2026年3月 大手百貨店4社売上高
全社増収、インバウンドは中国以外からの客が伸長


大手百貨店4社の3月売上高は、高島屋が7.1%増、阪急阪神百貨店が6.4%増、大丸松坂屋百貨店が4.9%増、三越伊勢丹が4.1%増と全社増収となった。免税売上げは、中国による「訪日自粛要請」の影響がみられた一方で、その他の国や地域からの客が伸長し、大丸松坂屋百貨店が10.2%増、高島屋が6.9%増と、どちらも増収だった。
高島屋(国内百貨店子会社含む)の売上高前年比は7.1%増で、店頭に限ると7.8%増だった。免税売上高は6.9%増、免税を除いた店頭売上高は7.9%増だった。国内客は、春物衣料・雑貨に動きがみられたことや、食品催事が堅調に推移したことで前年を上回った。インバウンド客は、中国による「訪日自粛要請」の影響がみられた一方で、その他の国や地域からの客が伸長し、前年を上回った。
店舗別では11店舗のうち、日本橋(18.9%増)、玉川(13.4%増)、京都(8.8%増)、高崎(8.1%増)、新宿(7.9%増)、大阪(7.8%増)、横浜(7.3%増)、泉北(5.0%増)、大宮(2.8%増)の9店舗が増収だった。主要5品目は、身の回り品(19.0%増)、雑貨(11.0%増)、衣料品(4.9%増)がプラス、家庭用品(5.6%減)、食品(1.0%減)がマイナスだった。
三越伊勢丹(国内グループ百貨店含む)の売上高前年比は4.1%増で3カ月連続で増収となった。三越伊勢丹計が5.2%増、国内グループ百貨店計が2.0%増と好調を継続した。
国内客の売上高は、識別顧客がけん引し好調だった。新生活需要を背景にした特別なオケージョンで高感度上質消費が多く見られた。売上げを押し上げた新宿本店の英国展や日本橋本店の大九州展、各店での大型プロモーションにより、識別顧客だけでなく新規客の支持にもつながった。加えて気温上昇に伴い、春物アイテムの売上げが本格的に伸長した。
海外客の売上高は、海外顧客向けアプリ(MITSUKOSHI ISETAN JAPAN)や海外外商といったCRMの効果もあり、5カ月ぶりに前年を上回った。渡航自粛による客数減少はあるものの、国内客同様に人とデジタルの力により利用拡大が進むとともに、高付加価値商品への関心が高く、客単価は向上を継続した。
店舗別では、日本橋(8.6%増)、新宿(6.6%増)、岩田屋(6.0%増)、高松(3.5%増)、静岡(3.0%増)、名古屋(2.3%増)、銀座(1.4%増)が前年を上回った。主要5品目は、雑貨(13.5%増)、衣料品(1.0%増)、身の回り品(3.5%増)がプラス、家庭用品(2.8%減)、食品(1.8%減)がマイナスだった。
大丸松坂屋百貨店(関係百貨店を除く)の売上高は前年比5.4%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計は4.9%増とプラスだった。免税売上高は10.2%増、客数は18.0%減、客単価は34.4%増となった。国内売上高(免税売上げの本年・前年実績を除く)は4.2%増だった。店舗別では名古屋(14.9%増)、札幌(13.0%増)、心斎橋(8.5%増)、東京(8.3%増)、静岡(5.6%増)、神戸(4.1%増)、高槻(2.0%増)、高知(1.6%増)、京都(0.9%増)、須磨(0.3%増)がプラスだった。
主要5品目は、雑貨(11.5%増)、衣料品(6.3%増)、家庭用品(3.9%増)、食品(2.1%増)がプラスとなり、身の回り品(9.0%減)がマイナスだった。品目別では、婦人服・洋品(8.4%増)は、梅田店の大型改装に伴う売場面積縮小による影響があったものの、外商顧客向け催事の好調などによりラグジュアリーブランドが大きく売上げを伸ばしたことなどから、プラスとなった。紳士服・洋品(7.8%減)は、例年と比較して気温が低かったことによりジャケットなどのアウターアイテムが売上げを伸ばしたものの、梅田店の大型改装に伴う売場面積縮小による影響が大きかったことなどから、前年を下回った。身の回り品は、訪日外国人客の減少などにより、アクセサリーやハンドバッグが伸び悩んだ。雑貨は、外商売上げの好調により、美術・宝飾品が大きく売上げを伸ばしたほか、化粧品も好調に推移した。食品は、ホワイトデーやお花見需要などにより、菓子が大きく売上げを伸ばした。
阪急阪神百貨店の売上高前年比は、15店舗のうち8店舗がプラスで、全店計は6.4%増だった。阪急本店は7.0%増、阪神梅田本店は19.2%増だった。支店は川西阪急スクエア(27.0%増)、宝塚阪急(6.1%増)、高槻阪急スクエア(3.9%増)、阪神・にしのみや(2.6%増)、神戸阪急(2.0%増)、西宮阪急(1.1%増)がプラスだった。
主要5品目は、雑貨(9.8%増)、身の回り品(5.5%増)、食品(4.9%増)、衣料品(3.2%増)、家庭用品(0.7%増)と全てプラスだった。