2026年09月18日

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自由が丘に新ランドマーク「MUSE SQUARE」 次の100年へ向けた駅前再開発

東急東横線・大井町線自由が丘駅正面口のすぐ前に構える

東京・自由が丘駅前に17日、商業施設「JIYUGAOKA MUSE SQUARE(自由が丘ミューズスクエア)」が開業した。自由が丘一丁目29番地区の市街地再開発事業の一環で、駅前の新たなランドマークとして、商業、オフィス、住宅が一体となった複合施設が誕生した。地下3階~地上15階建てで、延床面積は約4万6000㎡。

商業部分は地下1階~地上5階の6フロアで、地下2~3階は駐車場と地域共同の荷さばき場、地上6階は事務所、7~15階は賃貸住宅となっている。駐車場は69台、駐輪場は361台を収容できる。

商業ゾーンには、全59ショップが入る。自由が丘初出店や新業態に加え、洋菓子店「自由が丘 モンブラン」、高級時計販売店「一誠堂」、老舗そば店「そば処 自由が丘 藪伊豆」といった地域に根付いたショップも出店。食やファッション、暮らし、サービスなどを幅広く揃え、「自由が丘らしさ」を残しながら新たな魅力を加えることを狙う。

1932年に自由が丘で創業した、高級時計販売店「一誠堂」

5階は子育て・教育のフロアで、ヒューリックによる子育て・教育施設「こどもでぱーと」が開いた。幼児教育の「伸芽会」、学習塾「探求学舎 自由が丘」、子供専門美容室、小児科などが入っている。

自由が丘エリアは、1927年に東京横浜電鉄東横線(現東急東横線)が開通したことを端緒として、100年に亘り発展してきた。しかし近年は、相互直通運転の拡大などによって池袋や新宿といった広域とのエリア間競争に直面しており、建物の老朽化も課題となっていた。再開発組合理事長の岡田一弥氏は、14日の施設説明会で「今回の再開発は、次の100年に向かってのスタート」と語った。

5階は子育て関連の施設が入る「こどもでぱーと」となっている

施設名の「MUSE」は、自由が丘のシンボルとして親しまれてきた女神像に由来する。再開発計画は自由が丘の魅力を再構築する「リーディングプロジェクト」という位置付けで、歴史を重ねてきた街の魅力と新しい価値を融合させ、「次の100年」に向けた街づくりの起点を目指す。

半径2~3km圏内の「基本商圏」を柱とし、5km圏内または鉄道で10分以内の「戦略商圏」からの日常的来館も見込む。メインターゲットは生活レベルが高く、感度も高い「高感度余裕層」で、ややコンサバティブなものを求める「資産家富裕層」、安定した生活レベルと上質なエッセンスを重視する「安定層」をサブターゲットに定めた。

関東初出店となる婦人ファッションブランドの「MAQWEL」

施工区域は約0.5ヘクタール。30人余りの権利者が共同で事業を進め、10年以上を掛けて実現した。建物の更新だけでなく、周辺道路の拡幅や電柱の撤去、敷地内の通路整備などを行い、歩行者が安心して歩ける空間づくりにも取り組んだ。地域の商店が利用できる荷さばきスペースや、防災備蓄倉庫も設けている。

事業を担うヒューリックは、施設単体で完結するのではなく、周辺商店街や地域と連携し、街全体の回遊を生み出すことを重視する。施設内には駅前から北側へ抜ける通路を設け、周辺を歩くきっかけをつくるほか、地域イベントにも積極的に参加する方針だ。

(都築いづみ)