2024年12月04日

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高島屋、崩れたクリスマスケーキ問題で再発防止を徹底へ

高島屋は12月27日に会見を開き、経緯などを説明した

高島屋は27日、インターネット通販サイト「高島屋オンラインストア」で販売した冷凍クリスマスケーキの約3割が崩れた状態で届けられた問題について、明確な原因を特定できなかったと説明するとともに、全ての責任を負い、再発防止を徹底すると発表した。今後は購入者に順次連絡し、返金したり商品を交換したりする。ケーキは2879個を販売し、26日午後8時の段階で1046人と連絡が取れているという。

問題が生じたのは、高島屋オンラインストアで9月20日~12月9日に販売した「レ・サンス」の「ストロベリーフリルショートケーキ」(5400円)。2879個のうち、807件(12月26日午後8時時点)が崩れるなど破損して届いた。SNSなどで拡散され、高島屋は製造や配送の委託先への調査を開始した。

調査によれば、製造委託先のウィンズ・アークは「商品製造後の冷凍保管期間中の温度管理およびサンプル検査における中心温度は適切だった。製造工程において昨年と凍結時間に変更があったものの、事前の試験や実際のサンプル検査において問題はなかった」、配送委託先のヤマト運輸は「製造工場に集荷を行った段階、埼玉県羽生営業所でクールボックスに積み替えた段階、同県の仕分け基地に輸送した段階、全国の仕分け基地に届いた段階の全てにおいて規定の温度で管理されていた。集荷に使用した車両の故障などはなかった」と回答。明確な原因は特定できなかった。

これを受けて高島屋は「生産から流通を含め、商品をお客様の手元に届けるまでが販売者である当社の責任であり、本件に関しても全責任がある。原因を特定できるような管理体制を構築できていなかったことも問題だったと捉えている」とコメント。管理体制の改善に向け、サプライチェーンの各段階の取引先との関係を強化し、再発防止につなげる方針だ。

(野間智朗)