は、茶葉をベースにハーブなどを調合し、毎日店頭にてわずか10分ほどで水出し抽出。石鎚黒茶、シソ、梅、焙じ茶、クランベリーを使った「紫蘇梅黒茶」、煎茶、葡萄山椒、金木犀、ゆずを使った「金木犀煎」、抹茶玄米茶、ゆず、スパイスを使った「柚香抹茶」というラインナップだった。グルメフェアには「日本橋せいとう」や「肉鮮問屋佐々木」、「四季料理 いけ増」「伊勢重」「鰻料理近三」などの名店が出店しており、各店の料理に合う味に仕上げたことが特徴だ。

素材の甘みやうま味、香りを引き出す独自の技術を採用し抽出される
ドリンクの購入客は、健康に気を使う人や色鮮やかな見た目に惹かれギフトに、という層が多かった。「当店でも週末はお客様サロンで提供し、好評だった」と三越日本橋本店営業統括部第1営業部和洋総菜・フードコレクションアシスタントバイヤーの岡部隼士氏は振り返る。
三越日本橋本店はグルメフェア期間中の2日に、日本橋料理飲食業組合100周年記念イベントも開催している。バイヤー厳選の老舗弁当、限定ラベルのCOLDRAW日本橋抽出所の茶、日本橋料理飲食業組合100周年記念の手ぬぐいが付いた、日本橋川から隅田川へのクルーズだ。「日本橋にあるデパートとして、今後も街とは多彩に関わりを持っていきたい」(同)。

グルメフェアには日本橋の名だたる名店が一堂に会した
三井不動産日本橋街づくり推進部事業グループ主事の中村志輝氏は「食のイノベーション創出プロジェクト『&mog』の取り組みが本格化する第一歩となった。今後も『&mog』を通じ、日本橋から日本の食産業・文化を世界に発信することを目指す」と、エリア一帯のにぎわい創出に意気込んだ。
(北野智子)