2026年09月18日

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三越日本橋本店、「ファッション甲子園2026」入賞作品展示 次世代育成に貢献

弘前商工会議所会頭の今井高志氏、江東服飾高等専修学校3年生の荒木亜蓮さん、成田あやの氏、営業統括部営業計画・運営部CRM計画・推進アシスタントマネージャーの杉本耕平氏(左から)

三越日本橋本店は22日まで、本館1階中央ホールで「全国高等学校ファッションデザイン選手権大会」、通称「ファッション甲子園」の今年の入賞作品を展示している。同大会は青森・弘前の「ファッション甲子園実行委員会」主催で、今年は30の都道府県から73校、1715点のデザイン画の応募があった。最終審査会で入賞した作品9点を紹介する。初日の16日には、弘前商工会議所会頭の今井高志氏、入賞した高校生が登場した。2013年に出場し、現在、衣装デザイナーとして活躍する成田あやの氏も駆け付けた。

「ファッション甲子園」は、青森県が「21世紀のファッションを担う人づくり」というファッション振興策を打ち出し、00年に北東北大会から始まった。01年から全国大会となり、今年で26回目を迎えた。①高校生の夢の創造と21世紀のファッションを切り拓く新しい人材を育成する②ファッションを創造的にデザインする能力を滋養し、家庭科教育の一層の充実を図る――など、6つの目的のもと、高校生らしい感性が表現されるファッションデザインコンテストとして知られる。

三越日本橋本店は、昨年に続き、今年も入賞作品を展示する。営業統括部営業計画・運営部CRM計画・推進アシスタントマネージャーの杉本耕平氏は「秋冬ファッションが立ち上がる時期でもあり、来店されるお客様に楽しんでもらう機会になれば」と語る。日本初の近代的百貨店として発展してきた同店は、三越劇場を擁し、パイプオルガンの定期演奏も行っている。「芸術文化の振興というビジョンは当店とマッチする。展示会を通じてファッション界の人材育成をサポートしていきたい」(杉本氏)。

成田あやの氏が手掛けた衣装

展覧会のはじまりには、13年に出場し、青森県代表で入選、来場者が選ぶ「優秀作品賞」を受賞した成田あやの氏が登場した。同氏は現在、アマゾンプライム配信・劇場公開映画「推しの子」の劇中アイドル衣装をデザイン・制作するなど、衣装デザイナーとして活躍している。会場にはこれまで手掛けたアイドルや映画の衣装を展示し、ヘアアクセサリーやポーチ、チャームなどの雑貨も販売する。

販売する雑貨の前で、成田あやの氏

「子供の頃からファッションが好きで、青森県立弘前実業高等学校に進学してファッション甲子園に参加することを決めていた。1年生から応募していたが、なかなかうまくいかず、一次審査をやっと通過した3年生の時は涙が出た。一次審査に通過してもゴールではなく、スタート。ファッション甲子園に参加したから、全国の高校生の感性や実力が分かり、自分に足りないものを思い知らされ、東京の学校で学んでデザイナーになる夢を叶えようと思えた」と成田氏は述べた。

出場した頃と比べ、高校生のレベルがどんどん上がっているという。「素材の使い方にはっとさせられたり、細かなところまで手作業が入っていたり、刺激になる。作品を見せてもらい、学ばせてもらった」(成田氏)。最終審査まで残ると、描いたデザイン画をもとに、衣装を制作し、モデルもやり、メイクも自分たちでやることになり、「貴重な体験になる」と成田氏は語る。

中央が優勝(キラリ賞)の愛知県立名古屋西高等学校の作品

今年は30の都道府県から73校、1715点のデザイン画の応募があった。一次審査では19都道府県の25校、32チームが通過し、デザイン画を実際に衣装に仕上げ、弘前市での最終審査会に登場した。優勝(キラリ賞)は、愛知県立名古屋西高等学校、準優勝は上越高等学校、第3位は江東服飾高等専修学校だった。

第3位の江東服飾高等専修学校3年生の荒木亜蓮さんは「2年生の時にも応募したが一次審査で落ちてしまった。すごく悔しかったため、今回一次審査を通過したことがとても嬉しく、納得がいくまで衣装を作り上げようと思った。生地から制作したが、初めての挑戦で時間もかかった。解放という抽象的なテーマを持ったまま、ちゃんと着られる服に仕上げるまで試行錯誤した。今後もデザインに限らず、ものづくりに携わっていきたい」と語った。

第3位の江東服飾高等専修学校3年生の荒木亜蓮さんの作品

弘前商工会議所会頭の今井高志氏は、「現代の社会問題を取り上げたり、地元の伝統工芸を生かしたり、高校生の感性が表れた作品が揃っていると思う。歴史ある三越日本橋本店で展示会ができることは本当に喜ばしく、多くの方に見ていただきたい。ゆくゆくは弘前市での最終審査会に足を運んでいただければ」と述べた。

会場に並ぶ入賞作品

特別賞(海外ファッションブランド協会賞)は青森県立弘前実業高等学校、特別賞(ELLEgirl賞)は学校法人三島学園知徳高等学校、審査員特別賞(原由美子賞)は富山第一高等学校、審査員特別賞(天津憂賞)は愛媛県立松山工業高等学校、審査員特別賞(青木規子賞)はバンタンデザイン研究所高等部東京校、ゲスト審査員特別賞(木村絵理子賞)栃木県立宇都宮白楊高等学校が受賞した。

(北野智子)