2024年12月07日

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2023年10月 東京・大阪地区百貨店売上高

26カ月連続プラス、高付加価値商材や化粧品、インバウンドがけん引

日本百貨店協会の調査によれば、東京地区百貨店(12社・22店)の10月売上高は1323億円余で、前年比(店舗調整後)は8.0%増と26カ月連続でプラス、入店客数は7.3%増と10カ月連続のプラスだった。気温の高い日が続き厚手の衣料品は伸び悩んだが、高付加価値商材や化粧品、インバウンドの増勢が支えた。新型コロナウィルス禍や消費増税の影響がない2018年比でも、2.7%増と伸びた。

3カ月移動平均値は、直近の8~10月が8.1%増、7~9月が9.6%増、6~8月が10.8%増、5~7月が10.1%増、4~6月が9.8%増、3~5月が10.7%増。2桁前後の伸びが続いた。

商品別では、主要5品目のうち食料品を除く4品目がプラスとなった。主力の衣料品は25カ月連続の伸長で6.5%増。天候の影響で厚手のコートの売れ行きは鈍かったが、ジャケットやブルゾンなどの薄手の羽織物、ニット、ワンピースは堅調に推移した。

身の回り品は12.9%増で26カ月連続のプラス。ラグジュアリーブランドの一部価格改訂前の駆け込み購入や、インバウンドの活況も加わり、18年比で27.1%増と大幅に伸びた。雑貨は17.4%増と26カ月連続のプラスで、化粧品は国内外共に好調で19.5%増。メイクアップやフレグランス、メンズコスメなど幅広い品目で好調に推移した。

食料品は0.4%減と3カ月連続のマイナスとなったが、おせちやクリスマスケーキの予約、歳暮の受注はECを中心に順調な出足となっている。菓子は贈答・手土産のほか、自家需要でも栗や柿を使用した季節商材などに動きがあった。