2024年10月12日

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民藝の系譜展―河井寛次郎とその仲間たち ―

  • 会期:2021年5月5日(水・祝)~11日(火)
  • 会場:西武池袋本店 6階 西武アート・フォーラム※最終日は、当会場のみ午後4時にて閉場いたします。

民藝運動は、日用雑器の中にすこやかな美しさを見出そうとする芸術運動で、大正末期に哲学者の柳 宗悦、陶芸家の河井寛次郎、濱田庄司、富本憲吉らによって興されました。この運動からは、のちに人間国宝となる型絵染の芹沢銈介や、木工芸の黒田辰秋などの偉大な作家が輩出されています。英国人のバーナード・リーチによって、日本の民藝運動は欧米にも伝わりました。今回の展覧会では、昭和の時代に一世を風靡した名工たちの作品をご紹介いたします。

河井寛次郎

「三色双頭扁壷」高さ25.2×幅21.5 cm 河井つね箱 594万円

河井寛次郎の晩年に近い作品で、三色打薬の華やかな作品です。

「練上扁壷」 高さ20.2×幅16 cm 共箱 198万円

白、茶、濃茶の3種の土を重ねた練上(ねりあげ)技法で作られた扁壷。1950年代の作品です。

河井寛次郎 profile

1890年(明治23)~1966年(昭和41)島根県安来市の出身。東京高等工業学校窯業科を卒業後、京都市陶磁器試験場に勤務。その後、五代清水六兵衛工房の顧問を2年間勤めたのちに独立。初期の作風は「鐘渓窯(しょうけいよう)」の名で知られ、中国や李朝の古陶磁を模倣した古典的なデザインの作品が多いです。大正末期に柳 宗悦との出会いで作風が劇的に変わり、昭和初期は民藝運動に没頭しました。戦後になると、作品は造形や色調が自由に変化し、他の数多くの陶芸家に比べて、個性的・前衛的な造形が多く見られます。陶芸だけでなく、文芸、書、金工、木工の分野でも優れた作品を残しています。

濱田庄司

「柿釉丸紋角瓶」 高さ27.8×幅12 cm 共箱 77万円

抜絵(ぬきえ)は、蝋で文様を描いた後で釉薬をかけると蝋の部分が釉薬をはじき、白く浮き上がる技法。1940年代の作品です。

濱田庄司 profile

1894年(明治27)~1978年(昭和53)神奈川県川崎市の出身。東京高等工業学校窯業科を卒業後、2学年上の河井寛次郎のいる京都市陶磁器試験場に勤務。1920年(大正9)から4年間友人のバーナード・リーチとともにイギリスで陶芸活動を行いました。帰国後は栃木県の益子に窯を設けました。益子の陶土や釉薬をベースに、沖縄で習得した赤絵技法を加えて、重厚で力強い作風を確立しました。戦後は柳 宗悦やリーチとともに、文化使節として日本文化を欧米に広める役割を果たし、その功績が認められて1955年(昭和30)に民芸陶器の人間国宝に認定されました。1968年(昭和43)には文化勲章も受賞しています。

芹沢銈介

「印度の木製」素描 縦28.2×横20 cm 共シール 19万8000円

インドの木製おもちゃをスケッチした楽しい作品。老年期には、型染だけでなく肉筆画でも優れた才能を発揮しています。

芹沢銈介 profile

1895年(明治28)~ 1984年(昭和59)静岡市の出身。東京高等工業学校図案科を卒業。学校教師や研究職を経て、30歳前後に染色で生計を立てるようになります。32歳の時に読んだ柳 宗悦の論文「工藝の道」が、民藝の世界に入るきっかけとなりました。1939年(昭和14)に初めて沖縄を沖縄を訪れ、紅型の技法を習得したことが作風の大きな転換点となり、デザインと色彩が明るく華やかに変化しました。戦災を乗り越え、日本文化の立て直しと染色工芸の普及のために積極的に創作活動を行いました。その功績が認められて、1956年(昭和31)に型絵染の人間国宝に認定されました。1976年(昭和51)にはフランスで展覧会を行い、世界的名声を得ました。

バーナード・リーチ

「色絵兎文皿」直径15.7×高さ2.3 cm 共箱 88万円

九谷の須田菁華窯で1953~54年に制作されたもの。躍動感あふれる兎文はリーチが好んで描いたモチーフです。

バーナード・リーチ profile

1887年(明治20)~1979年(昭和54)英国人ではありますが、香港に生まれました。幼少期は日本で英語教師をしていた祖父母の下で育ちました。英国で教育を終えてから、画家として22歳に再来日し、日本文化にふれるうちに陶芸に出会い、六世尾形乾山のもとで富本憲吉とともに陶芸を習得します。33歳で帰国し、磁器が中心だった英国陶芸界に新しい潮流を起こし、「英国近代陶芸の父」と呼ばれる存在となりました。戦後も柳や濱田との交流は続き、来日すれば日本各地の窯場を巡り、技術交流を盛んに行いました。日本と欧米の文化を融合させた偉大な芸術家です。

 

西武池袋本店
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