2024年04月29日

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北澤美術館開館40周年記念特別展「エミール・ガレとドーム兄弟」

エミール・ガレの不朽の名作 脚付杯《フランスの薔薇》をはじめ90余点のガラス工芸の名品を展観

日本橋三越本店では、2月16日(木)~27日(月)までの12日間、本館7階催物会場で、「北澤美術館開館40周年記念特別展エミール・ガレとドーム兄弟」を開催いたします。本展は、アール・ヌーヴォーからアール・デコのガラス工芸の美術館として世界にその名が知られている長野県諏訪市の北澤美術館の開館40周年を記念し、同美術館が所蔵するエミール・ガレとドーム兄弟のコレクションを一堂にご紹介いたします。北澤美術館が所蔵するエミール・ガレの不朽の名作 脚付杯《フランスの薔薇》をはじめ、ドーム家旧蔵の大作 花瓶《蜘蛛に刺草》など、ガラス工芸の名品90余点を展観いたします。
https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/galle_daum_50

エミール・ガレ 脚付杯《フランスの薔薇》1901年

北澤美術館は、地域文化の振興に寄与することを目的に、株式会社キッツ(旧北沢バルブ)の創業者である北澤利男氏が1983年 長野県諏訪湖畔に開館しました。なかでも、エミール・ガレに代表されるフランスのアール・ヌーヴォー期のガラス工芸のコレクションは名高く、現在ではおよそ1000点のコレクションを誇り「ガラスの美術館」として国内外に知られています。北澤利男氏がガラス工芸作品の収集を始めたのは、1980年代初頭に日本橋三越本店で開かれた国内初のアール・ヌーヴォー展を訪れ、詩情あふれるガレの芸術に感銘を受けたのがきっかけでした。

本展は、北澤美術館の開館40周年を記念した特別展として、エミール・ガレの不朽の名作 脚付杯《フランスの薔薇(ばら)》、ドーム家旧蔵の大作 花瓶《蜘蛛(くも)に刺草(いらくさ)》をはじめ、北澤美術館が所蔵するガラス工芸の名品90余点を展観いたします。

ドーム兄弟 花瓶《蜘蛛に刺草》1910年

エミール・ガレ《芥子文ランプ》1902年-1904年

エミール・ガレ《蔓日々草文碗》1895年頃

ドーム兄弟《水辺の花文花瓶》(コウホネ)1897年

  • 「エミール・ガレとドーム兄弟」ギャラリートーク 開催

北澤美術館の所蔵品の魅力についてお話しいただきます。
開催日時:2月18日(土)・2月25日(土)各日 午後2時30分~
開催場所:日本橋三越本店 本館7階 催物会場 ※ギャラリートークの参加には入場券が必要です。
講演者:池田まゆみ氏(北澤美術館 主席学芸員)

  • 芸術と自然のふれあい ガレ・ドーム展〔展示即売会〕同時開催

ガレとドームのランプや花瓶、香水瓶などの優品の展示即売会を開催いたします。
開催日時:2月16日(木)~27日(月)午前10時~午後7時 ※最終日は午後6時終了
開催場所:日本橋三越本店 本館7階 催物会場

左:エミール・ガレ《シャクナゲ文ランプ》(高さ48.5cm/ガラス)右:ドーム兄弟《風景文花瓶》(高さ22.5cm/ガラス)

【エミール・ガレについて】
19世紀末の芸術潮流「アール・ヌーヴォー」の流れを代表する工芸家エミール・ガレ(1846-1904)は、フランス北東部ロレーヌ地方の主都ナンシーに生まれ、ガラスと陶器、高級家具の製造を手掛け、1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリを受賞。父親から受け継いだ会社の経営者として実業に勤しむ一方で、詩や音楽に親しみ、植物研究に情熱を傾けた一流の文化人でもありました。自然の観察に基づくガレのデザインは、同時代のガラス工芸に絶大な影響を与え、「ガレ様式」と呼ばれています。普仏戦争で敗北を喫した祖国への愛と、社会正義の理想を胸に、花々や昆虫など生き物の姿に宿る生命の輝きをガラスに表現することで、工芸を芸術の水準に導いた創作活動が高く評価されています。1900年パリ万国博覧会の翌年には、同郷の工芸家ドーム兄弟らと「芸術産業地方同盟」別名「ナンシー派」を結成し、ロレーヌ地方の工芸の振興に心血を注ぎましたが、1904年58歳で世を去りました。ガレの没後は妻アンリエット・ガレ(1848-1914)が経営を引き継ぎ、第一次世界大戦後は娘婿のポール・ぺルドリゼ(1870-1938)が会社を継承しましたが、世界大恐慌の余波を受け1936年にガレ家は事業を閉じました。

【ドーム兄弟について】
ガレと同じナンシーにガラス工場を経営し、良きライバルとして活躍したガラス工芸家がドーム兄弟です。ドーム社の歴史は普仏戦争(1870-1871)後のアルザス・ロレーヌの割譲により、故郷を追われた家族の物語に始まります。ロレーヌ地方北部の町で公証人を営んでいたジャン・ドーム(1825-1885)は、フランス国籍を維持するために故郷を離れナンシーに移住、1878年に投資先の会社を買収したことでガラス工場の経営者となります。ドーム社は当初日用雑器を手掛ける工場でしたが、息子の代になりアール・ヌーヴォーの先駆者エミール・ガレの活躍に触発され、高級工芸ガラスの分野に進出します。兄オーギュスト・ドーム(1853-1909)が経営を担い、弟アントナン(1864-1930)が芸術部門の総監督となり二人三脚で歩みを重ね、シカゴ、リヨン、ボルドー、ブリュッセルと各地の博覧会に出展。やがて1900年パリ万国博覧会で、ガレと同時にグランプリを受賞し国際的な名声を博します。博覧会閉幕後は、ガレを中心に「芸術産業地方同盟」(ナンシー派)を結成し、アントナンが副会長を務め、ガレと並ぶアール・ヌーヴォーの両輪として輝かしい歴史を歩みます。第一次世界大戦以降もドームの経営陣は世代交代を果たすことで、フランスを代表する高級ガラス・ブランドとしての地位を維持しました。1982年にドーム家は経営から退きましたが、会社は現在も続いています。

■展覧会 概要
【展覧会名】北澤美術館開館40周年記念特別展 エミール・ガレとドーム兄弟
【会 期】2023年2月16日(木)~27日(月)<12日間>午前10時~午後7時※最終日は午後6時まで
【会 場】日本橋三越本店 本館7階 催物会場
【入 場 料】一般 1000円/大学生 500円(高校生以下無料・税込)
【主 催】北澤美術館開館40周年記念特別展「エミール・ガレとドーム兄弟」実行委員会/日本経済新聞社
【特別協力】公益財団法人北澤美術館

■日本橋三越本店
住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1
電話:03-3241-3311 大代表
営業時間:午前10時~午後7時(食品・1階は午前10時~午後7時30分)
https://www.mistore.jp/store/nihombashi.html
※記載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止となる場合があります。