2026年04月04日

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高輪ゲートウェイシティ中核施設「ニュウマン高輪」が完成 ルミネ史上最大規模の延床面積約6万平米、約200店舗入居

1000以上の電球を用いた「NEWoMan高輪MIMURE」2階フロアの中央部分のコミュニティスペース。トークセッションや音楽イベントなどを予定している

ルミネは3月28日、商業施設「ニュウマン高輪」の「ニュウマン高輪ミムレ」をオープンした。ニュウマン高輪は2025年3月27日に「ブルーボトルコーヒー」と「ニコライ バーグマン」が先行開業し、同年9月12日に「ザ・リンクピラー1」サウス・ノースエリア、ルフトバウムエリアに計165店舗が開いた。今回「ザ・リンクピラー2」の2~3階に22店舗が開き、3棟にまたがる3エリアすべてが開業。延床面積は約6万平米、187店舗が入居する。「100年先の心豊かな暮らしのための実験場」である高輪ゲートウェイシティの中核施設としての役割を担っていく。

ニュウマン高輪は、高輪ゲートウェイシティの中核施設として誕生した。①リアルな体験価値②楽しく心地よく社会とつながる体験③街地域との共創価値――の3つを軸に、街のビジョン「100年先の心豊かな暮らしのための実験場」を体現する場を提供していく。

吹き抜け空間に、全国各地から採取した山野草が植わる真鶴半島から採掘した直径5mの岩が鎮座する

①リアルな体験価値は、地上約150mの上空に500本以上の本物の植物を配したルフトバウムエリアや、都市での休息と回復をコンセプトにしたノース5階の都市型リトリート空間「高輪サウナス」で展開する。②楽しく心地よく社会とつながる体験は、衣料品循環政策を主導し、日本酒の蔵元との交流イベントを開催するなど日本文化の継承支援を行っている。③地域との共創はルミネ初の親子向けの常設エリアを設け、ペットフレンドリーの取り組みも進め、世代を超えて近隣住民に愛される街を目指してきた。

自家製酵母を使ったベーカリー「オガワコーヒーラボラトリー パン : 013 ザ ファーメンティング ラボ」

ニュウマン高輪の集大成、3つの体験価値を深く体現するミムレ

ミムレは、この3つの体験価値をより象徴的に深く体現したニュウマン高輪の集大成となるエリアだ。「日々の行動、そこから生まれる小さな幸福感、それを積み重ねることが100年先の確かな未来につながる」と解釈し、3つのポイントで小さな幸福感を提供する。①情緒的本質的な日常を通じて心身を満たす②産地生産者など作り手の思いに触れながら、社会とのつながりを持つ③学び、共感を広げるコミュニティを創造していく――だ。

「オガワコーヒーラボラトリー ジェラート : 196 ザ テクスチャリング ラボ」と「オガワコーヒーラボラトリー チョコレート : 047 ザ テンパリング ラボ」(手前)

①は、空間から得られる居心地の良さや安らぎが心身の健康につながっていると考え、「少なくより豊かに」というデザインコンセプトのもと、ノイズが少ない一体空間を作り出した。「小川珈琲ラボラトリー高輪」が入居する2階は、4000㎡の空間に、製造過程が客席から眺められる新しいフードマーケットを展開する。カカオ豆のロースト、酵母の熟成、クラフトビールの醸造など、ラボラトリーと呼ばれるスケルトンの工房を有する12の食のカテゴリーが同居。グローサリーもあり、その食材を各店が使うなど、フロア全体が有機的にまとまり機能する。中央部分のコミュニティスペースだけでなく、テーブル席やソファ席なども配置され、フロア内で自由にくつろぐことができる。

3階も2階と同じテイストの空間設計だ

②は3階に出店する店舗に見て取れる。「パティスリィ アサコイワヤナギ」は、搾乳からチーズづくりまでを一貫して手仕事で行う岡山県の吉田牧場の希少なカマンベールチーズを使用したチーズケーキを販売する。「レカイエ エイス シー オイスター」は、美しい海を守り、産地支援の取り組みも行いながら稀少な牡蠣を提供する。ほかにも日立牛や米沢牛、神戸牛といった厳選和牛を使った「牛丼 㐂㐂屋(ききや)」、全国の90以上の蔵元から厳選した日本酒やクラフト酒を揃える「サケジャンプ タカナワ」、創業103年の築地玉寿司が手掛ける、全国の漁港や仲買い人から仕入れる希少な食材を使った「鮨 上ル」など、生産者やつくり手の思いに触れられる店舗が集結する。

職人の手仕事を眺めながら江戸前鮨を食べ比べという形で堪能できる「鮨 上ル」

③はアグリコと連携してルミネが運営する、アクアポニックスシステムを導入した体験型ファームラボ「アグリコ×ミムレ ボタニカルラボ」(2階)が提案する。ラボでは全長約6の水槽にエディブルフラワーやハーブなど30本が栽培され、下部には魚が泳ぐ。魚や植物の成長過程を可視化し、食の本質、生命の循環といったテーマに触れるきっかけを創出する。収穫イベントなどを予定しており、新しい都市型農業のあり方、立場や役割を超えた交流を生み出していく考えだ。五感のうちの1つの感覚を閉じ、感覚の広がりを見つめ直す体験施設「ダイアログ・イン・ザ・ダーク ファイブワンラボ」(3階)も開く。さらに駅周辺の学生や住民、企業とビールの原料であるホップを栽培し、小川珈琲ラボラトリー高輪でオール高輪産のオリジナルビールをつくる取り組みも予定している。

水耕栽培と魚の養殖を掛け合わせた循環型農業システム

ルミネ執行役員ニュウマン高輪店長の鈴木和馬氏は、「先行オープンしている店舗との違いとしてミムレは日常の小さな幸せを積み重ねていくことに主眼を置き、比較的リーズナブルで入りやすい価格帯の店舗が集まっている。日本文化や生産者応援、素材の追求に踏み込んだ店舗で構成していることが特徴。商業施設のあり方として実験的な価値提供のあり方と考えている。既存の店舗とターゲット層が違うということはなく、オケージョンや気分など、シーンに合わせて使い分けて欲しい」と語った。

(北野智子)