2022年07月04日

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移動スーパー「とくし丸」、稼働台数1000台突破 全都道府県を網羅

買い物支援を行う移動スーパーの「とくし丸」は、22年5月に稼働台数が1000台を突破した。移動スーパーの稼働台数が1000台を超すのは、移動スーパー業界で初めてのこと。とくし丸ではこれから買い物支援にとどまらず、高齢者の生活の質を向上させる新サービスの開発・導入を進め、地域で必要とされる事業を目指していく。

とくし丸の事業の仕組みは、とくし丸本部が地域スーパーと提携し、移動スーパーのノウハウを提供。提携スーパーは販売パートナー(個人事業主)と契約し、商品を提供して販売を委託する。販売パートナーは提携スーパーの商品を選りすぐり、生鮮食品から日用品まで約400品目1200点の商品を冷蔵機能を備えた専用の軽トラックに積み込み、担当エリアを3日に1度の頻度で顧客の自宅前まで訪問して販売する。

2012年1月に徳島市で創業したとくし丸は、たった2台の軽トラックで移動スーパーを立ち上げ、14年4月には京都府で開業し県外初進出を果たす。16年5月にはオイシックス・ラ・大地の連結子会社となって事業拡大路線をとり、18年4月に300台、20年4月に500台を達成。20年10月には沖縄県で開業し、とくし丸が運営する移動スーパーが全都道府県を網羅した。

とくし丸と地域スーパーが提携して行う

21年のとくし丸の事業は、多店舗展開するスーパーとの提携増加や、増車の仕組み化を進めたことにより年間220台の増車となった。月間流通総額は21年12月に20億円を超え、21年の年間流通総額は40%アップし212億円に達した。日販平均も10万円を超え年間を通して安定的に推移した。なお、22年5月現在、全国143社のスーパーと提携し、全都道府県で約1000台が稼働、利用者数は約15万人となっている。

移動スーパーのとくし丸が1000台を突破したことについて、とくし丸創業者の住友達也氏(とくし丸取締役ファウンダー・新規事業担当)は「かつて『大きいことはいいことだ』という言葉が流行った時代があったけれど、もはやそんな時代ではない。大きいことはいいこともあるけれど、それだけでいい訳ではない。その大きさに見合った質が問われる。それを肝に銘じて1000台突破を迎えたい。『あって良かった』と言われる存在を目指して、大きさも、質もさらに磨きをかけていかなければと心底思う。難しい課題ではあるけれど、固太り肥りしないように注意し、バランスの良い仕組みを目指したい」と述べた。

同じく1000台を突破したことについて、とくし丸代表取締役社長の新宮歩氏は「1000台を超えて、さらに販売エリアを広げていき『買い物難民』という言葉がなくなるよう努め、3000台~4000台まで増やしたい考えがある。移動スーパー事業を通じてわかってきた高齢者の課題について、さらに役割を広げて課題解決にあたっていきたい」としている。