2024年05月02日

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三菱地所、軽井沢駅直結の商業施設着工

旧信越本線線路跡地に開発される複合商業施設外観(イメージ)

三菱地所は先頃、長野県北佐久郡軽井沢町で開発を手掛ける「(仮称)軽井沢駅北口東側遊休地活用事業計画」の新築工事に着手した。しなの鉄道が所有し、1997年の北陸新幹線開業により廃線となった旧信越本線の線路跡地を活用するもので、三菱地所が賃借して軽井沢駅自由通路直結の商業施設を開発。アクアイグニスおよびカルチュア・コンビニエンス・クラブが温浴施設や宿泊施設、飲食・物販店舗などを運営する。開業は2026年春を予定する。

三菱地所は、しなの鉄道が19年2月に実施した軽井沢駅北口東側遊休地の活用事業に関するコンペティションで、優先交渉権を獲得。約1万3000㎡の敷地面積に平屋建ておよび2階建て(一部3階建て)、計6棟(建築面積約4400㎡、延床面積約5400㎡)を建て、温浴施設や宿泊施設、飲食・物販店舗などに充てる。軽井沢駅前という立地特性を踏まえ、「信州らしさを発信し、体感できる 好奇心を‟くすぐる”ゲートウェイへ」をコンセプトに信州の魅力を発信する拠点をつくり上げる。

施設の運営に関わるアクアイグニスは、世界的に著名なシェフ・パティシエによるレストランや、国内外で活躍するクリエイターがデザインする温浴施設や宿泊施設など、複合温泉リゾート施設を開発・運営している。21年には日本の食文化、ライフスタイル、テクノロジーの全てを集結させ、国内外から集客する観光施設でありながら、地域住民がコミュニティの場として集える、街づくりと商業を掛け合わせた「VISON」を開業した。

カルチュア・コンビニエンス・クラブは、15年に軽井沢町から唯一の書店がなくなったことを受け、18年に「軽井沢書店」を開業。23年3月に開業した「Karuizawa Commongrounds (軽井沢コモングラウンズ)」は「軽井沢書店中軽井沢店」を中核に、インターナショナルスクールやワインショップ、雑貨、デリなど8つの施設が点在する約3500坪の複合施設だ。

(塚井明彦)