2024年12月04日

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日清オイリオの生活科学研究課、今年のキーワードは「惠食」

5つの独自視点から生活者の消費マインドを分析、予測する

日清オイリオグループは先ごろ、同社の生活科学研究課による「生活者の消費マインド予測2024」をホームページで公開した。今年のキーワードは「惠食(けいしょく)」。今後、生活者が限りある資源の恩恵を享受し、個々の志向や価値観に合う行動で食生活の充実を図っていくとの推測から、様々な“恵”が食生活に影響を与える年になるとした。

生活科学研究課は2019年に発足。社会環境や生活者の価値観の変化、それらに起因する生活習慣の動向などについて、調査・研究を行う。毎年初めに、独自の視点で予測した生活者の消費マインドを発信している。

今回の発表の中で、23年の生活者の消費マインドを「人が要となり、つながり、融和する方向に進んだ」と振り返る。新型コロナウイルス感染症の5類引き下げで経済活動が正常化。融合、分析された生活者の行動や消費データを新商品やサービスの開発に生かし、生活者がそれらを活用するようになった。配膳ロボットや生成AIなど、人をサポートするデジタル技術も急速に普及。情報の正確性や権利の保護など、新たな課題も顕在化した。

こうしたことから、今後は商品やサービスにおける「人間の感性や感覚、倫理」が意識され、デジタル技術と一体となった共役関係が重要になっていくとみる。さらに生活者は、様々な課題に新技術や信頼のあるブランド、ロングセラー品の知恵を生かしながら「つくる・つかう・たべる人との互恵関係」を高めると推測する。

キーワードの決定には、「高質」「個」「共有」「健康」「環境」の5つの視点を毎年採用する。今年の「惠食」も、これらによる分析結果から導き出した。「高質」は「日常の生活に気負わずハレを取り入れ、上手に息抜きをする」、「個」は「生活に適した商品やサービスとの出会いで納得感を高める」、「共有」は「人との関わりが、新しいチャレンジ意欲を駆り立てる」、「健康」は「将来の姿を見据え、食生活を通じてカラダ本来の力を引き出す」、「環境」は「普段のちょっとした気遣いが、自然環境と繋がり社会に貢献する」となる。