2024年05月04日

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キリンビール、規格外の果実を使った「氷結 mottainai」

15日に行われた発表会の様子

キリンビールは「氷結」ブランドで、果実のフードロス削減と農家支援につながる「氷結 mottainai」プロジェクトを立ち上げた。シリーズ第1弾として、横浜のブランド梨「浜なし」の規格外果実を使った「氷結 mottainai 浜なし」を5月7日に発売。1缶売れるごとに1円が生産者に寄付される仕組みで、浜なし約2万2000個分のロス削減を目指す。

氷結はこれまで約100種類の果物を活用しており、果物とは切っても切れない関係だ。しかし、気候問題や後継者不足、肥料コストの増加など、果実農家が抱える課題は近年増えている。そこで同プロジェクトを発足し、果実農家と氷結ブランドの発展につながる継続的な取り組みを始めた。

第1弾は、横浜の浜なし農家やJA横浜らと協業した。一般的に梨は完熟する前に収穫することが多いが、浜なしは樹上で完熟した後、朝に収穫してその日のうちに販売する。新鮮でみずみずしく糖度が高い一方で、果肉障害の「みつ症」が発生しやすいという特徴がある。

氷結 mottainai 浜なしは、こうした規格外だが品質に問題ない浜なしを使用。浜なしのみずみずしい果実感と、すっきりとしたチューハイならではの爽やかさを楽しめる。パッケージには特設サイトへアクセスできる二次元コードを記載し、プロジェクトの取り組みを広く発信。350ml缶と500ml缶の2種類を用意し、全国のコンビニ、スーパー、ドラッグストアなどで展開する。

目標は販売数量が約18万ケース(350ml缶換算)、浜なしのフードロス削減が約2.2万個、寄付金が約400万円。以降も継続して全国各地の果実農家と協業し、27年には年間で約150トンの果実削減を目指す。マーケティング部氷結ブランドマネージャーの加藤麻里子氏は「果実農家の皆様と共においしいチューハイをお届けし、持続可能なブランドを目指していく」と語った。